花のつぼみ
蝶のさなぎ
自分のかたちは わからない
わたしは わたしを つくらない
わたしのかたちに きづく だけ
蝶のさなぎ
自分のかたちは わからない
わたしは わたしを つくらない
わたしのかたちに きづく だけ
永遠の意味のもみの木を
山からいただいて祝う
遠い国のお祭り
本当のところ クリスマスは
金色のリボンのプレゼントや
きらびやかな街の飾りより
いろりで作った正月の藁細工や
枝にお団子のお飾りに
似ていたのかもしれない
同じようにつくる わたしたち
同じことを祈る わたしたち
山からいただいて祝う
遠い国のお祭り
本当のところ クリスマスは
金色のリボンのプレゼントや
きらびやかな街の飾りより
いろりで作った正月の藁細工や
枝にお団子のお飾りに
似ていたのかもしれない
同じようにつくる わたしたち
同じことを祈る わたしたち
燃えたつ色の
最初には
うまれたときの
あかい色
しみいる空の
あおい色
緑がもえるその中で
きわだつ花の
しろい色
あかるいひかり
そのもとで
色がうまれて
笑いだす
色が沸き立ち
はしゃぎだす
最初には
うまれたときの
あかい色
しみいる空の
あおい色
緑がもえるその中で
きわだつ花の
しろい色
あかるいひかり
そのもとで
色がうまれて
笑いだす
色が沸き立ち
はしゃぎだす
1時56分 北の空
その空は
わたしが今まで見た空で
一番好きな空だった
こんなひとに
なりたいと
思うくらいの空だった
もう一度
見るときが
くるだろうかと
時間を思う空だった
その空は
わたしが今まで見た空で
一番好きな空だった
こんなひとに
なりたいと
思うくらいの空だった
もう一度
見るときが
くるだろうかと
時間を思う空だった
秋の朝 鳥は歌う
季節とともにやってきた
旅の途中の鳥の声
雀の団体
ひよどり夫妻
窓から見えるあの高い木は
鳥たちの中継地点
生きてるあいだ
自分の歌を
生きてるあいだ
歌うだけ
季節とともにやってきた
旅の途中の鳥の声
雀の団体
ひよどり夫妻
窓から見えるあの高い木は
鳥たちの中継地点
生きてるあいだ
自分の歌を
生きてるあいだ
歌うだけ
物語が見えますか
できごとが
お話になるために
時間が必要です
できごとの間の
白い隙間が必要です
ひとの間の
霧のようなきもちが必要です
前だけを見つめていると見えないのです
物語は
ほんの少し 振り向いたところにあって
窓の灯りのように夜に浮かび上がるもの
今 簡単に語りつくせぬもの
その中に物語が潜んでいます
できごとが
お話になるために
時間が必要です
できごとの間の
白い隙間が必要です
ひとの間の
霧のようなきもちが必要です
前だけを見つめていると見えないのです
物語は
ほんの少し 振り向いたところにあって
窓の灯りのように夜に浮かび上がるもの
今 簡単に語りつくせぬもの
その中に物語が潜んでいます
かちりかちりと
時計が動く
こちこちこちと
時計が動く
音も長さもそれぞれの
時計をみんな持っている
意味も理由も語れないけど
時計をみんな持っている
みんな時計はひとつだけ
星と一緒に時計が動く
とくとくとくと
時計が動く
星が動いて季節も変わる
とくとくとくと
時計が動く
時計が動く
こちこちこちと
時計が動く
音も長さもそれぞれの
時計をみんな持っている
意味も理由も語れないけど
時計をみんな持っている
みんな時計はひとつだけ
星と一緒に時計が動く
とくとくとくと
時計が動く
星が動いて季節も変わる
とくとくとくと
時計が動く
さてと
そろそろ ですか
こたつでも出しますか
どこかで ひよどりたちが
鳴いています
こたつでうたた寝
ゆるゆるの贅沢
のんき って言葉
最近聞かなくなりましたが
こたつはなんだか
その言葉を思い出させる
ほんと 何を急いでいるんだか
ひよどり 静かになりました
夜がくるのが早くなりました
こたつでも出しますか
そろそろ ですか
こたつでも出しますか
どこかで ひよどりたちが
鳴いています
こたつでうたた寝
ゆるゆるの贅沢
のんき って言葉
最近聞かなくなりましたが
こたつはなんだか
その言葉を思い出させる
ほんと 何を急いでいるんだか
ひよどり 静かになりました
夜がくるのが早くなりました
こたつでも出しますか
ひとつのことをしてきたひと
その ひとつ にたどりつくまでに
無傷ではなかったけれど
その ひとつ を通して見る
その ひとつ を通して生きる
その ひとつ が そのひとを
誰にも似てないひと にする
その ひとつ にたどりつくまでに
無傷ではなかったけれど
その ひとつ を通して見る
その ひとつ を通して生きる
その ひとつ が そのひとを
誰にも似てないひと にする
切り取る
磨く
加工する
かけらがひとつできあがる
青地に金の縞模様
灰褐色に桃色の染み
黒 白 紫 オレンジ色
すべてが違うかけらたち
できたかけらを重ねると
かけらの模様がとけてゆき
モザイクがひとつ見えてくる
切り取る
磨く
加工する
かけらがひとつできあがる
磨く
加工する
かけらがひとつできあがる
青地に金の縞模様
灰褐色に桃色の染み
黒 白 紫 オレンジ色
すべてが違うかけらたち
できたかけらを重ねると
かけらの模様がとけてゆき
モザイクがひとつ見えてくる
切り取る
磨く
加工する
かけらがひとつできあがる
一筋の光がこもるとよい
悲しいことが減るように
余白の夜があるとよい
ただ点として燃え尽きず
さまよいただようものとして
ひろがりたゆたうものとして
この世の震えを受け止めて
こまやかであれ
おおらかであれ
一枚の葉であり
森である
ひとしずくであり
海である
蛍であり
月である
月が夜空に浮かぶように
そこにあること それだけです
悲しいことが減るように
余白の夜があるとよい
ただ点として燃え尽きず
さまよいただようものとして
ひろがりたゆたうものとして
この世の震えを受け止めて
こまやかであれ
おおらかであれ
一枚の葉であり
森である
ひとしずくであり
海である
蛍であり
月である
月が夜空に浮かぶように
そこにあること それだけです
ほしいものは何ですか
わたしは窓
湖の見える窓がほしいんです
ああ ほんとに
そんな窓があったら
空のいろ 水のいろを
拝んでしまうことでしょう
ずうっと そこにあってくれて
ありがとう
変わらぬようで
毎日違う その光に
ありがとう
わたしは窓
湖の見える窓がほしいんです
ああ ほんとに
そんな窓があったら
空のいろ 水のいろを
拝んでしまうことでしょう
ずうっと そこにあってくれて
ありがとう
変わらぬようで
毎日違う その光に
ありがとう
雨です
急に寒くなりました
お元気ですか
生きものですもの
湿度で重くなるのもあたりまえ
自然に逆らうことはない
自分が重く感じたら
洗ってみてください
お日さまを見上げて
風を通すことです
ここちよくなったら
ひと眠りしてみてください
生きものですもの
自然に逆らうことはない
目が覚めたら 伸びをしてください
視界がすこし
あかるくなっています
急に寒くなりました
お元気ですか
生きものですもの
湿度で重くなるのもあたりまえ
自然に逆らうことはない
自分が重く感じたら
洗ってみてください
お日さまを見上げて
風を通すことです
ここちよくなったら
ひと眠りしてみてください
生きものですもの
自然に逆らうことはない
目が覚めたら 伸びをしてください
視界がすこし
あかるくなっています
ひと ひと ひと の街だけど
上から見ると 粒々です
小石だらけの川べりも
おんなじように 粒々です
生きものと呼ばれるもの
生きものと呼ばれないもの
みんなみんな 粒々 です
色もかたちもそれぞれの
数えきれない 粒々 は
上から見ると 大きな砂絵
一瞬ごとに絵が変わる
ひと粒のかたち 変わらず
ひと粒のあり方を
それぞれに探し求める
砂絵の色は変わり続ける
砂絵の渦はまわり続ける
とどまることはできません
上から見ると 粒々です
小石だらけの川べりも
おんなじように 粒々です
生きものと呼ばれるもの
生きものと呼ばれないもの
みんなみんな 粒々 です
色もかたちもそれぞれの
数えきれない 粒々 は
上から見ると 大きな砂絵
一瞬ごとに絵が変わる
ひと粒のかたち 変わらず
ひと粒のあり方を
それぞれに探し求める
砂絵の色は変わり続ける
砂絵の渦はまわり続ける
とどまることはできません
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