プレゼントしたい
いっしょうけんめい考えて
どれがいいかなと迷って
プレゼントしたい
プレゼントされた一日を
どう使うかと考えるときと
おんなじように
効率だけをかんがえたり
ひとに決めてもらうやりかたは
つまらないんだ
プレゼントしたい
いっしょうけんめい考えて
どれがいいかなと迷って
プレゼントしたい
プレゼントされた一日を
どう使うかと考えるときと
おんなじように
効率だけをかんがえたり
ひとに決めてもらうやりかたは
つまらないんだ
欲望の成分を
ただほしいのだと
純化して
燃やすと
美しい炎になる
執着を
磨きあげると
直感の鏡となる
憧れは
触媒であり
強情は
なにより大切な
要素である
見たことないほど 青い空
尾根のかたちの 白い雲
風は冷たく お日さまは鏡
遠い景色は ほんとは近い
挑むその日は もうそこにある
光る冬は もうそこにある
だいっきらいって
なんだろう
ゆるせないって
なんだろう
あさましいって
なんだろう
うすぎたないって
なんだろう
だいっきらいを
かんがえて
たどりつく
うつくしいって
なんだろう
ちいさな鳥の胸の時計が
ちくたくちくたく動いているよ
ちいさな鳥が翼をひろげ
飛びたつためのしたくをするよ
空が海が森が待ってる
ちいさな鳥が眠っているよ
ちいさなからだの大きな夢は
ことりのカゴには収まらないよ
うたが人が明日が待ってる
ちいさな鳥は向かっていくよ
飛びたつ鳥の羽のかたち
氷をすべるひとのかたち
いま咲きだした花のかたち
溢れてこぼれる水のかたち
のばしてつかむ指のかたち
うごくかたち
はしるかたち
うけとるかたち
てわたすかたち
こわすかたち
つくるかたち
からっぽになるまで
いきるかたち
なんとかできたな と 思うことがひとつ
おいしかった と 思うことがひとつ
みつけた! と思うことがひとつ
このひとすごい と思うことがひとつ
いつかかならず と思うことがひとつ
なにかひとつあれば 大丈夫
今日をちゃんと生きたよ 大丈夫
その場所があること
その人たちがいること
懐かしさの理由は
この世界は変わりながらも
たしかにわたしが歩いてきたところで
昨日までが無ではないのだと
安心できるからなんだ
もしも
からだがないままに
世界をただようものならば
からだをもったいきものの
感覚がほしくなるのでしょうか
両手でもったマグカップの温かさ
まぶしすぎる朝のひかり
焼きすぎたトーストの歯ざわり
とけるバターの香りと
指についたべたつき
この簡単な朝食を
味わってみたくなるのでしょうか
刻々と変わる雲のかたち
かつかつと響く自分の足音
ともだちから届くメールを読み
映画の時間を調べるうちに
電車は駅についている
曖昧で意味もわからず挑む日々も
眠れることも目覚めることも
この世にただようものたちは
すてきなことだとおもうでしょうか
ここにひとつの器があります
なにで満たすか自由です
どこで使うか自由です
器とおわかれする時は
きれいに空っぽにして
ありがとうと言って
お返しするつもりです
今日とあしたをつなぐのは
ただよう夢の微粒子です
霧となり雲となり雨となり
あつまり流れて旅をする
おおきな海に出る夢も
湖でたゆたう夢も
もとはちいさな夢の粒
すべての夢は
ひとりの夢ではないのです
空を飛ぶため
鳥は骨を軽くして
いちばんの道具に
羽を選んだ
授かる時間も
からだの大きさも
生き抜く方法も
すべての生きものは
自分を選んだ
とりかえのきかない
自分を選んだ
わたしたちは今も
一瞬ごとに
つぎの自分を
選んでいるのだ
泣かないで
泣かないで
人混みのなか
怒号のなか
こどもが泣いてる
せめて今夜みる夢に
甘くやさしい香りを
うさぎにほおずりするような
柔らかいてざわりを
いま空にいるおつきさまは
あなたのことが大好き
あした出会うおひさまは
あなたのことが大好き
泣かないで
泣かないで