辻占いの歌

今日の歌をお届けします:tamako

知っているのよ

2016-11-28 22:16:28 | 

ほら

景色のすみっこに

ふるい家があるでしょう

緑の屋根と古い玄関

八重桜の古い樹

庭から見える月が好き

行ったこともないのに

知っているの

窓はちいさくて

硝子は桜のもようです

机に置かれた本を

開いてみて

そこに書かれた唄を

知っているの

引き出しに入っている

古い金色の鍵を

知っているの

そして

これからアルバムに

貼られる写真も

届く手紙も

こわいほど濃い夕日も

つぎの桜も

なつかしくて

涙がこぼれるほど

知っているのよ

 

 

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鳥は飛ぶ

2016-11-20 22:24:05 | 

鳥は飛ぶ

きのう見た夢の地図

伝えられた物語

ひとりではない

空を巡る星を頼りに

鳥は飛ぶ

からだがきえたあとも

風に翼を預けて

唄とともにこの空の

どこかで飛んでいる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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世界にみとれてる

2016-11-16 23:58:30 | 

空はきれいだな

雲はきれいだな

青と茜の

その境目の秘密

雲からみえる大きな月

神さまがつくった

この場所はきれいだな

知らぬまに涙こぼれる

街のあかりはまるで

ひっくり返した宝箱

そのなかでわたしは

ひとときもとまらない

世界にみとれてる

 

 

 

 

 

 

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ルドンの月

2016-11-15 20:14:38 | 

ごらんよ 空を

ルドンの月だよ

水をたたえた風がはしるよ

ごらんよ 空を

ルドンの月だよ

夢とうつつの壁がとけるよ

時の並びも書きかえられて

墨いろの絵がうかんで消える

 

 

 

 

 

 

 

 

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月が照らすから

2016-11-14 20:14:06 | 

月の旅とわたしの旅 

道がわずかに近づいて

ひかりが前を照らすから

ひとあしだけでも踏み出して

道をさがしてみようかな

小さな星をともだちにして

ひとあしずつで道を刻んで

いけるところまでいこうかな

 

 

 

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しあわせと言うのだろう

2016-11-12 23:58:55 | 

青い絵の具で

大きなそらを描く

白い絵の具で

雲を描く 

そして

光を描く

鳥を描く

そらを見上げる

いきものを描く

なにを描いてもいいことを

しあわせと言うのだろう

命令するな

行き先を決めるな

だれかが決めたご褒美よりも

わたしが望むものがほしい

こころからの言葉を

まっすぐ云えることを

しあわせと言うのだろう

 

 

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海を渡るちいさなきみへ

2016-11-10 23:58:12 | 

これから

海を渡る

ちいさなきみへ

きみの羽はこれから

風を知るだろう

じぶんの小ささに

はじめてきづくだろう

きみの眼は空から

世界を見るだろう

たくさんの色と

たくさんのかたち

たくさんの命を

見ながら旅をするだろう

海を渡る

ちいさなきみへ

きみの目的地は

あたらしい陸地と

あたらしいきみ

 

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あしたのわたしへ

2016-11-08 23:47:48 | 

朝起きて

窓をあけて

はじめて見える景色を変える

きっと

ときどき泣くだろう

だけど

やっぱり笑うだろう

あしたがあるのは

きょうがあるから

きょうがあるのは

きのうがあるから

おひさまのぼれ

小鳥ようたえ

あしたのわたしよ

行きたいほうへ

あしたのわたしよ

生きたいほうへ

 

 

 

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秋の朝

2016-11-07 23:30:51 | 

秋の朝の道は

さくさくと音がします

赤い木の葉は氷菓子

鳥の声まで透明です

ちいさなころに公園で

落とした赤いミトンの手袋

みつかりそうな気がします

 

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なにものでもない

2016-11-06 19:59:37 | 

なにものでもない

なまえがつけられるような

なにものでもない

なにかがなしとげられるような

なにものでもない

たにんにわかりやすいような

なにものでもない

こころぼそく

けれども

しばられず

空の月のように

なにものでもない

 

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ゆだねることだけ

2016-11-03 23:41:01 | 

花 咲きますか

鳥 歌いますか

ひと 伝えますか

生きていれば

自然に向かうかたち

生きていれば

あたらしい朝が

どんないきものも

包んでくれる

ゆだねることだけが

わたしのできること

 

 

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灯をともす

2016-11-01 23:55:21 | 

灯をともす

はるか遠くの

孤独な旅人が

帰るところを思いだして

あと一歩すすめるように

隠れた月のかわりに

闇をほんのり照らし

道があることに気がつくように

今夜も灯をともす

 

 

 

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