作家 小林真一のブログ パパゲーノの華麗な生活

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【 蟹工船 】

2008-05-23 11:45:14 | 02 華麗な生活


意外な話を聞いた。
プロレタリア作家として著名だった小林多喜二が書いた「蟹工船」が、
今頃になってブームだという。
この作品は文庫になって、毎年5千冊ぐらいは売れ続けていたらしい。
それがここにきて、一挙に10万冊も売れたんだという。

その背景に、小泉純一郎の負の遺産である、雇用市場での規制緩和
の行き過ぎがある。
バブル崩壊の後、デフレ期に入り、あたら優秀な大学卒が就職氷河期
の中であえいだ時期があった。
カレらこそが、ナンブとかいった爺殺しで政財界の大物に取り入り、
人材派遣業という名の、実質労賃ピンハネ屋の活動範囲を拡大した
男の犠牲になった。グッドウイルなんか小物だ。
かの時期に運悪く大学を卒業した世代が、今になって目覚め、

雨宮カリンとかいった格差社会評論家の刺激を受けて、ピンハネの
バイブルである小林多喜二の書を読んでいるという構図が見える。

大正のバイブルを読むくらいなら、有力書店に今すぐ行って、並んだ
ばかりの「ブラック?ホワイト?」を読みたまえ。損はしないから。

21世紀の成熟社会になって、労働市場にピンハネ屋が横行していて
日本は近代先進国といえるのか。不思議に思わんか。

今ならアラフォー世代にでもなるのだろうか。
彼らに正規社員への道を与える政策がなぜ取れない。
我社は小さな存在に過ぎぬが、もし神戸市の東部にお住まいで、
仕事を作ることに情熱がおありなら、ぜひ一緒に挑戦しようじゃないか。

ボクはかつて存在した「リログ」なるブログの常連として、盛んにハケン業の批判をやった。
毎日8千ものヒット数があったのだが、バックにいる大企業から
担当を命じられた男の、個人的な恣意によって、お抱えの書き屋を大事にする必要があったらしく、数ヶ月も続いてトップの座を占め続けたボクのヒット数が、いきなり2千以下に調整され、王座はお抱えの書き屋の手に渡った。
ボクは親会社の実名を挙げて、その汚いやり口を攻撃した。
おそらくは名門企業の大幹部の知るところとなり、「リログ」は閉鎖された。
担当者は当然クビが言渡されたことであろう。
ちなみに親会社は、ある時期ボクの会社に入り浸っていた。



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