こころはどこにありますか
むねのなか
あたまのなか
おなかのなか
ひととひとのあいだ
あたまのうえ30センチ
もっとたかいくものうえ
いいえもっともっとうえの
うちゅうのほしのあいだ
いいえもっともっとひろく
うちゅうそのもの
こころはどこにありますか
むねのなか
あたまのなか
おなかのなか
ひととひとのあいだ
あたまのうえ30センチ
もっとたかいくものうえ
いいえもっともっとうえの
うちゅうのほしのあいだ
いいえもっともっとひろく
うちゅうそのもの
ながい夢をみていました
これまでと
これからの
あいだで目がさめました
ああ そうか
うまれるまえに選んだのね
これからみる
もうひとつの夢は
はじまっているのです
雲が流れる
木の葉が染まる
ここからあそこへ行く途中
つぎの扉に着く前に
みつけた小さな林檎の樹
赤い林檎をひろいあげ
リュックに入れて歩きます
風が吹いてる
鳥が鳴いてる
思いだすのは
あしたの夕日
なつかしいのは
いつか住む場所
知らない道をみつけては
歩いてみずにはいられない
さてと
これから
どうしようか
なにをさがして
どこをめざして
どんなかたちで
だれにであって
なにをつくって
いくのだろうか
さてと
ゆっくり
かんがえて
さてと
そろそろ
たちあがろうか
さてと
おっとり
あるきだそうか
さてと さてと
でこぼこ道
とことこ歩く
坂道山道
とことこ歩く
遠いところへ
とことこ歩く
さびしい道も
とことこ歩く
景色をみながら
とことこ歩く
ひとと出会って
とことこ歩く
いきたいところへ
とことこ歩く
とことこ歩く
とことこ歩く
空の頂き
月はあまりにあかるくて
雲の衣も隠せない
もうすぐ満ちる
もうすぐかなう
いまこの時も
おもいでになる
かたちをかえて
空を巡って
地上のいのちを
みつめて満ちる
もうすぐの夢
もうすぐの月
望んだら手をのばすしかない
たどり着きたかったら歩くしかない
疲れたら休むしかない
始めたかったから終えるしかない
伝えたかったら言葉にするしかない
見つけたかったら探すしかない
生きたいのなら生きつづけるしかない
なにが正しいか
教えないで
説明しないで
ひとの言葉は
そのひとのもの
楽になるからと
信じないで
うけいれないで
なにが正しいか
わたしはわたしで
もらった時間で
考えるから
あしたの方向から
風が吹いてくる
あしたはきっと
晴れているから
新しい靴はいていこう
あしたはきっと
誰かに会うから
新しい自分を知るだろう
秋の道で
枯葉をひっくりかえし
木の実をひろったり
川べりを歩いて
知らない花をみつけ
とまって空を見上げると
鳥が飛んでいく
一日の意味をみつけに
今日も歩きます
リュックの木の実が
ころころ揺れます
秋の一日が
ころころ揺れます
だいすき と 思う
だいすき と 伝える
だいすき を 調べる
だいすき を 創る
だいすき を 見せる
だいすき を うたう
だいすき が 満ちる
だいすき が 旅する
だいすき が 芽吹く
だいすき が この世をめぐる
だいすき が 時をこえる
ひとり黙々と描くこども
声をかけても聞こえないのは
紙の上にうまれる世界で
遊んでいるからです
じぶんが見ている世界
じぶんが描きだす世界
お日さまとお月さまのように
ふたつで完成する世界
こどもはかすかに唇のはしをあげて
描きつづけているのです
鉛筆の音も軽やかに
描きつづけているのです