奈良の蛍石を追いかけて、前回は十津川村竹筒集落にて聞き込み、鉱山を突き止めたもののトンネル工事で消滅。
今回は板屋から少し北側になるが、銅を掘ってたらしい葛川鉱山狙い。
R168から酷道425を「もぅカーブ要らんど!」とグネグネ進み、県道経由で葛川集落へ。
バスは日に3本。 「遅刻チコクー」は この地において許されまい。
農作業をされてたお父さん・お婆に聞くと、川を挟んで二ヶ所鉱山は有ったらしい。
「コッチは消防団の倉庫の裏の谷。石垣が残っとるで。あっちは何処か知らんけど、鉱山の山と皆呼んでたよ。」
と暑い中丁寧に教えて下さった。有難う!!
礼を言い、まずコッチ側から覗く。
石垣で台地状に作られた先は崩落。石英も金っ気も無い。
気配薄いな。 と早々に切り上げアッチ側へ。
目星をつけてた谷へ着くと、石英の転石有り。 コレ登ろ。
人の入ってなさそうな谷。
大水で石は流され、石英片は有るがズリ石と思しき物が少ない。
青や緑も吹いてない。
「んー 違ったか?」と半信半疑でガシガシ登ると、茶色に焼けた石英塊。割ると硫化臭。よしよし。
蛍石おらんかー?と転石をチェックしながら詰めてくと坑口発見。
石積みで塞がれてるが、クーラーの様に冷気が出てくる。
通洞坑か斜面に空いており、谷挟んで反対の植林斜面には同じ脈を掘ったやろう石英のズリ有り。
しかし蛍石も水晶も二次鉱物もナイ。
泣きそうになる。
上に本坑有るやろ?と登って行くと、かなり大きな石積みの堤が見えた。
高さ5~6mは積んである。 旧帝国陸軍が布陣してそうな様相だ。
横の植林から上がると堤で台地にしてあり、真ん中は水路。
坑口も空いてるが水没。
ここが飯場か事務所跡か。
しかし石が無い。道の跡も無い。
索道で降ろして下で選鉱か?
もう泣いてもいいか?
見上げると、まだ上に何か有りそう。
汗ダクになりながら登ると、石英片がゴロゴロしだす。 が、蛍石も二次鉱物も無い。
埋まったであろう穴の跡の周りの石英の一つがピンク色してる。。
えーー? コバルト山かー?
タガネ入れると、新鮮な輝コバルト鉱がキラキラ。
冷静に考えて、地質的にそらそうか。。
奈良の蛍石のはずが、奈良のコバルトになってもうた。。 ま、美しいから良しとしよう。
喉乾いたーと下山。 あつはなついなぁ。
ヒル? ウヨウヨ居らんよ? 喰われて車内に這ってないよ??
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採集品
肉眼やと輝コバルト鉱がキラキラなんやけど。
アップで撮影。 コバルト華。 色補正なしでこの赤。
奈良の蛍石は次候補も考えてるが、どうなることやら。。