河野談話見直し否定「注目」 歴史認識継承「ひとまず評価」 韓国 (時事通信）

河野談話見直し否定「注目」 歴史認識継承「ひとまず評価」 韓国
（時事通信　2014/03/14-22:56）

【ソウル時事】安倍晋三首相が従軍慰安婦制度への旧日本軍の関与を認めた河野洋平官房長官談話の見直しを否定したことについて、韓国外務省当局者は１４日、「注目している」と述べた。また、「首相が村山談話を含む歴代内閣の歴史認識を継承するとはっきりと述べた点をひとまず評価する」と語った。聯合ニュースが報じた。
　韓国政府当局者が歴史問題をめぐる安倍政権の姿勢を肯定的に評価するのは異例。朴槿恵政権が、日韓や日米韓３カ国の首脳会談へ前向きな姿勢に転じる契機となるか注目される。

　外務省当局者は「今後も日本政府が正しい歴史認識を踏まえて行動し、周辺国と国際社会の信頼を積み重ねていくことを韓国政府は願う」と要望。「安倍首相の発言が信頼できるかどうかは、今後の日本政府と政治指導者がどのように行動するかに懸かっている」と強調した。　
　日米両政府は２４日からオランダ・ハーグで開かれる核安全保障サミットに合わせた日米韓首脳会談を模索している。ただ、韓国は会談実現には、河野談話継承とともに慰安婦問題での日本の誠意ある措置が必要だと主張しており、首相発言だけで応じるかは不透明だ。
　安倍政権が進めようとしている河野談話の検証にも反発が強い。世論を見極めつつ、慎重に対応を検討するとみられる。