辻占いの歌

今日の歌をお届けします:tamako

かっこいい

2012-07-31 23:30:27 | 
走ってころんですりむいて

ばんそうこうはかっこいい

日焼けのあとはかっこいい

泥つきの靴はかっこいい

泣きはらした目はかっこいい

握りこぶしはかっこいい





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似ているよ

2012-07-30 23:01:57 | 
ほら 見てごらん

夏の空

うんざりするほど

眩しくて

むかしの君に 似ているよ









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二つの頂き

2012-07-29 17:37:05 | 
その頂きは

あちらの頂きが

日に染まるのを

雲にくるまれるのを

眠りゆくのを

朝も晩も

見ていました

空はまるで

その頂きの

輪郭を描くために

大地はまるで

その頂きの

裾がきれいに広がるために

二つの頂きは

まだ言葉をかわすことなく

鳥だけがゆききして

同じ花が咲いていました











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こころはいつも

2012-07-28 22:32:26 | 
こころは

鷲掴みにされたいと

いつも

望んでいるのだ


思いがけない方角へ

弓矢のように飛びたいと

いつも

願っているのだ


手足をばたつかせて

いま うまれた と

泣きながら 

宣言したいと

いつも

思っているのだ






 








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ひとつの点

2012-07-27 22:27:04 | 
どこにいても

何していても

変わらない

ひとりでいても

みんなといても

変わらない

たとえば

果物の種

ぽつんと

ちっぽけな

ひとつの点

中心にある

ひとつの点

取りかえることは

できない



















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おとむらい

2012-07-26 21:53:03 | 
ふざけて一緒に笑うのも

突然 涙をこぼすのも

ぜんぶ

おとむらい だよ

誰かが したかった こと

誰かが 言いたかった こと

食べることも

寝ることも

夢みることも

闘うことも

ぜんぶ

おとむらい だよ

夕焼け 朱鷺いろ

飛んでいく鳥

たちどまらない

この世の色を

ただただ見ている

そのことも

ぜんぶ

ぜんぶ

おとむらい だよ














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言葉の特質

2012-07-25 23:56:36 | 
言葉は嘘をつく

言葉は励ます

言葉は傷つける

言葉は支える

言葉は切る

言葉はつなげる

言葉は凍る

言葉は燃える

言葉はひとが

掘り出した石

言葉はあぶなく

言葉は光る










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今日もあしたもあさっても

2012-07-24 21:11:11 | 
今日もあしたもあさっても

変わることなく淡々と

種をまき

花を咲かせる

星をみて

探し求める

掘りおこし

つなぎあわせる

お日さまのように

お月さまのように

今日もあしたもあさっても






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わたしは なにも 造ることはできません

2012-07-23 23:54:35 | 
わたしは

なにも

造ることは

できません

手の中でできあがったものは

すべて

そのかたちになりたいと

言われたままに従った

わたしは

素直になるしかないのです

耳を澄ますしかないのです














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緋色

2012-07-22 19:43:39 | 
花びらの いろは 緋色

いのち ながれる いろ

目を うばわれる いろ

切実な 勇敢な 可憐な いろ

ひとつでも たくさんでも

濃密な いろ

一瞬でも 永遠に 消えない いろ








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硝子職人

2012-07-21 14:52:40 | 
今日も

硝子職人は

凍りゆく途中を

わきたつ光の泡を

雫の輪郭を

硝子でつくります

小鳥も虫も

蛇も天使も

硝子でつくります

愛らしいもの

うつくしい造りのもの

おどろおどろしいもの

何もかも

硝子でつくります

朝がくれば

硝子をつくり

夜がくれば

硝子の夢をみます

今日も

硝子職人は

硝子をつくっています























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がらごろ がらごろ

2012-07-20 21:04:43 | 
がらごろ がらごろ

いつも

旅行かばんとともに

がらごろと歩いている

ゆくさきざきで

物語を

かばんに刻んで

がらごろと歩いている

がらごろ がらごろ

その車輪のあとが

わたしの言葉

わたしの暮らし

わたしの時間

がらごろ がらごろ








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言葉は

2012-07-19 22:45:39 | 
言葉は

たんぽぽの綿毛

または

弓矢

言葉は

鐘の音

または

打ち寄せる波

言葉は



または

星でいっぱいの空






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百年後

2012-07-18 23:04:42 | 
百年後 

あのとき 

はじまった 

と 気づく

そんな 地点が あるのだろうか

星が すこし 動くあいだに

ひとりのいのちは はじまり終わる

百年後

やわらかい芽は

見あげる古い樹となっている

ひとりのいのちが

星とおなじに

一瞬 光る日が くるだろうか








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おひさま おひさま 

2012-07-17 21:25:10 | 
おひさま 

おひさま

ちょっぴり

お昼寝していいよ

向日葵もまだ咲いていないし

麦わら帽子もまだだから

サンダル出したら

呼びにいくから

一緒にあそぼって

声かけるから

ちょっぴり

のんびりしていいよ






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