「誇」-URAWA REDS-
共に…
 



「もう少し違う時に来たかったね」
磐田戦以来のエコパ。
電車での参戦は数年ぶり。
宅地開発の進む愛野駅周辺。
「電車で来た方が便利なのかな」
「渋滞ないし、ビール飲めるしね」
快晴。
時折吹く風が心地よい。

GK都築
DF細貝・闘莉王・坪井・暢久
MF啓太・阿部勇樹・直輝・ロビー
FW原口・エジミウソン
リザーブ山岸・堀之内・浜田・アレックス・西澤・セルヒオ・高原
『若手のローテンション起用』。
監督のコメント通り、峻希に代わり浜田がリザーブ。
二階席に空席の目立つスタジアム。
「こんなもんで丁度いいのかな」
過剰に詰め掛けることが異常だったのかも知れない。
アウェイらしい雰囲気が少しだけ帰って来たような気がした。

「ジェフ戦よりはマシかな」
ややパスミスの多い立ち上がり。
前節ほど相手がチェックに来ない分、助かっているような展開。
「疲れてる?研究されてる?」
中々思うように繋がらない。
「右が開くんだけどなぁ」
暢久がフリーでボールを持つ。
「どうする?暢久」
「中途半端だなぁ」
暢久の暢久らしいプレーに半分納得半分アキラメ。
ゆったりとした作りのスタンドは、跳ねやすい。
後追いの太鼓の音は、合わせ辛い。
PA内に相手選手が侵入、闘莉王が前に入る。
「簡単にはやらせないよ」
主審が笛を吹く、PAを指す。
「PK、なの??」
「あれで??」
都築が右に飛ぶ、ボールが左隅を揺らす。
17分、清水先制1-0。
跳ね返す力はあるのか?
2得点出来るのか?
新たな挑戦が、始まる。

原口の強烈なミドル、洋平が弾いたボールにエジミウソン。
「いいシュート打つねぇ、グッチ」
「エジも良く詰めたよ」
左右に揺さぶりを掛ける浦和。
カウンターを狙う清水。
坪井がヨンセンを自由にさせない。
35分、ゴール前の混戦からシュートが決まる。
1-1、同点。
「暢久?ロビー?」
前半で追い付いた。
さあ、ここからが勝負だ。

前半終了、1-1。

ショートパスを繋ぐ。
相手を引き付け、壁を作る。
カットされても徹底的に戦術を貫く。
直輝のダイレクトパス、エジのポストプレー、
ロビーのヒール、原口のドリブル。
前線の4人が連動する。
55分、清水・岡崎を投入。
「五月蝿いのが出てきたよ」
60分、啓太に警告。
「引っ張っちゃったね」
「そんなに焦らなくていいのに…」
阿部勇樹が攻撃に絡む。
PA内に進出しシュートを放つが決まらない。
「攻めてるのに…」
主導権を握っているのにもう1点が取れない。

闘莉王が上がる。
前線でボールを回す。
右から抉る。
73分、浦和逆転1-2。
「直輝だ!」
「直輝、だよね!?」
74分、清水の9番がピッチに入る。
「来たか、いよいよ…」
凄まじいブーイング。
「そんな余裕ないだろ?」
「集中、集中!」
79分、原口outセルヒオin。
「攻めるのか?守るのか?」
80分、直輝out堀之内in。
「守るのか…、持つのか?」
体躯を活かしてセルが身体を張る。
「どうしたいんだ?セル」
一気に攻めるのか、時間を稼ぐのか。
軸足がどっちなのか、伝わらない。

右サイドを崩す、ロビーが決定機を逃す。
「決めなきゃ、今のは…」
遠いエンドに永井がいる。
遠くてもはっきり、永井だと分かる動き。
「マズいな、振り回されてるぞ」
86分、同点。
大喜びの清水ベンチ。
「それで満足なのかよ」
「まだ時間ある、行こうぜ!」

阿部勇樹がPA内で倒される。
「PK、取ってくれないのかよ」
ロビーのクロスにエジのヘッド。
「あっ…」
思わず膝を折る。
「決まらないのか、今のが…」
左サイドを暢久が上がる。
「行け!暢久!!」
「・・・」
「一杯なのか、暢久も…」
終盤まで縺れた激しい試合。
PA付近でパスを繰り返す浦和。
「打て!」
「打てよ!!」
「打たなきゃ決まらないのに…」

2-2、引き分け。
「ちょっと勿体無いな」
「勝てたよ、これは」
原口、直輝が下がってからの失点。
「二人がいないと、じゃないはずだけど」
失った勝ち点への失望と、新たな世代の台頭による希望。
「これからだよな、これから」
言い聞かせるように、スタジアムを後にした。

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