二次元が好きだ!!

SSなどの二次創作作品の連載、気に入ったSSの紹介をします。
現在ストパン憑依物「ヴァルハラの乙女」を連載中。

【予告】弓塚さつきの奮闘記~MELTY BLOOD編 ACT.2「2人の邂逅」

2014-11-22 21:27:46 | 習作SS

そして彼女は忽然と俺の目の前から消えた。
否、ここで消えるなど有り得ない――――後ろだ!!

「っあッ!」

横に飛ぶ。
直後、立っていた場所に彼女、シオンの蹴りが通過した。
速い!後ろを振り返っていたら、避けるのが間に合わなかっただろう。
アルクェイド、シエル先輩程ではないが、吸血鬼の力を発揮したさつき並だ。

「初撃は失敗、計算修正――――ここです!」

さらに次の一手。
シオンとの距離は両腕で戦うには離れている。
だが、彼女は確信を持って俺には見えない攻撃を行う。

腕を振るう。
考えるよりも先にナイフを振るい、何かを切った。
感情を表に出さなかったシオンが驚愕の表情を浮かべた。

それでも続けて何かを操作する動作。
丁度綾取りとか、糸を操るような動作をする。

今度は彼女が糸を操っているのを理解した上で、
これもまた考えるより先に腕を動かし、切って捨てる。

「…エーテライトを切断するなんて、何てデタラメ」

俺の行いを見たシオンは唖然とした表情を向けた。

「別に見えない攻撃をするから卑怯とか言わないけど、俺には効かないよ」

見えない糸程度、ネロにロアといった怪物たちと比べれば楽な相手だ。
あの2人のように魔の恐れや、恐怖はないのだから。

「ほう、ならばこちらはどうでしょうか?」

俺の挑発に紫色の眉を上に上げると同時に、
懐から黒い物体を…って、拳銃、うぉ、掠った!!?

「くそっ!銃刀法違反だぞ、君!!」
「ばれなかれば犯罪ではありません!」

続けて発砲。
俺は乙字に駆けることで紙一重で避ける。
くそ、飛び道具、それも拳銃を持ち出すなんて卑怯だ!

「ちっ!」
「っ!?これを避けますか!?」

しかも、それだけではない。
拳銃で此方を牽制しつつ、シオンがエーテライト。
と呼称した糸が同時に俺に襲い掛かって来ており、対応の難易度が上昇している。
偶に模擬戦を付き合う、シエル先輩にアルクェイド、そしてさつきとは全然違うので戸惑うばかりだ。

しかし、それでも活路はある。
確かに彼女の戦い片はシエル先輩、アルクェイドといった面々とはだいぶ違う。
体の動かし方は純粋にパワーに頼りがちなさつきよりもむしろ上手である。

彼女、シオン・エルトナム・アトラシアはまるで数学の計算式のように正確で、
詰め将棋のように次の一手一手を打ち続けおり、侮ってはならない相手であるに違いない。

しかし、俺からすればそれが逆に読みやすい。







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