辻占いの歌

今日の歌をお届けします:tamako

この音なあに

2018-03-29 23:37:35 | 

この音なあに

氷がとける音

この音なあに

樹のうえの小鳥が

枝を揺らす音

この音なあに

こどもが競って

駆けていく音

この音なあに

桜の花が風に散る音

この音なあに

在るものと

在ったものが

交差する音

見えない船が

すすみだす音

 

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春 生きてる

2018-03-25 06:47:12 | 

空から

春がこぼれてくる

無視することは

できないほど

そのままでは

いられないほど

壊れても

生きる

変わっても

生きる

自分ではない

と思っても

生きる

揺れる菜の花が

空を照らす日に 

ちがう自分が

だけど自分が

生きてる

生きてる

やっぱり

生きてる

 

 

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いちにちひとつ

2018-03-21 09:47:36 | 

いちにちひとつ捨てる

いちにちひとつ磨く

いちにちひとつみつける

いちにちひとつ好きになる

 

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いくつかのよそおい

2018-03-18 00:05:48 | 

場所も

役割も

よそおいは

いくつかあると

きっとほっとする

そっちのほうが

ひとつにするより

うそがすくない

 

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もったいない

2018-03-17 00:50:01 | 

うまれてから

あかんぼうのときも

ちいさなこどものころも

おとなになってからも

ろうじんになって

しんでゆくまで

ずっとかわらず

じぶんなんだ

かわいがらなきゃ

もったいない

 

 

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お引越しのように

2018-03-15 00:16:35 | 

いちにち

ひとつでいい

さよなら 

いままでありがとうと

言ってみるのです

その結果

あいた場所に

はじめまして

どうぞよろしく

がやってきます

お引越しのように

きちんとあいさつ

春ですからね

 

 

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かえりみちの絵

2018-03-13 23:45:50 | 

ゆきやなぎ

もんしろちょう

しろいソックス

余白に描いた

かえりみちの絵

まだやわらかい

季節のいろ

スキップしたり

よりみちしたり

横断歩道

ともだちのいえ

アイスクリーム

レースのカーテン

空を見上げて

わたぐものしろ

 

 

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ひとつ前のわたし

2018-03-12 23:54:42 | 

白木蓮の咲く庭で

つめたい風と空の青

誓ったわたしはもしかして

ひとつ前のわたしでしょうか

真上に浮かぶまるい月

石段の途中で立ちどまり

見上げたわたしはもしかして

ひとつ前のわたしでしょうか

さくさく雪をふみながら

光る景色のなかにいる

ひとつ前のわたしでしょうか

それともいまのわたしでしょうか

 

 

 

 

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揺れながら

2018-03-11 18:25:42 | 

すこし先には さよならがある

その先に見える あたらしい駅

だけどそこは知ってる景色だ

揺れながらおもいだす

小鳥が飛んでく 風が吹いてる

わたしたちはいま

おなじところで

心臓がうごいている

偶然がつくる絵のなかで

走る電車に乗り合わせたきみ

揺れながらおもう

なにも決まっていないのだから

揺れながらいこう

どこまでもいこう

揺れながらいこう

 

 

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2018-03-10 22:02:16 | 

むこうから

春がくるのか

わたしたちが

春へとすすむのか

窓が冷たいのは

この手があたたかいから

泣くことができるのは

やわらかいから

木に咲く花のいろ

雨あがりの雲のかたち

春を記憶した細胞が

急ぎ足で道を行く

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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ふっくらとつつむ

2018-03-09 22:45:36 | 

手のひらでつつむ

ふっくらとつつむ

にぎりしめず

てばなさず

この手のひらで

ゆきのいろを

ひのひかりを

あめのしずくを

ことりのひなを

ふっくらとつつむ

だれのものでもない

いまここにある

ひとときのいのちを

ふっくらとつつむ

 

 

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