「この間桐桜。
ついに、ついにヒロインになりました!」
紫色の髪をした少女、
間桐桜がこれ以上ない程ドヤ顔でヒロイン宣言をした。
「長かった……。
後輩キャラでありながらもエログロなHFルートのせいで、
正統派金髪ヒロインと王道貧乳ツインテールヒロインルートの猛攻で影に隠れて幾星霜。
公式のヒロインの人気度でもセイバーさんと姉さん、イリヤさんの3ヒロインに押されてた状態。
二次創作でもセイバールートと姉さんルートを元にしたものがメジャーで、わたしのルートはマイナーでした……」
遠くを見るように桜は回想する。
確かに間桐桜は金髪ヒロイン枠のセイバー、ツインテール王道ツンデレヒロイン枠の遠坂凛。
とそれぞれ属性がある中で密かに主人公を慕う後輩キャラとしてFateのヒロインとして想定されていた。
だが、桜のルート。
HFルートは凛のUBWルートをクリアした後に解禁される隠しルート。
そして、これまでの愛と信念を主題とした内容とは打って変わって、HFルートはエログロホラー要素を前面に出したものだった。
Fate、UBWルートでは判明しなかった聖杯戦争の裏、主人公にとって日常の掛け替えのない存在が抱える闇。
そして型月お約束の「ヒロインがラスボス」を体現した。
と、まあそんなわけで公式人気投票では他のメインヒロインと比べると水をあけられてしまった。
また、二次創作の世界でも純粋にHFルートを元とすることは少なかった。
とはいえ、逆に少ない分光るものがあるように「まとうりん」「IFアーチャーのHFルート」」のような名作がある。
そしてヒロインの人気度だが、2012年6月8日から24日にかけて行われた、
Fate/Zero、空の境界。魔法使いの夜、月姫から選ばれたオールキャラクター人気投票の結果では8位。
5位アルクェイド、6位イスカンダル、7位蒼崎青子、9位ギルガメッシュという順位であり善戦したといえる。
だがしかし――――。
「Fate/Etra CCCでは確かに、確かに前作と違ってヒロインルートはありましたよ、えええ。
でも、でも……何で公式は4月のエイプリールでは扱いが未だラスボス色物系ヒロイン何ですかーー!!」
2013年に発表された「路地裏さつき ヒロイン十二宮編」
ではメガ林桜子と遊びすぎな名前で登場したように、桜の扱いは色物であった。
シオンからは「ここまで暗黒面に落ちたヒロインがトップアイドルになる世界は、間違っている」と指摘され、
逆に桜は「怨念系の役回りとか超☆上等!一周まわって楽しくなってきたところです!」と開き直る始末であった。
ホロウから始まりコロシアム、カニファンと桜にファンの間では腹黒キャラ属性がつき、
公式の引くことを知らぬ悪ノリと相俟って間桐桜はすっかりラスボス腹黒色物系ヒロインの扱いであるのだ。
「それに今旬のプリズマ☆イリヤに至っては姉さんとルヴィアさんが出ていても、
私なんて影も形もアニメの諸事情どころか、原作からフェードアウト状態ですからね…ふ、ふふふ……」
なお、桜は出ていなくても毒舌シスターカレンはカーニバル以来2度目のアニメ出演となっていた。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます