★「愚行録」 貫井徳朗
幼い子を含む一家4人が惨殺された。
その事件を追うルポライターが、友人、隣人などから話を聞く。
殺された夫婦について語る人々は、
自分のこともさらけ出し、さまざまなことを語り始めるのだが、
そこには、人間の愚かさやエゴが見え隠れする。
そして、その犯人は。。。?!
きっと、このインタビューを受けた人の中か、
その話の中に登場する人物の誰かが犯人なんだろうと、
あれこれ、推理しながら、読みすすめるのが、面白かった。
それにしても、事件を語る人々は、自分本位で、
殺された人について、悪くは言わないけれど、
なにやら意味ありげに、面白そうに話し、少しの悪意も感じたりする。。。
でも、きっと、実際は、こんなふうなんだろうなぁ。。。
自分だったら、なんて言われるのかなぁ。。。
「いい人でしたよ、でもね、実はね。。。。」なんてね。
思いもよらない結末にも、驚いたし、
読み応えたっぷりだったので、おすすめです。