辻占いの歌

今日の歌をお届けします:tamako

言葉

2013-05-31 21:58:10 | 
知れば知るほど

言葉は

羽毛のように舞うけれど

強い翼になるために

美しい樹へ飛ぶために

言葉はいまも脈をうち

けっしてなくなることはない








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会う人

2013-05-30 22:34:59 | 
もう会うことのない人

いま会っている人

これから会う人

会っているけど会えてない人

会わないけれど会っている人

会うことで刻む

会うことで開く

会うことで自分に会う

会うことで意味に会う

会うことで捨てる

会うことで得る

会う

それだけ

たったそれだけ















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いつのまにか

2013-05-29 22:23:21 | 
いつのまにか

咲いてる紫の花

いつのまにか

解きはなたれた夢

いつのまにか

飛びたった鳥

いつのまにか

とけた雪が川となり

いつのまにか

いくべきところへ

たどりつく










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どの日もわたしのいちにちさ

2013-05-28 22:53:32 | 
くもりのち晴れのちくもり

ときどき大雨

たびたび霧雨

いきなり快晴

お空の顔はさまざまさ

どの日もわたしのいちにちさ

靴音高くいくだけさ







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巣立ちとともに

2013-05-27 22:04:58 | 
あの燕の巣の雛が巣立ったら

新しいことを

はじめよう

飛ぶことへのおそれと

飛ぶことのよろこび

せり出した巣から

まるい燕の子たちが

飛び出す日がきたら

祝福の日がきたら

はじめよう




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五月の夜です

2013-05-26 20:28:22 | 
これから咲く花の

寝息が聞こえる五月の夜です

日ざしであたたまった風船が

静かにおりてくる五月の夜です

街のひとの服の色が淡く

深刻な言葉はひととき

バッグにしまわれてしまう

言葉が眠りにつく

そして朝を待つ

五月の夜です


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もういちど会いに行く

2013-05-25 20:15:25 | 
空のまえには

なだらかな山

すべてを映す湖

あの場所に

かつてのわたしがいた

にんげんだったのか

わからないほどの昔

湖をのぞきこんで

かたちをかえる雲を

みつめていた

あの山がわたしの父

湖がわたしの母

もういちど

あの場所に会いにいく

もういちど

わたしに会いに行く






















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商店街の真上の月

2013-05-24 21:49:58 | 
商店街の真上の空に

まんまるい月 

浮かんでた

お豆腐屋さん

見あげてた

商店街の真上の空に

みまもるように

浮かんでた

まんまるい月

みたとこん

ついついほほえみ

ひとりごと

ありがとうって

つぶやいた











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どこいこうかな

2013-05-23 23:31:06 | 
どこいこうかな

そう思うことは

いいもんだ

散歩でも

長い旅でも

じぶんの重心を

変えることは

いいもんだ




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まどろむ月

2013-05-22 22:43:20 | 
月は いま

うすい衣をまとい

空でまどろんでいます

くりかえす長い時間

毎夜かたちを変える月

あの衣は月の夢

次のかたちへの橋




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すすむほかにはないだろう

2013-05-21 23:55:55 | 
どこがゴールか知らないけれど

なにがゴールか知らないけれど

そこにまだ道があれば

すすむほかにはないだろう

霧のなかの花

雨のむこうの虹

突然見えた山のいただき

けわしい道の上の星空

この目に見えたすべてのものを

この細胞にうつしとり

すすむほかにはないだろう



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天気予報をみるひと

2013-05-20 19:58:38 | 
天気予報がほんとうに必要なひとは

ほんとうはもっと少ないはずなんだ

晴れると言っていたのに

なんだよ降ってるじゃないか

と言うもんだから

なにか外でやることがあるかと聞けば

べつにそんなことはないんだと言う

朝から降っていたんだから

傘もちゃんともっているのに

やっぱりがっかりするんだと言う

みんなほんとうは

がっかりするために予報をみてるのかしら







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窓枠できりとると

2013-05-19 20:23:09 | 
窓枠できりとると

そのなかの樹木は

奥にひろがる森を

届けられる風を

うたいはじめる

窓枠できりとると

そのなかの青空は

かぎりなくひろがる

どこまでもつづく世界を

そのしたで生きるものたちを

その足もとの影を

光のなかにうつしはじめる








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渡り鳥みたいに

2013-05-18 18:40:18 | 
なんのために

なんて

答えられない

ただ

そうしないではいられない

渡り鳥が

飛びたつときみたいに



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ひとは一本の笛

2013-05-17 23:18:58 | 
よろこびも

いかりも

すべて

呼吸のように

入って

出ていく

ひとは一本の笛

感情が奏でる音

同じ曲を

もういちど

聞くことはできない






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