第２の故郷

小さい頃はね、夏休みになると毎年遊びに行ってたんだ。
母親の実家は天童市でね、
お盆を外した２週間くらいはズーズー弁になってたんだよ。
“んだすた”の近くにも従兄弟が住んでてね。
祖父母のお墓も天童駅の近くにあってね。
山形市内にも従姉妹が住んでてね。
特急「つばさ」に乗っていったり、
父親の運転で蔵王越えをしていったり。
まだ新幹線も山形道もない時代。

故郷のない僕には、それを疑似体験できる貴重な場所だったんだ。
車の免許取ってからは自分の車で行ってね。
天童市内なら地図なんてなくても走れちゃうんだ。

明後日は故郷での試合。
時間がなくて従兄弟たちとは会わないけれど、
あの町が赤く染まるなんて、
あののんびりした町が赤く染まるなんて。
どうなってしまうんだろうな。

［追記］
でも従兄弟たち、サッカーには全く興味がないの。