たたんだ羽を
ひろげてごらん
背中の羽は
飛ぶためにある
ひろい世界を
知るためにある
ひろげた羽で
風にのったら
どこまでいけるか
ためしてごらん
たたんだ羽を
ひろげてごらん
背中の羽は
飛ぶためにある
ひろい世界を
知るためにある
ひろげた羽で
風にのったら
どこまでいけるか
ためしてごらん
ほんとうって
なんだろ
ほんとうのわたし
ほんとうのきもち
ほんとうにほしいもの
ほんとうにゆるせないこと
ほんとうのいみ
ほんとうだけをさがしていると
ほんとうはみつからない
ごちゃまぜのなかに
ほんとうはかくれている
ほんとうのあしたを
ほんとうにさがす
ただ
望むだけ
赤ん坊が
お母さんに
手をのばすように
説明はいらない
生きるために
まっすぐに
望むことは
こころを打つ
だから
ただ
望むだけ
そうですか
わからなくなりましたか
では
水をみてきてはいかが
流れる水
降る水
たたえる水
あなたのなかの水が
うごかなくなって
声もあげられないなら
あなたの外の水に
たすけてもらえばいい
きれいな水になればいい
夢のなかで
旅をしていたら
もう会えないひとが
手をあげて待っていて
一緒に食事したりして
ほんとうは
ちがう世界で
元気に暮らしていて
会いたければ
会えるのかな
そんなことを
おもった夜でした
さきに心は着いていて
まだこないかなと待っている
ほんとうは
弓矢のように速く
飛んでいける
知っているのに
ゆっくり歩いてる
おーい
はやく おいで
いいかげん
そろそろ おいで
月はいつも見ている
みあげると
黙ってうなずいて
照らしてくれる
雲にかくれても
ずっといてくれる
すべての生きものが
うまれてから
しぬまで
みまもる月
あなたのかなしみは
いつくしみとなり
夜のなかに
しずかに満ちる
散歩である
悩みながらも
笑いながらも
ごくあたりまえの
散歩である
上見ていたら
虹を見つけた
下見ていたら
どんぐりひろった
どこ見ていても
なにか見つかる
なかなか素敵な
散歩である
楽しいことも
しんどいことも
空からみたら
きっと
きらきら
きらきらしながら
時が流れて
まぶたをとじると
遠くで
きらきら
これから明ける
夜空の星も
あしたの夢も
ふるえて
きらきら
思い出すと
口のなかがジャリッと
いやあなあとあじ
でも
絶対に忘れない
損なわれず
淡々と
背筋をのばして
あしたがくるのを
迎えに行く
ほらもう一筋
光がみえてる
まっくらな
よるのそこでも
ちいさな光を
みつけようと
手をのばし
さがしもとめる
あきらめずに
生きつづける
きのう見た
ちいさな花みたいに
あしたも
そのつぎの日も
その先もずっと
笑っていてね
ポケットに
楽しいことを
たくさんつめこんで
ときどき
ぷんぷん
怒りたいだけ怒って
すっきりしたなら
ずっとずっと
笑っていてね