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ガーミンGPS 位置フォーマット hddd°mm'ss.ss"座標について

2019年08月28日 | 道具


産地情報のピンポイント座標を融通する際に 経緯度の表記形式が異なる事が多々ある。

口頭で説明しても難しいので文章に。




東京タワーの座標を例に検索すると、

東経139度44分43.559秒

北緯35度39分30.888秒 とある。




この時点で読むのが嫌になる人も多いと思うけど、

よく目に耳にする東経ナンチャラ時 北緯ナンチャラ秒は、

ガーミンで選択出来る下記位置フォーマットの③つ目にあたるのです。





① Degree形式・度単位10進数形式
(hddd.ddddd°)

② DMM形式・度分形式 Degree Minute
(hddd°mm.mmm')

③ DMS形式 度分秒形式 Degree Minute Second
(hddd°mm'ss.ss")

皆さん使われてるのは大体この3つのどれか。

dやmやsの代数で書くと混乱するが、


要は「 1.5時間と表すか、1時間30分と表すかの違い



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① の DEG .Degree・度表示(hddd.ddddd)だと hは半球の北緯南緯(N S)・東経西経(E W)を指す。

次に整数の「度」(太字ddd)。

以下の小数点(ddd.以下ね)は10進数になるので東京タワーは

35.65858 139.7454 と表される。




② は ①と③の間で割愛




③ の DMS・度分秒表示(hddd°mm'ss.ss")だと

60進法 (ss.以下、秒の小数点以下は10進法)なので東京タワーは

35°39'30.88" 139°44'43.55" と表される。


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角度の最大値は360度だから、「度」の上の単位が必要無い。

東経西経を180度まで使うところが60進法なのにと混乱しがち。




・国土地理院地図は ③のDMS形式 (ddd°mm'ss.ss") 60進法


・地理院地図ベースのカシミール3Dも ③のDMS形式 (ddd°mm'ss.ss")


・携帯地図アプリのGeographicaも同様に ③のDMS形式 (ddd°mm'ss.ss")




・iPhoneデフォにあるコンパスアプリも ③のDMS形式 (ddd°mm'ss.ss")





・GoogleMap(携帯)は主に ①のdegree形式 (ddd.ddddd°)10進数

 PCブラウザは①と③両方。





普段カシミール・地理院地図派なら ③で。

GoogleMap派なら ①かな?



送られてきたデータが普段と違う時は緯度経度表記の変換サイトでOK
https://www.benricho.org/map_latlng_10-60conv/02simple.html


身内では揃えておいた方が絶対に便利やね。






測地系はWGS84(World Geodetic System 1984年改訂) が無難

面谷鉱山 採集行

2019年08月16日 | 鉱物採集 石川 福井
面谷鉱山で採れる蛍石に良品は厳しいと聞き、ついつい後回しにしていたのだが、
このお盆休みに他の産地と合わせて福井県産蛍石を押さえるべく、
大量の麦茶とスポーツドリンクを携えて初の面谷へ。




九頭竜湖南岸の県道から面谷川沿いの未舗装路に入り15分ほどゴトゴトと進むと、

右岸左岸と うず高く積み上げられたズリ山が目に入ってくる。



やっとこさ来たなぁと感慨を抱きつつ、入り口近くの慰霊碑に目を通し手を合わせる。

装備を整え、右岸側下手のハゲと疏水坑ズリから出発。



面谷川を渡りハゲの下端に着くと礫岩が崩れてきており金気が無く、
疏水坑側へ横移動すると選鉱し倒した細かなズリ。

真夏の日差しをモロに浴びてコレかと出鼻を挫かれ、かなりの戦意を奪われる。



早々に見切って、次に左岸側選鉱場跡へ。



主要鉱脈の8割以上は面谷川左岸に集中、選鉱場横の兎坑本坑から掘進し運搬坑道と使われており、
蛍石が脈石として多く伴った四番竪も同じくそこに連なる。

数多の石屋が目立つココからまず攻めると思うが、スルーする訳にはいかずズリ山を登る。





細かな蛍石がポロポロと混じるが良品には出会えない。




汗ダクで登りきった最上段には、下界を一望できるカラミ煉瓦が敷かれた玉座の間が待っていた。




「人がゴミのようだ!!はっはっはー」って気分に近い。


この暑さはヤバイぞ正気に戻れと、選鉱場から下り、沢へ立ち入って麦茶をガブ飲み。

頭から沢水を被ってクールダウン。



文字通り頭を冷やし、無い知恵を絞って上流側へ移動。

精錬跡を過ぎ右岸の谷筋露頭を見て回る。




細い石英が走り所々に微細な蛍石が噛むものの金っ気も無く伸びない。ここも見切る。





あとの探索予定場所は左岸側上流部・土山坑を残すのみ。

暑さから諦めそうになるが悔いは残したく無い。

供給が無いなら需要も無い場所を探すしか無い。



気合いを入れて再度歩き出す。
草木の茂る無縁墓を通り登山道を外れ谷筋へ下り、ヒーヒーと藪漕ぎ。

ズリ下端へたどり着くともぅヘロヘロ。
水分補給は3Lを超えるが汗となり小便が出ない。



木陰で一服した後、ズリを見て回るも良品に出会う事は叶わなかった。



ヨロヨロとした足取りで選鉱場跡まで戻り、再び沢で頭から水を被ると16時。

少しだけズリを見返して面谷鉱山探索終了。


太陽光で蛍光する蛍石を拾えたのが せめてもの救いだった。




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開山は平安又は室町時代。 明治時代に三菱が継承。

ピーク時は大正6年で600戸3000人が居住。

大正11年、輸入銅に押されて休山。

昭和12年、大宝鉱業により再開

昭和41年休山。


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コレはズリ下の面谷川に沈んでいた蛍石。



殆どの石に川虫は付いて無かった。 推し量るべし。

そんな水が九頭竜湖へ注がれ、マスや鮎やと釣られてる。

ざっくり計算で1000年間も掘られ、史跡に成り得る鉱山なのに、

入り口の看板すら無かったのはココも負の遺産だからかなと。



3000人が生活していた残り香は墓とワサビくらい。

こういうのも珍しいなと面谷鉱山を後にした。