辻占いの歌

今日の歌をお届けします:tamako

もっと先の先

2014-04-30 23:58:17 | 
この雨どこからくるのだろ

空のうえ

天のむこう

それとも

もっと先の先

この風どこからくるのだろ

陸の果て

海のむこう

それとも

もっと先の先

あしたはどこからくるのだろ

時のとびら

さだめのむこう

それとももっと先の先

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リボンの帽子

2014-04-29 21:25:19 | 
さっきまでかぶっていた帽子

どこかに置き忘れてきたみたいだ

過去はそんなふうに

いつどこで置いてきたか

わからないまま変わっていく

帽子を追いかけて後戻りはできない

ただその帽子の緑のリボンを

そのリボンとともに見ていた景色を

そのリボンの横にいたひとを

懐かしく思い出すだけ

緑のリボンは色あせずに

そよそよ風に揺れている









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飛んでいくから

2014-04-28 23:55:55 | 
ちいさくて

軽くて

やわらかい

手の中に

とどめておくことは

できない

だから

ふわふわと

ひらひらと

好きなように

飛ばせておくれ

風のなかでも

雨のなかでも

好きなように

生きていくから

どこまでも

いつまでも

好きなように

飛んでいくから







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今日吹く風

2014-04-27 19:07:59 | 
たくさんの魚がひとつの魚のかたちで泳ぐ

細胞のひとつひとつと生きものもそんなものだろうか

今日吹く風はあかるい緑の葉の中をすり抜けて

水面の光の粒をまといながら走ってきて

わたしをつくってるひとつひとつのぜんぶが

ああしあわせだなあと伸びをする声も聞かずに

わたしを通り抜けていきもうずいぶん遠くにいる

風はただ走り飛びまわることを楽しんでいるだけで

それがこんなに生きているものをしあわせにするのだ













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鳥にとってたいせつなもの

2014-04-26 23:23:28 | 
わたしが見た鳥は

なんという名前でしょうか

高く飛びながら

空にとけていった

たいせつなのは

鳥が見ている

緑と街と水の地図

風向きと

おひさまの場所と

たどり着く確信と

うごきつづける時間


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ほんとうはほしがってはいないんだ

2014-04-25 23:30:55 | 
ほんとにほしいのかな

ほしいものがなくても

生きていけるんじゃないかな

熱意のかわりに

なにかをほしがる

行き先を決めたくて

なにかをほしがる

ほんとうは

ほしがってはいないんだ

手のなかにあるものを

誰かにそっと手渡して

満ちたりて

終わりたいだけなんだ




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望むことは

2014-04-24 20:54:34 | 
探したい

迷いたい

見つけたい

問いかけたい

調べたい

立ちどまりたい

奮いたちたい

なにかを選びたい

決意したい

涙を流したい

笑いたい

伝えたい

憧れたい

飛びたちたい






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青空の下に

2014-04-23 23:20:49 | 
青い青い空をみたい

はじめての場所に立って

見上げる空に

円さを感じるくらい

霞むほどに続く空をみたい

名前のあるものたちも

ふりわけられた出来事も

空の下のただの一個

わたしとわたしの手のなかの歌

青空の下にぽつんと浮かぶ









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いまがだいじ

2014-04-22 23:58:52 | 
いま伝えることがだいじ

いま言えること

いまできること

いま手渡すこと

それ以上のことはない

明日には明日の花

今日の花をみつける

今日の記憶を刻む


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いつもいつも

2014-04-21 23:55:55 | 
いつもいつも

そこでみてて

なにもいわずに

うなずいていて

いつもいつも

これからも

ずっとずっと

そこでみてて

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強いひと

2014-04-20 21:21:26 | 
強いひとが

きらいな

こどもだった

勝ちたいと

思ったこともなかった

でも

強さはひとを救う

ひとを励ます

ひとを支える

自分でないひと

会ったこともないひと

誰かのこころを

助けている

強いひとのすがたを

いまわたしはみつめる





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一羽の小鳥

2014-04-19 18:05:42 | 
一羽の小鳥が

羽繕いをして

夢におちるときを

待っています

ふっくらと

呼吸している

つぼみのような

小鳥のかたち

力の強さを

比べたことがない

小鳥のこころ


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こころはどんなかたちでもいい

2014-04-18 23:21:29 | 
こころは

どんなかたちでもいい

そのうつわのなかみが

嘘で濁ることなく

流れる水のように

巡る風のように

新しい時間で

満ちていくこと

こころは

いつもなにかを手ばなして

いつもなにかをうけとめる











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春 いってらっしゃい

2014-04-17 23:03:44 | 
旅をして

海を渡り

やってくるのは

鳥だけじゃない

春もおんなじ

いまも旅の途中

いってしまうかと思えば

なにかを思い出すように

立ち止まって振り返って

雨を降らせる

でももうきっと

旅立つんだね



いってらっしゃい


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花の香りがする頃

2014-04-16 19:51:10 | 
歩いていると

花の香りがする頃です

ひさしぶりに見たれんげの花

色ちがいのはなみずき

公園でしゃぼん玉を吹くこども

いま見た紫の花の名前はなんだろう

この道を歩いているわたしを

ふりかえるのはいつだろう

なにが変わらないままで

なにが変わるのだろう

つぎに花の香りがする頃は

どこを歩いているのだろう

















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