乳白色の翅がふるえる
風に似たものが
微弱な流れが
うすい翅をふるわせる
おなじふるえをもつものを
みつけたとき
翅はひろがり
飛べるのだろう
いきものはみな
ふるえているから
世界はともに
ふるえているから
乳白色の翅がふるえる
風に似たものが
微弱な流れが
うすい翅をふるわせる
おなじふるえをもつものを
みつけたとき
翅はひろがり
飛べるのだろう
いきものはみな
ふるえているから
世界はともに
ふるえているから
手をのばして
空にとどくと思って
きもちがいいところまで
手をのばして
目をとじて思う
だいすきなこと
なつかしいこと
うれしいこと
ほめられることより
しあわせなことが
いっぱいあるんだ
目をとじて聞こえる言葉は
未来のささやき
目をとじて見える景色は
わたしの場所
目をとじてといかける
わたしがほしいもの
たくさん泣いて
たくさん笑って
たくさんみつめて
たくさん言葉にできなくて
たくさん旅をするの
たくさん覚えておきたい
たくさん手わたしたい
たくさんのさよならを
たくさんの大すきを
たくさんかかえて
たくさん歩いていくの
今夜も月をみあげています
月もみおろしているから
おなじ月をみている人がいるから
月をたよりにしている
数えきれないいのちがあるから
あるときは鏡
あるときは思い出
あるときは永遠
おなじ月は二度とないから
今夜も月をみあげています