「誇」-URAWA REDS-
共に…
 



体調不良。
熱は下がった。
咳もない。
身体は、倦怠い。
炎天下の“チャリ通”は控え、電車通勤。
少しでも体力を温存しよう。
全ては90分のために。
連敗は、したくないから。

GK山岸
DF峻希・阿部勇樹・坪井・暢久
MF細貝・啓太・原口・ロビー
FW高原・エジミウソン
リザーブ都築・堀之内・永田・西澤・直輝・アレックス・セルヒオ
闘莉王が離脱、坪井が復帰。
直輝もベンチ入り。
誰かが戻れば誰かが離れる。
「誰が出ても変わらないは、理想だけど…」
メンバーを固定出来ない今年の浦和。
苦しく、厳しい試合が続く。

「逆だ…」
コイントスで啓太が選択したエンドは、南から北。
「風上だから!?」
「監督の指示、かな!?」
先制逃げ切り。
いつもとやり方を変えてまで欲しいということか。
それだけ苦しい、ということか。
「どうかな、あんまりいい印象ないけど…」

原口が、キレている。
ドリブル突破、峻希とのワンツー。
PA内に切り込む。
「グッチ、いいぞ」
強い風が吹く埼玉スタジアム。
一刻も早く先制して、主導権を握りたい。
目の前のクロスバーの向こう側での混戦。
「振られてるな…」
「打たせるな!」
「しっかり!!」
14分、名古屋先制0-1。
「タマダ!?」
「してやられた、か…」
欲しかった先制点を奪われる。

落ち着きどころのないボール。
明らかにウチの流れではない。
「しっかり、落ち着いて」
ケネディとの接触プレーで阿部勇樹が一時退場。
「交代、か…」
医務室へ引き揚げる22番。
動かないベンチ。
「出血してるんだ…」
1人少ない浦和。
「堪えてくれ、焦るなよ」
不安定な試合展開。
ここを頑張ればきっと変わる、変えられる。
僕らに出来ることは、信じることだけ。

5分後、阿部勇樹がピッチに戻る。
その直後、峻希のオーバーラップから波状攻撃。
「打っていこう、打てば何とかなるよ」
目立つパスミス、動きの少ない選手たち。
周囲から味方を野次る声が聞こえる。
「はぁ??」
(何考えてんだ?)
劣勢になると途端に聞かれる身内にいる敵の声。
劣勢になると萎んでしまうコール、チャント。
(俺たちがヤらなくて、誰がヤるんだよ)
病み上がりだなんて、言い訳はしない。
やれるだけ、やってやるよ。

33分、峻希out直輝in。
左SBに細貝が回る。
「ここで代えなきゃいけないほど、良くないってことだよな」
出足の速い名古屋に後手後手を踏む浦和。
「もっとゆっくりやっていいのに」
たった1点差が、焦りを呼んでしまったのか。
前半終了、0-1。

ウォリアー。
「そう来たか…」
「そういうことね」
生半可な気持ちではいけないってこと。
“覚悟”を決めた。
最後まで闘う、と。

ロビーのFKにエジミウソン、決まらず。
51分、暢久警告。
原口のシュートはポストの右。
「惜しい!!」
追い付けば変わる、追い付けば勝てる。
向こう側へ攻める浦和。
いつもとは違うエンドでも、向かい風でも
気持ちは伝わるはず。
少しだけウチのペースかと思われた61分。
玉田にやられる。
名古屋追加点、0-2。
「キッついな…」
萎えそうになる気持ち。
周囲から聞こえる怒号。
(それは違うんじゃねーの)
大分戦だって苦しかったんだよ。
(選手に当り散らす前に、やることあるよな)
味方に、ムカついていた。

自分に出来ることは声を出すこと、
跳ねること、手を掲げること。
それしかないけど。
共に闘うって、そういうことだよ。
「1点返そう」
まずはそこからだ。
68分、高原outセルヒオin。
「身体張ってくれ、セル!」
劣勢を跳ね返すには、誰かが爆発してくれないと。
72分。
「あ…」
「ケネディかよ…」
名古屋得点、0-3。
「ギシくんで良かったのかな」
「都築だったら上手くいったとは限らないよね」
ホームで3失点。
諦めない。
まだシーズン半ば。
諦めたら、終わりなんだ。

73分、ロビーout西澤in。
「ロビーも一杯いっぱいか…」
攻撃の型が作れない。
中央にボールが収まらない。
SBの裏を狙われる。
「落ち着け、慌てるな」
小さくなるゴール裏の声。
試合はまだ、終わってないよ。

ロスタイム3分。
シュートまで辿り着けない。
主審が笛を鳴らす。

試合終了、0-3。

息が、止まる。
足元が、ふらつく。
懸念された真夏の連戦。
研究される戦術。
静まるスタジアム。
踵を返す。

こんな試合だから、最後まで選手を見届けたかった。
でも、最後までいたら
自己都合な人に掴みかかりそうだったから。

南へ続くコンコースが、歪んで見えた。

罵声を浴びせるのは簡単だ。
けれど、それじゃ去年と変わらない。
諦めてしまったら、何も変わらない。
自己都合なブーイングは聞きたくない。
試合前とウォリアーとブーイング。
そこだけ元気なんて、有り得ないよ。

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コメント
 
 
 
今こそWe are (赤幸)
2009-07-28 12:54:24
明日はもうナビ戦ですが、
参戦お疲れ様でした。
大分、名古屋と負けて欲しくない相手に
(基本的にどこにもですが、
とにかくこの2チーム+茨城のDred)
負けてしまう。
ホント悔しいです。
今回家族観戦でB.U.でしたが、
3-0になって席をたつ人の多さ。
そして上からのブーイング
(おまえが走ってみろ!と言ってやりましたが)
やはり順位が上だと過度な期待が先になっていまう
のでしょう。
でも結果が集客数に現れているのも事実
ホームでは強く!そして結果を!
というのが本音のところでしょうね。
まぁサッカーそんなにうまくいきませんね(笑)

2戦続けて無得点
とりあえず明日は2点欲しいですね。
明日も雨っぽいですが
なんとか流を変えてくれるでしょう!
若手が!
 
 
 
初心忘るべからず (otteru)
2009-07-29 00:07:50
赤幸さん、お疲れさまでした。
ゴール裏には流石に中途離席する人は
いませんでしたが、
既にWe are ではありませんでしたね。
僕は試合内容よりもこの方が残念でした。
08年。
強い浦和しか知らない人が初めて味わった屈辱。
もう忘れてしまったんでしょうか。
シーズン前の論調は、嘘だったんでしょうか。
今こそ!だと思いますよ、ホントに。

もう明日は清水戦。
先ほどの家族会議の結果(笑)、
一応延長の場合はそのまま続戦、
静岡泊となりました。
必ず「結果」を携えて戻って来ますから。
 
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