神さまの庭で
しばらくあそぼう
一日の終わりは
神さまのまくらで
夢をみよう
空と土と
火と水と
風と生きものが
満ちている庭で
あしたもあそぼう
神さまの庭で
しばらくあそぼう
一日の終わりは
神さまのまくらで
夢をみよう
空と土と
火と水と
風と生きものが
満ちている庭で
あしたもあそぼう
祭りの灯り
花束の香り
誕生日のケーキ
ひとは
祝祭を待つ生きもの
夜空にはときどき
花火を見たくなる
でも
しずかな星空が
訪れる朝日が
ほんとうの祝祭
一日の花が
咲いては散る祭
空の雲が変わったので
わたしもそろそろ
変わらなければと
風は遠くの香りを届け
時に限りがあるのだと
さざ波たてて走り去る
季節が変わるこのとき
一匹の虫とおんなじに
ひとつの種とおんなじに
べつのかたちになるのです
きらきらしてる
花火のさいご
それとも
うまれてはじめての光
きらきらしてる
奇跡のような瞬間が
おなじときに
おなじものを
見えないものを見た瞬間
星と星がすれちがう
時の河が流れるなかで
大昔受けとった贈りものが
手の中にあるときづいて
きらきらしてる
きらきらしてる
きれいなものに
出会うため
今日もこうして
生きています
きたないものに
出会っても
きれいなものは
消えません
どんなものに
出会っても
きれいなものは
消えません
きれいなものに
出会うため
今日もこうして
生きています
あしたを見にいこう
目的なんていらない
くだらないことも
うれしいことも
旅のひとつなんだから
あしたを見にいこう
空の雲のかたちのように
おなじ日はこない
もう見たくないと思っても
それでも
あしたを見にいこう
いろんな旅をして
ああ楽しかったと
その言葉を言うために
あしたを見にいこう
いちばんちいさなものが
いちばんよわいものが
ひとをささえている
生きつづけるために
ひつようなものは
いちばんちいさな花
いちばんちいさな星
いちばんちいさな一歩
いちばんちいさな命
電車を降りたら
お月さまが見えた
あかるいまるい
お月さまが見えた
いつもどおりに
かわりつづけて
いつもどおりに
空にうかんで
あかるいまるい
お月さまが見えた
あこがれを胸ポケットに
おもいでをお守りに
星をたよりに旅にでる
ノートを一冊ペンを一本
あとは巡りあう景色が
旅人をかえてくれる
あしたもあさっても
ずっとずっとさきも
わたしのあとにつづく時間も
ここからずっとつながっている
ひとの望みは素朴です
たとえば海を見たいとか
ひとときの喜びの連続です
望みをひとつかなえたら
つぎのひとつに向かうだけ
こころはいつも望みに向かい
きげんよく前を見てるだけ
望みの点がつながって
わたしの歩く道になる
時間が途中で尽きたとしても
わたしだけの道になる
風が涼しくなりました
乗る舟を決めたら
風と波が運んでくれる
あこがれひとつ持ってればいい
あとは時が運んでくれる
風の音はちいさいけれど
たしかに吹いているのです
どんな旅にしますか
しらない景色のなか
どこでなにをみて
どんなことをうけとり
どんなことをてわたし
どんなきもちで
旅のあいだをすごすか
考えてみましょう
旅はみじかい
けれども濃いものです
どんな旅にしますか
だれと会うか
なにと出会うか
いちばん楽しみなことは
ほんとうはそこですね
不安なきもちも
旅にはひつようです
出発はいつにしますか
望んでいい
夢みていい
走っていい
旅立っていい
命じられても
従わなくていい
大きな声を
信じなくていい
おびえた声でも
ほんとのことば
信じるものは
それだけでいい
理由なんかないな
目的なんかないな
心地いいことは
風が吹くことは
ああきれいだなと
口にださずに
こころから
からだから
そのどちらでもない
なにかから
この場所が好きだな
このひとが好きだな
この時間が好きだな
空みたいだな
湖みたいだな
飛んでる鳥みたいだな
もういないわたしが
この時間を思いだしてる
それくらい満ちたりてる