あんな話こんな話

会津生まれの会津育ち…三匹の猫と柴ワンコや家族に囲まれ、家庭菜園に勤しみ都会には住めそうにないローカルな私の日常。

去りゆく紅葉の三重塔

2018-11-21 23:58:28 | プチドライブ・地域の事

この日本当はヤンマー祭りを夫とっ出掛けるつもりであったが
そこはかと怪しい友人と見に行ってくるからと
とどのつまり…私は振られたわけだ。
今年のヤンマー祭りは会津村で行われるので
農機具を見終えたら、ちょっとあいづ村の中を散策…とか思っていた。

でもしかし、それはそれで、ちょっとしたチャンスであって
農機具を見たり美味しくもない蕎麦とかうどんとかの昼食はあんまり魅力とは思われず
マイタイムのチャンス到来♪

以前何度か行った法用寺の三重塔を見て来ようと
紅葉には遅いかもしれないけど、それでも良いって
たかだか2時間ほどの時間だけど好きに使える。
それが嬉しかった私。

思い立ったら吉日と、車は蟹川橋から北会津へと
真っ直ぐJR根岸駅を通り過ぎれば正面には会津ころり観音のひとつ
中田観音に行けるのだが、その一つ手前を左折する道があり
ちょっと近道となる。

新鶴村から高田雀林方面…すでに紅葉は枯れた色合い

新鶴温泉から赤留街道をまほろば街道と言われ
米沢の千歳桜、蓋沼森林公園、法用寺の三重塔、虎の尾桜などが見られる。
その法用寺の三重塔へと、以前来た時よりも近道をしたからか
思ったよりも早く三重塔のある法用寺入口に到着。

車はすぐ近くで停められ…たぶん今でもある会津三十三観音を回るのか
小型バスが停車していて、何人かのお年寄りの姿が見えた。
ちょうど銀杏の葉が風で黄色い吹雪のように散り
そこを女性の住職様(だと思うのだけど…。)が
履いて一本の道にしていた。

銀杏の実と銀杏の葉っぱと、そこに細い一本の道
黄色い絨毯もいいけど、なかなかの風情を感じた。

正面の法用寺に手を合わせ、左へと池があって
無数の赤とんぼが尻尾の先を水に付けて産卵している。
その先には終わり始めた紅葉が風に吹かれて…まるで吹雪のように
そんな風景にそびえ立つのは三重塔!

法用寺前に幹の割れた柳かな…。

意加美神社 良縁成就のパワースポットとされている。

会津に現存する唯一の塔で江戸時代中期に完成
高欄のない縁をめぐらし、中央間板唐戸、脇間正面は連子窓、他の三面は板張り
中備えは中央間蟇股、脇間蓑束…とある。
塔の内部は四天柱があり、厨子を設け釈迦三尊像が安置されてるらしい。

枯れた葉が舞う中に凛としてそびえ立つ三重塔
何度か見に行ったけど、何度見ても飽きないというか
人が多く集まる所もいいけど、こういう訪れる人も少ないような
かと言って荒れてるわけでもなく、そういうとこに惹かれる。

啄木の碑

敵として憎みし友と やや長く手をば握りき わかれといふに

明治40年秋「小樽日報」の創刊に参画した29歳の事務長小林(のち中野)寅吉―
会津高田町(現、会津美里町)雀林出身―と22歳の記者石川啄木との間に
社の内紛から来る対立があり、退社した啄木が翌年1月19日、「釧路新聞」の記者として単身赴任する。
雪の吹き入る停車場に妻子が送る。寅吉も送る。
別離の悲しみに憎悪の消えた“わかれ”の一瞬を巧みにとらえて詠んだ歌で
のちに啄木は文学へ、寅吉は政治の世界へとすすんでいくことになる…とある。

あらそいて いたく憎みて別れたる 友をなつかしく 思う日も来ぬ

落葉に埋もれた道

銀杏の葉に埋もれた場所

御氷餅搗阯

たくさんの人に見て欲しいけど、今のままでいて欲しいような
カサコソと枯れ葉の絨毯の上を歩いて、久しぶりに静かな気持ちになれたような気がする。

 

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