辻占いの歌

今日の歌をお届けします:tamako

ポケットの石ころ

2013-01-31 23:53:24 | 
みたとおり

石ころである

この丸みと

こっちの角と

このへんの色味が

気にいってる

手にのっけると

この重みが

またちょうどよく

微妙なつやが

こころくすぐる

ひとびとは

自分の石ころを

ポケットに入れている

たいせつなのは

へんてこりんな石ころの

へんてこりんそのもの































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あたりまえに立っているんだ

2013-01-30 23:11:02 | 
ただありのまま言うんだ

何者でもないのだと

ほらこのとおり

なんにも持ってないと

両手をひろげるんだ

まるで空のように

すっからかん

まるで草原のように

風がきもちよく

吹き抜けてゆく

まるで一本の樹のように

あたりまえに立っているんだ














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おこりんぼ

2013-01-29 23:46:06 | 
おこりんぼ

だまってちゃいけない

おこりんぼは

げんきでいるべきだ

よのなかでも

じぶんのなかでも

こんなものだとか

みんなそうだとか

そんなせりふに

だまされちゃいけない

たちあげれ

おこりんぼ

むねをはれ

おこりんぼ







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まるいきいろいけいとだま

2013-01-28 21:50:08 | 
まるいきいろいけいとだま

ゆらゆらしてるけいとだま

ほんとはそれはいちわのことり

くちばしかくしてゆめのなか

ときどきねながらひとりごと

いまみているのはどんなゆめ






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いまフクロウが一声鳴いた

2013-01-27 22:17:35 | 
いまフクロウが

ひとこえ鳴いた

母さん鳥の

鳴き声まねて

満月みてて

思い出した

羽につつまれ

聞いた声

いまフクロウが

一声鳴いた

月に聞かせる

子守うた







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月に映るものは

2013-01-26 19:22:52 | 
早朝の月は

凍った鏡

映っているのは

まだはじまっていない

誰かの物語

くじけてたら

はじまらない

もうじき朝焼け










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海のうえの予感

2013-01-25 23:04:55 | 
海にいると

同じところで

ただ揺れているみたいです

でも ある日

むこうから

吹く風がかわり

まだ見えない島から

戻ってきた波に出会い

自分はそこへ行くのだと

もいちど自分に言うのです





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じぶんの空にのぼる月

2013-01-24 23:55:55 | 
じぶんの空に

のぼる月

そのあかるさと

永遠を

みあげて

あかりのもとに立つ














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しらないことばかり

2013-01-23 23:58:30 | 
うまれかわるかどうかしらない

えんえんとつながるかどうかしらない

あちらとこちらがあるかしらない

ほんとうにおわるのかしらない

はじまっていたのかしらない

とにかくうえにはそらがあり

したをみるとあるくじぶんのくつがみえる

なにかのいみがあるかしらない

てのなかのかっぷがあたたかい

てがみをかきたいひとがいる

どこからどこへいくのかしらない

はれるりゆうもあめのりゆうもしらない

きれいにしらないことばかり









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星をみつける

2013-01-22 23:30:33 | 
こうして

みあげて歩いてる

みつけた

ひとつの星

ずっとまえから

あったのに

みえなかった星と

いまやっと出会う





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まるで星空

2013-01-21 23:58:48 | 
その軽さは

まるで羽

ひとふきで

目のまえから消える

その淡さは

まるで雪

にぎりしめれば

手のひらに消える

満ちている霧のひとつぶ

満ちている砂のひとつぶ

うえからみれば

まるで星空







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花を描く

2013-01-20 23:12:31 | 
花を描く

陶器に描く

布地に描く

紙に描く

あらゆる平面に

あらゆる立体に

あらゆる空間に

あらゆる記憶に

あらゆるひとに

花を描く


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夜空に三つ並んでた

2013-01-19 21:26:47 | 
夜空に三つ並んでた

最初にあかるい星ひとつ

中心に半月ひとつ

飛び去る飛行機の光がひとつ

ごほうび三つ並んでた










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フツウの朝

2013-01-18 21:30:40 | 

向かいの家の屋根には

まだ雪が残り

駅までの道の曲がり角の

お豆腐屋さんからたちのぼる湯気

遊んでいるとしか思えない雀

拾われたこどもの手袋が

ブロック塀に置いてある

ぽたぽたと屋根からしずく

この小さな道を歩いて

溢れるフツウを満喫する

踏切のおとが響き

ホームにいるのは

まだ眠い顔のひとびと

安らかなるフツウの朝
































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はきはきと答えたくない

2013-01-17 19:55:29 | 
はきはきと

答えたくない

ほんとうのことを

言いたいから

言葉をさがして

さがしてさがして

迷子になっても

小さな島で

ぽつんと待つことになっても

はきはきと

答えたくない

ほんとうのことを

言いたいから



















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