ゼロ
きもちいいほど
なにもない
どこにもぞくさない
だれでもない
ゼロ
これから
みつけて
まよって
なんにでもかわる
ゼロ
消えていくときだから
あわゆきのようにあじわう
そのつみかさねが
これからのながいときになる
消えていくときだから
のこるひかりのまたたきを
ふりかえるしあわせを
まぶたをとじてあじわう
こころふるえて
はじめて みえる
てをのばして
はじめて ふれる
かぜにむかって
はじめて いどむ
あらがいのりこえ
はじめて かてる
いくども まよい
はじめて きづく
じぶんをしんじて
はじめて きめる
黙々と
淡々と
意味のないことをする
こつこつと
くりかえし
目的のないことをする
どうでもいい小さなことを
だれもきづかない細かいことを
ただ面白いというだけで
拾い上げ 磨き上げ 語リ伝えて
順位のつかないことをする
ひまわりが咲くまでに
みつけましょう
これから踏みだす
あたらしい道
ひまわりが咲くまでに
決めましょう
にぎりしめていたけれど
もう手放していいものを
ひまわりが咲くまでに
伝えましょう
たいせつなひとに
たいせつなことを
そちらは雨ですか
今日なに食べましたか
どこか出かけた所ありますか
楽しいことありましたか
それから
つらいことありましたか
花が咲いててきれいだった
そんな話のついでに
話してみたらいいのに
ひとときだけど
あなたの荷物を一緒に持つことは
たいせつなおもいでになる
ひとつの傘で駅までいく
ひとつのお菓子をわけて食べる
ひとつのおもいでを一緒に持つ
話してみたらいいのに
風だね
とまっているとつらいけど
風さえ吹けば
うごけるね
風だね
遠い国から吹いてきて
ただ一瞬で伝えてく
風だね
あとずさりはできない
まるで時間みたいだね
ああ
風だね
そうだ
じぶんの中から
はじまらなきゃ
ほんとじゃない
ほんとじゃなければ
じぶんじゃない
にげることができないくらい
どうしようもないくらい
じぶんじゃなきゃ
つまらない
この旅は
まえの旅より
長いのかな
そのときわたしは
だれだったかな
そのときわたしは
どこにいたかな
この旅は
まえの旅の
続きではなく
だけどなにかを
引き継いだのかな
なにかのための
この旅なのかな
さよならを言う
そして数歩あるいて
はじめましてを言う
さよならとはじめましてのあいだは
さびしくてあかるい道だから
しっかり前をみて歩くんだ
雨が降ろうと晴れようと
歌いながら歩くんだ
知らない道がいつもの道になる
これからだってそうだ
どうしたらいいかわからないことが
いちばん安心なことになる
これからだってそうだ
ページはいつもめくられて
季節のように景色をかえる
これからだってそうだ
たくさんのひとの笑顔の記憶が
花びらみたいにふりつもる
これからだってそうだ
そうだねえ
とうみんみたいに
ねてなきゃいけないとき
あるよね
なにかしたいけど
どうにもならないとき
あるよね
ねむりはゼロじゃないんだよ
ねむりはりくちのしたのうみ
ひたひたゆめをひたすうみ
とうみんはそのさきをいきるため
そのさきにあるひかりのため