ミュージシャン:KING CRIMSON
1. 21ST CENTURY SCHIZOID MAN
including MIRRORS
2. I TALK TO THE WIND
3. EPITAPH
including MARCH FOR NO REASON
including TOMORROW AND TOMORROW
4. MOONCHILD
including THE DREAM and THE ILLUSION
5. THE COURT OF THE CRIMSON KING
including THE RETURN OF THE FIRE WITCH
and THE DANCE OF THE PUPPETS
ジャケも、内容もまさに“モンスター・アルバム”と言っていい作品。
私がこの作品と出会ったのは、高校3年生の時。
当時、ある音楽誌の特集記事で、'60、'70年代の音楽をジャンルに絞って紹介、それぞれに代表アルバムを挙げていました。
その中の1つに、この作品が載っていました。小さい写真でしたがジャケ写真を見て「面白いジャケだな」と思ったのが第一印象。そして、友人が興味を持って購入したらしく、その友人から借りて聴いたのです。
クリムゾンの1stアルバム。
1曲に展開のある曲が多く、とても完成度の高いアルバムです。
1は、まさに名曲。目眩く、スリリングに展開する間奏部は圧巻!効果が加えられたヴォーカルは斬新だったようで、当時初めて聴いた人は「ステレオの調子が悪いのでは?」と思ったという話もあるとか。
乱暴な言い方かもしれませんが、ロック好きならせめて、この1は聴いておいて損は無いと言える曲です。
1のラストはフリーで、グチャグチャなプレイで終わるのですが、間一髪、フルートの音色で始まる2。この“間”は何度聴いても鳥肌モノ。
さて、その2はフルートの美しい、温かい雰囲気のあるバラード。このアルバムで一番聴きやすい曲です。
寂しくもあり、また荘厳な雰囲気のある3も最高。中間部分で、徐々にフェイドインし、盛り上げるメロトロン(※)は、何度聴いても鳥肌モノ。
(※)メロトロン:簡単に言うと、キーボード楽器。いろいろな楽器の音色が収録されたテープを内蔵。鍵盤を押すことで、そのテープが再生される仕組みになっている。(←テープの交換でいろいろな音色を演奏できる)なので、現在のサンプリングの原点のようなもの。フルートや、弦楽器の音色のテープが収められたものでは、ちょっとくぐもって、かすれた音が聴けるのが特徴。
'70年代ブリティッシュ・プログレが好きな人は、この楽器が好きな人が多いとか。(私もその一人・笑)
4もちょっと寂しげな曲ですが、その中に美しさが混在しています。しかし、後半のフリーの演奏は、私は何度聴いても、よくわかりません。(笑)
少々ファンタジックな雰囲気がある5。この曲でも、メロトロンが活躍しています。
ちなみに'90年代初頭、アパレルメーカーのTVCMで1と4が、2000年頃には、車のTVCMで1が使われたりもしました。
1969年に発売されたこの作品。ジャケットの印象や、画期的な曲も相まってか、当時、ビートルズの『アビイ・ロード』をチャート越えしたことから、ロックの新時代を予感させたそうです。
さて、友人から借りた私は、最初は「どうかなぁ~?」と思いましたが、何と、聴いてみれば、「なかなかいいじゃん!」と思った訳です。これがクリムゾンとの最初の出会いとなったのです。
現在、この作品を3つ所有しています。LP盤、30周年記念紙ジャケ仕様CD、そして現行オリジナル・マスター・エディションCDです。CDは現行盤の音が、けっこう良いですね。
それにしてもこのジャケ、怖い(?)デザインですが、ジッと見入ってしまう魅力があるのも事実です。↓↓↓
LP盤
お気に召した方は、お部屋に飾って、インテリアにどうぞ。(笑)
[CD日記 '60洋楽編 # 15]