二次元が好きだ!!

SSなどの二次創作作品の連載、気に入ったSSの紹介をします。
現在ストパン憑依物「ヴァルハラの乙女」を連載中。

続いたネタ26 GATE~夢幻会、彼の地にて戦いけり

2016-03-16 23:42:11 | 習作SS

1945年 大日本帝国 赤坂

既に太陽は沈み、深い夜の時間帯となっており、
家族団らんの時間は終えて夫婦の時間(意味深)となっいた。
そんな中、夢幻会の面々は赤坂にあるとある料亭に密かに集結し、集まった情報を検証していた。

深夜に政治家や高級官僚が集う。
それだけで陰謀の香りが漂い、シリアスな空気が流れるもであるはずだったが…。

「帝国お抱えの魔導士と神であるハーディの協力下によって『門』が作られた、か
 予想はしていたがやはりあの神、一度締め上げることはできないだろうか、大蔵大臣?」

「その意見には同意しますが…。
 何ですかその期待が籠った視線は、近衛卿?
 いくら自分でも神様だって殺せるような眼なんてありませんよ。
 大体それなら、神様関係なら実家が神社の嶋田に頼み込めばよいではありませんか」

「おお、そうだな!そうだった!
 だが巫女さんにはなれないからなぁ……萌えない。
 むむ、だが閃いたぞ!今度作るアニメ映画は巫女さんの戦隊ものにしよう!
 登場人物に嶋田をモデルとしたキャラを作って自家発電すれば万事解決だな、よし!」

「何が解決だ―――――!!!」

「ぶべらっ!?」

ネタに走る夢幻会からすればシリアスなど、
朝食で時間がなく勢いよく食べるシリアルのごとく即座にその場の空気で飲み込まれた。

よって、シリアスな話なんて即座にフェードアウトしており、
逸れた話題の渦中にある嶋田が最近突っ込みように持ち歩くようになったハリセンで近衛を思いっきり叩いた。

「な、殴ったね!」

「殴ってなぜ悪いか!
 貴様はいい、そうして人を出汁にすれば気分も晴れるんだからな!
 今日もこんな馬鹿話を俺に聞かせるために俺を呼んだつもりなのか!?」

近衛の問いに嶋田が怒りで答えた。
何せ銀座の門だけでなく、第三帝国との折衝に国内問題などなど、

総理大臣として処理しなくてはならない問題が山積みしており、
ブラック企業も真っ青なスケジュールで日々を過ごし栄養ドリンクが手放せない状態で、
そんな中呼び出された夢幻会に急いで来てみれば自分をネタに遊んでいたのだが嶋田のハートは激おこであった。

「ふ、認めたくないものだな、自分自身の若さ故の過ちというものを」
「……………」

ネタに走る近衛に対して嶋田が無言で再度ひっぱたいた。

「2度もぶった! 親父にもぶたれたことないのに!」
「そんな年で言うセリフか!!大体いい加減ネタに走るな!」
「ネタに走らずにして何が王か!」
「近衛~~~!!?」

再びネタ街道を爆走する近衛の我慢ならぬ、と嶋田が叫んだ。
そして未だ懲りない近衛に対して嶋田が突っかかり、騒がしい時間が始まる。

なお周囲に止める者はなく特地経由で繋いだインターネットでサーフィンしたり、
ランランルーと踊ったり、某エロゲで伝説の木の下で号泣し、電話辞書並みの分厚いラノベを読んだり…。

などなどと好き勝手に過ごしていた。


閑話休題


「さて、本題に戻ろうかみんな」

背中に炎を背負った嶋田を前に全員コクコクと頷く。

「我々の方に来訪した賓客に危害を加えたり、
 接触を図ろうとした人間はなく無事1日を終えることができた。
 しかし、残念ながら平成の日本では『原作』通り妨害工作が行われた、
 そう判断できる情報が駐在している吉田大使からの報告で判明した、さて意見は?」

「次も『原作』通りアメリカの圧力を躱すために首相が引退するだろう。
 我々との接触のせいか現総理は未だ北条でその後は順当に行けば本位政権となるはずだ。
 しかし、本位大臣はまだまだ実力不足な上にマスメディアの受けもよろしくないので短期政権となるかもしれない。
 そして本位の次は我々が元の世界で言うところの福田政権で腰が定まっていないし、
 史実になぞるとすれば政権交代へのフラグがもう立っていることを前提に動く必要があると考える」

「よし、こういう話を待っていたんだ…!
 …しかし、富永からまともな話が聞けるとは思わなかったよ」

まさか中二病患者の富永から真っ当な話が聞けるとは思わなかった嶋田が感嘆に浸る。

「俺だ。“機関”に警告を発した。
 ああ、これで当分動けないはずだ、今の内に行動しようじゃないか。
 全ては我が大義と運命石の扉の選択のままに――――エル・プサイ・コングルゥ」

「前言撤回」

電池が切れた携帯電話(もちろ平成日本から入手した)
相手に独り言を呟く富永を見て嶋田は即座に前言を撤回した。

「まあ、中将はいつも通りなので放置しておいて、
 我々が元にいた日本で起こった政権交代のような現象は覚悟する必要があるかもしれません。
 現在はあの素晴らしきゴスロリ神の首切りインパクのお陰で政権への打撃は無きに等しいですが、
 メディアは基本「日本人だけのものじゃない」らしいですから、直ぐにまた政権批判を始めるでしょう」

「辻もそう思うか……」

素晴らしきゴスコリ神、
という単語をスルーし嶋田は辻の言葉に頷く。
これ以上個人の趣味嗜好を突っ込んでいたら話が永遠に脱線するのが目に見えているからだ。

「そしてメディアの援護で政権交代をした暁にはアルヌスの丘で良くて米軍、
 最悪国連軍という名の韓国軍や中国軍と相対することになるだろうな。
 首都に他国の軍隊を入れる意味も分からない、いやそれに喜んでいる馬鹿どもが政権を握ればそうなる」

「後は『偶発的』な発砲事件を契機に丘を占拠し、
 宝の山である特地と日帝への正当な自衛戦争の始まりか、ふん連中が考えそうな事だ」

鳩、空き缶とかつて経験した左派政権の性質を思い出し近衛が吐き捨て、
伏見宮が大陸勢力の陰謀好きの性格からその後訪れるだろう未来を予測した。

「そのため戦後日本保守派の生み親で、
 後輩に教育する気まんまんの吉田さんを特命大使と送りましたが…難しいのですか?」

「吉田大使の話によると外務省の後輩と政治家は英国紳士のように面の皮の厚さと舌の数が足りないようだ。
 それとメディアの受けが悪いせいで言論界で苦戦している、何といっても「戦後戦犯」だからな…まったく」

辻の質問に嶋田が回答と同時に愚痴をこぼす。
たしかに吉田特命大使の存在は一部の保守派政治家を奮い立たせたが、
外務省の醜態ぶりに激怒し、さらに政治家の根性なしに吉田は辛辣な評価を下していた。

また大多数を占める左派メディアからすれば親の敵にも等しく、
ネガティブキヤンペーン攻撃の的となっており、言論界で苦戦しえいた。

なお戦後戦犯とは某盾や鉄の男もどきが主張する造語で、
半島での戦争を誘発した戦犯、という意味を持っており半島メディアと仲良くその単語を使用している。

「政権交代前のメディア全盛期だから、あの平成日本の状況は」

「だから仕方がないと言っても、
 こっちのメディアが向こうの日本の現状を詳しく知ったら世論が黙ってないぞ。
 政府が情報を小出しすることで世論を調整しているが、いづれメディア同士直接対峙すれば…」

方や大日本帝国は悪の帝国、
方や帝国は太平洋の盟主で帝国の秩序に賛同する某新聞。

その両社が遭遇すれば―ー―ー絶対揉めるな。
ただでさえこっちは強硬路線が主流でそのコントロールに苦労しているというのに。
そう考え、夢幻会の面々が渋い顔を浮かべる。

「それだけじゃない、
 向こうの大陸と半島勢力のネガティブキャンペーンは悪化するばかりだ」

「ついでに国連で自称世界大統領が張り切っているらしいな――くそっ!」
 
愚痴が続々と転生者たちから漏れる。
前世の嫌な思い出を思い出しこのまま延々と愚痴がこぼれかと思いきや。

「失礼します。
 外務省より連絡です。総理、これを」

その話題が発生する前に突如緊急連絡が入る。

「…ん、ご苦労。
 これは……そうか」

電報を開き、嶋田が表情を強張らせ。
驚愕の表情を浮かべる。

「どうしましたか、嶋田さん?」

周囲が固唾を飲んでいる中、辻が代表して問いかける。
そしてその辻の質問に嶋田が少し間を置いてから口を開いた。

「向こうの日本で動きがったあった、
 伊丹とピニャ殿下の一行が宿泊していた旅館が炎上、現在調査中とのことだ。」












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