フランスに揺られながら DANS LE HAMAC DE FRANCE

フランス的なものから呼び覚まされることを観察するブログ

J'OBSERVE DONC JE SUIS

伊東ゆかり 「小指の思い出」  "LE SOUVENIR DE PETIT DOIGT"

2007-03-07 21:31:03 | MUSIQUE、JAZZ

昨晩、テレビの歌番組で伊東ゆかりさんが 「小指の思い出」 を歌っているところに居合わせた。この歌は私の青春時代の思い出の歌になっている。切っ掛けは思い出さないが、とにかく気に入ってしまい 「恋のしずく」 とともに長い間愛唱歌になっていたことを、何年か前に母親が思い出させてくれた。お恥ずかしい話だが、この歌を口ずさみながら学校に通っていたという。自分の内側からの観察から生まれた記憶とその時の表現型にギャップを見出す時、いつも新鮮な驚きを感じる。

これも何年か前、彼女のコンサートに顔を出してみた。余り周りを気にしない、競争とは無縁の、のんびり行きましょうというような彼女の人柄が滲み出てくるようなコンサートで、彼女が歌いながら客席に出てきてこちらの方に顔を向けると、なぜか自分だけが見られているような錯覚に陥っていた。ファン心理とはこういうものなのか、と思っていた。久しぶりにこの歌を聞きながら、すべてを許せるような気分になっていた。

コメント (7)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 雪舟再び SESSHU REVISITE | トップ | ヴォーヴナルグ - ヴォルテ... »
最新の画像もっと見る

7 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
小指の思い出 (ミコ)
2007-03-08 10:24:00
お早うございます。

「小指の思い出」で全てを許せる気分におなりになるとは凄いことですね。確かに伊東ゆかりのフィーリング(あっまた英語になりました)は、彼女の生き方を表わすような柔らかさがありますね。

昔のことばかりで恐縮ですが、江利チエミは、ステージから「貴方はわたしのダーリンよ」と言わんばかりに身を乗り出して痛快に歌いました。

高倉健に恋し、結婚して破れ、大酒の翌朝ベッドで息が絶えました。まことに歌唱は歌手の中身をさらすようです。今森進一の「おふくろさん」の歌詞をめぐり揉めており、さて森進一という男は?と思ったりします。

   啓蟄やすこし蠢き隠れけり    ミコ

P.S.

アクサンの問題は、名調教師のメル友をもってしてもわたしの理解不能で進んでいます。
返信する
恋のしずく (paul-ailleurs)
2007-03-08 22:55:50
伊東ゆかりののんびりした歌を聞き続けていると、もっと燃えてみては、爆発してはどうかと言いたくなるのですが、、。江利チエミも子供の頃聞いていました。森進一についてはテレビの印象だけですが、ものが見えなくなっていたとしか言いようがありません。それと川内康範なる人物について頑固爺というイメージだけしか出ていませんが、彼の昔の行動を紹介している番組で、彼が筋金入りの人物であることを思い出させてくれました。最近、年寄りの話がよくわかるようになっていますが、今回は全面的に川内派に傾いています。
アクサン、それほど難しいものではないはずです。なくても大体はわかりますので、余り気にされなくてもよいのではないかと思いますが、、。
返信する
啓蟄 (paul-ailleurs)
2007-03-09 09:10:04

 啓蟄やすこし蠢き隠れけり    ミコ

  le troisième terme solaire
   il s'est tortillé un peu
    ensuite s'est caché

Keichitsu 啓蟄 ou Jingzhe est le troisième terme du calendrier solar traditonnel asiatique qui se compose de 24 termes. Littéralement, cela veut dire "surprendre des insectes hibernés".

(Miko; traduit par paul-ailleurs)

返信する
啓蟄 (ミコ)
2007-03-09 11:10:57
仏訳、24節気のご説明も有難うございました。啓蟄は琥惑的な言葉ですね。わたしの未熟さですが「蠢く」はわたしの内部のものを詠んでいます。何かと聞かれたら困りますが…。

「おふくろさん」の自作ナレーションは30年もやってるそうですから、傍の者が注意すべきだったでしょうね。実母の自死に森進一が悲嘆し、川内氏が作詞したのですから、双方の純粋さが風化したのでしょう。川内氏は老いの一徹が加わりましたね。

きのう「約束の旅路」(ラデュ・ミヘイレアニュ監督)というフランス映画を試写で観ました。1980年代、聖書の「出エジプト記」とからませ、ユダヤ人を名乗って生き延びる1人のエチオピア男性の少年からの歩みを描く秀大作です。「愛と哀しみのボレロ」(ルルーシュ監督・81年作)を思い出す久方ぶりのフランス映画らしい作品。買い付ける日本の配給会社が少ないのも、フランス映画が陽の目を見ない理由のようです。東京は明日10日公開、大阪は4月18日からです。
返信する
il の中身 (paul-ailleurs)
2007-03-09 12:50:35

蠢く主体がはっきりしなかったので、曖昧に "il" としました。もちろん主体として作者のことも考えに入れ、作者の中にある何かをも含めて "il" で表現できないかと思ったわけですが、そのような使われ方が可能なのか私にもよく分かりません。いずれにしてもこの句を読んだ人は、この "il" が何を指すのかに興味をそそられるのではないかと思います。

「約束の旅路」のご紹介ありがとうございます。チラシは手元にありました。都合がつけば見てみたいと思います。

返信する
小指の想い出 (cozy)
2008-02-07 18:55:25
三日前から伊東ゆかりさんと 小指の想い出に
すっかり はまってしましました。
検索しているいと、貴ブログにたどりつきました。

返信する
訪問ありがとうございます (paul-ailleurs)
2009-09-10 19:52:10
伊東ゆかりさんの歌は何年かに一度くらいの頻度で突然浮かんできます。青春時代を思い出すこともあるのでしょうが、あのゆったりした感じが気に入っているようです。

返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

MUSIQUE、JAZZ」カテゴリの最新記事