辻占いの歌

今日の歌をお届けします:tamako

舟の夢

2013-10-31 23:51:39 | 
舟がいまかたちづくられている

ひるがえる旗には

このよにひとりのじぶんのしるし

波にのり晴れやかにすすむ舟

無邪気で冷静なたったひとつの舟

ひごとにかたちが舟に近づき

まだ見ぬ海と空の夢をみている










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月と星のつるぎ

2013-10-30 23:04:02 | 
このつるぎ

月の光を受けとめ

力をたくわえ

星をめざして

駆けのぼる















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ときの流れで砂金をさがす

2013-10-29 23:40:44 | 
さらさら さらさら

ときは流れて

わたしはそこで

砂金をさがす

川底にある砂や小石を

ときの流れで

洗いながして

きらきら きらきら

金いろの粒











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秋はいま

2013-10-28 22:59:00 | 
電車の窓から見ると

光を浴びた山なみは

まるで大きな動物の背骨

あんまり雨が降ったから

山の樹を染めてゆくのを

うっかり忘れているんだろ

秋は眩しくひろびろと

このあたりを旋回している

きげんのいい風が

吹いてくるのはそのせいさ























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海のものがたり

2013-10-27 20:47:50 | 
海を見たことないひとが

砂浜に立ち波に触れる

海に意味などないけれど

海を説明できないけれど

そこにある海は

なにもかも超えていて

終わりがなく

どれだけ見とれても

時間だけが過ぎていく

海をはじめて見たひとが

砂に裸足の跡つけて

記した海のものがたり











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忘れちゃいけない

2013-10-26 22:21:11 | 
まだ足跡がついてない

雪の上を歩きたい

みずたまりに張った氷を

割りながら歩きたい

忘れちゃいけない

朝は与えられた白い紙

好きに描けと

もらった一日











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ひとはどんな夜も

2013-10-25 23:59:57 | 
雨 ざあざあ歌う

風 ごうごう歌う

ひとはどんな夜も

夢 ぷかぷかと歌う





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星あるこの世

2013-10-24 23:19:05 | 
氷点下の夜は

街の光を

星に変える

空の星をみあげて

白い息が凍る

歩いているのは

星々のこども

ひとりひとりの

軌道にのって

星あるこの世を

静かにめぐる

















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雨のなかで眠ることり

2013-10-23 22:11:20 | 
雨のなかで眠ることり

夢のなかはきっと木漏れ日

枝にみのるつやつやの実

あたたかいかあさんの羽

雨のなかで眠ることり

夢のなかで聞いているのは

飛びたつ翼が風をきる音

森の樹の上で呼ぶ

これから出会うことりの歌











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わかってるんだ

2013-10-22 21:11:51 | 
雲のうえに

星があること

わかってるんだ

遠いけど

会えること

わかってるんだ

なにもかも

意味があること

わかってるんだ






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守れ

2013-10-21 21:31:34 | 
ちがいを守れ

たましいのかたちを守れ

なにを美しいと感じるのか

なにに激しく怒るのか

なにがじぶんの真実なのか

永遠に脈打つ糸を守れ

こころのまんなかを守れ











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雨は冷たいけど

2013-10-20 19:53:36 | 
雨は冷たいけど

この傘気に入ってるんだ

靴は濡れたけど

どんどん歩いていくんだ

まだ見知らぬ約束に

たどりつくまで

歩いていけばいいんだ











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淡々といくのさ

2013-10-19 20:43:12 | 
淡々といくのさ

たどりつく場所が

遠ければ遠いほど

はなうた歌いながら

いくつもの大切なことを

リュックに詰めこんで

急がないけど

あきらめない

淡々と淡々といくのさ












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約束の芽

2013-10-18 22:10:14 | 
あたらしい約束が

朝には芽吹く

光る露は冠

のびのびと大きくなって

あの高い樹を超えろ









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潤んだ月

2013-10-17 21:31:14 | 
ずっとずうっとおおむかし

わたしがわたしでなかった頃に

森の小さな木の洞から

月を見上げた夜があった

今夜の潤んだ月を見て

あの日のじぶんを思い出す

言葉をもたぬ生きものが

おんなじように月をみて

おんなじきもちになったこと

潤んだ月が呼び起こす

いまのわたしの中にある

月の記憶を呼び起こす









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