原っぱのコスモス

原っぱのコスモス

風にゆらゆら

ずうっとつづく

コスモスの波

原っぱのコスモス

ささやき声が

聞こえてきたけど

きづかないふり

原っぱのコスモス

どこからか

押して押されてはしゃいでる

くすくす笑う声がする

模様

重ねた毎日が

どんな色なのか

わたしは知らない

思いもよらない模様が

できあがるのだろうと

淡々とこうして

一日を迎え一日を送る

わたしの織る模様は

さいごまで

わたしには見えない

なりたいもの

おとなになったら

なりたいもの

こどものころに書いたっけ

もういいかげんおとなだが

誰かが聞いてくれたなら

こう答えるだろう

きげんのいい人になる

一生きげんのいい人になりたい

きらきらしたきれいな水を

まいにちうみだす人になりたい














　

忘れものないかな

港にいるのは

舟を待つひと

海を見ながら考える

忘れものないかな

ああそうだ

小さなころのあの景色

届かないものが

たくさんあって

のぞきこんでくれた

いろんな笑顔

振りかえること

忘れていたよ

そろそろ

舟がやってくる

新しい旅がやってくる

らくがき

まいにち

違うことをひとつだけやってみる

パズルのピースを一つ替える

あしたの絵は

もっと先の絵は

わたしと

ゆだねられたなにかが

一緒に描いたらくがき

ねえ カメレオン

ねえ　カメレオン

いろんな色が目に入るけど

どんどん染まっていたら

へとへとになるよ

染まらなくってもいい

遠くに見える色もいい

誰かの色を気にしなくていい

好きにしていいんだよ

ぜーんぶ

目のまえに流れ着くものは

ぜーんぶ　拾ってやる

ぜーんぶ　使ってやる

好きだとか嫌いだとか

意味があるとかないとか

そんなことしるもんか

みないふりなんかするもんか

なかったことになんかするもんか

ぜーんぶ　ぜーんぶ　ぜーんぶ

ぜーんぶ　活かしてやる

挑むことは

はじめて

つかまりだちしたとき

はじめて

足がつかないプールに

飛びこんだとき

みえる世界がかわった

挑むことは

あしたに期待すること

あきらめないをやめないこと

しあわせなこと

懐かしい場所

懐かしい場所はどこですか

こどものころに歩いた道

両親が育ったまち

それからもっと古い場所

青い空が見えていた

いろんな屋根が並んでた

あの場所はもしかしたら

これから歩んでいくところ

その場所はわたしの一部

わたしはその場所の一部

懐しい場所はどこですか

旅だから

道草いっぱいしたりして

気に入った場所をみつけたい

おやつを食べてひとやすみ

気の合うひととおしゃべりしたい

早くゴールしたくない

だってこれは旅だから

おなじ空は二度とない

おなじ風は二度とない

だってこれは旅だから

なんのためか知らなくても

この日が

なんのためにあるのか

知らなくても

わたしが

なんのためにいるのか

知らなくても

わたしが見たものは

一日ぶんきざまれて

ほんのすこしきのうとはちがい

それでもやはりおなじひとでありつづけ

どんどんわたしになっていく

そしてわたしはここにいる

遠い星と

いま目があった

知らない扉が

懐かしい

山の鳥の

寝息が聞こえる

百年まえの

月をみあげる

あした咲く花が

ひらく音がする

そしてわたしは

ここにいる

ひとりにひとつのお月さま

みあげてごらん

お月さま

まあるくて

つやつやの

ひとりにひとつの

お月さま

ずっとずっと

みているよ

こどものころから

みているよ

あたらしいものがたり

よわむしのつよがり

ひとこいしいひとぎらい

こわがりのぼうけんか

こぎだせしらないせかいへ

ふみだすいっぽが

ページをふやす

みているそのめが

ものがたりをいろどる

あゆめめのまえのみちを

そのてでつかめ

うつくしいたからもの

うけとる てわたす

うけとる

てわたす

それがすべて

そのやりとりで

編まれている

てわたす

うけとる

そのくりかえし

波も風もそのくりかえし

生きてるものはそのくりかえし