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鮎河鉱山を追え!

2013年03月25日 | 鉱物採集 滋賀
鮎川鉱山  蛍石生産量49トン  生産年1943~1945

以前、地元のお爺に聞き込んだ際に、「坑口は谷の左岸側の中腹に開いとったぞ。」と教わった。
大先輩にもピンポイントの記憶は無いが、採集された事実や産状を教わった。

寝不足と酒とで身体が動きにくいが、この時期を逃すとこの地はヒルだらけになってしまう。

ムチ打って鈴鹿方向へ。





まず尾根を行き標高を稼ぐ。
杣道は無く、薄い獣道を伝い降りて入渓。

前回に探索を辞めた辺りからまず上流側へ。

大水で山肌は多々崩れ、谷は倒木で埋まる。




歩き進むにつれ、流れる汗から昨夜のアルコールが揮発されてゆくようだ。

手は木の根を掴み、足はスパイクを効かせ、頭で地形を組み立て、
「鉱山跡を探す」一点のみに集中する。


しがらみも銭も、嘘も本当も裏切りも、この時ばかりは意識の彼方だ。



斜面を上り下りしつつ予想範囲の上限まで進む。




坑口は見つからないが、春の柔らかい風が心地良く焦りを感じない。

休憩の後、山腹に沿って下り、入渓ポイントから下流を探す。

しばらく進むと、怪しい場所が視界に入る。

登ると有った。鮎河鉱山だ。





お爺の話とは矛盾する位置に坑口は有った。
数十年前の記憶とは曖昧なものだと思いながら、坑道へ。


UVを照らしながら進み、入り組んだ突き当たりを叩く。




ノジュール状の蛍石がボコっと出てくる。

一つ二つ満足のいくものを採集出来たので、欲張らずに穴を出る。





お前美しいな。  一緒に帰ろよ。


赤鋼鉱山 明延鉱山

2013年03月23日 | 鉱物採集 兵庫
赤鋼ズリより。




宍粟の高野峠方面の鉱山を目指してR429を走る。
ガタガタカーブを、神子畑を抜けて着くと工事通行止め。

昨年はネズミ取りで切符&工事通行止。
一昨年は雪でズリ見えず。

相性悪い山や。

「あほー!!」と捨て台詞を吐き、さてどうしよか?と地図を眺め、去年雪で断念した赤鋼鉱山を覗きに行く事に。

R429を戻り、r6へ逸れ、富土野鉱山を華麗にスルー

富土野集落最後の別荘地越えてからは未舗装。
四駆は要らんが最低地上高は軽トラくらいは欲しい。

途中にはケヤキの美しい試験林があった。




倉床川に沿って銅山の道標が続き、あちこちの轍の水溜りに蛙が居る。

「どけどけ!」と下車して追い立てること数回。





こいつ等だけは轢いたろか思った。

そうこうしてると、右岸にズリっぽいのが見えた。
渡れる所で停めて見に行くと全てカラミ。結構な量。




初めて見るタイプで、黒曜石のようにシャープ。艶もテリも良い。
サンプルに少し採集。




坑口・ズリはその先、銅山登山口手前の左岸にあった。




二次鉱物は有るが、水晶も蛍石も見当たらない。



はぁ~~ と無人のズリに溜息が広がる。
時計を見ると15:00時前。
明延回れそやな?と急ぐ。

豆腐の水がこぼれるコーナリングですっ飛ばして明延へ。










探検坑道付近や、崩壊道路横のズリやらウロウロするも、黄銅鉱一つ拾うのみ。





今回蛍石は4打数0安打。

豆腐の水足してトコトコ帰る。


多々良木鉱山

2013年03月22日 | 鉱物採集 兵庫


産出鉱物に蛍石と記載があったので、ヒルが出る前に覗きたかった産地。

兵庫の遺構で下調べ。大体の谷の位置をガーミンに放り込んでおいた。






大畑探索の後、多々良木交差点を東進。

目的地の大植病院・南南西の谷に着くと、オイチャンが居たので話を聞く。
「ワシ等は たこた鉱山 て呼んでたぞ。 漢字は知らん。子供の頃遊んだなぁ。
 三菱が生野と同様に掘ってたらしいわ。

道沿いから瓦屋根の神様祀った小屋が見える。そこから谷沿いに中腹まで上がっていけば鉱山やぞ。 穴も空いてるぞ。」




一応ヒル避けを塗り、入り口の害獣ネットを暖簾の様にくぐり上がると、なるほど神様祀ってはる。
ちょっと遊ばせて下さいね。 と手を合わせる。




新しい目の砂防工事を見下ろしながら左岸の獣道を進む。 ぬちゃぬちゃ。

堰堤越えると山腹に河原にズリ。 車から10分ほど。 二次鉱物を叩いた跡もチラホラ。

カラミが青い。




重いの割ると斑銅鉱。




沢沿いに進むと左右にボコボコと坑口が空き出す。
眼を皿にして蛍石を探すが見当たらない。

鉱石も少なく、きっちり選鉱した印象。




しばらく進むと谷が開け、大きなズリが広がる。
石英脈に沿って坑口も上部まで開いてた。



結晶してない石英がズリの半分以上を占め、二次鉱物が多く見られる。




石英だらけだが水晶は少なく、今回見つけたマシなのはコレくらい。







上段は傾斜がきつく、尻に段ボール敷いたら谷まで瞬間移動できそ。




「蛍石出てこんかーい! 責任者も出てこいー!! わーー!!!」

奇声を上げながら、ズザーーっと滑り降りたい衝動に駆られる。




実際は「蛍石無いやんか。。」とボヤきながら、植林脇をトボトボ下りたけど。


スカルン行こ! と宍粟へ転進。



斑銅鉱 翌々日でこんな紫色に。これは嬉しい








兵庫県 神河町にて

2013年03月21日 | 鉱物採集 兵庫
前回 不発に終わった大畑鉱山(仮)を探しに。

中国宝塚TNの渋滞を避けるため、AM5:30出発。






播但連絡道と乗り継いで越知集落に着き早速聞き込み。



お爺「知らんなぁ。この辺では聞いた事ないぞ?」

思わしくない。




奥の上越知集落に進み、越知~大畑間の山について聞く。


お婆 「今のように立派な道も車も無く、徒歩で昔は毎日のように大畑へ抜けたねぇ。 40年くらい前の話やね。昔はこの辺りももっと賑やかで家も畑も多かったよ。

鉱山? 蛍石?? 聞いた事もないなぁ。」


気さくに昔を思い出しながら語ってくれたお婆に礼を言い、大畑へ抜ける山に入る。



沢筋から地蔵で分岐して上がってゆく。

転石をチェックしながら進み、村境の石碑から尾根に逸れて探索。

下りちゃ上りを繰り返し探す。






無いよ蛍石・・・・






人糞? 前の晩何食うたんや??



って見間違うように集中力も切れる。


一旦下りて、大畑集落へ車を進める。


再度聞きこみ。

お爺「鉱山??ワシは大畑で80年行きとるが知らん。その山道沿いは昔は水が綺麗でワサビも生えておったが、植林で水がダメになって無くなったのう。越知でも知らんと言われたなら無いのやないか?」




前回と合わせて 越知・大畑の老人10人以上に聞いたが、全員否定的やった。

日本地方鉱床誌 近畿地方 蛍石鉱山に ・S野 ・大畑 とあるが、ココではないのか・・?
もしや、口外は村の掟に反するのか?

気持ちを切り替えて朝来方面へ移動。

林道偵察隊

2013年03月05日 | 鉱物採集 和歌山


紀伊半島某所に林道が存在する情報を頂いた。

地図に記載は無く、活用出来れば目標鉱山跡到達への大幅な時短が見込まれる。
オフロード車による偵察隊を組織し、可及的速かな調査が必要なのである。

頂いた情報を元に、Google earth・カシミールと睨めっこ。
付いてるであろう林道を予測して、前日迄に地図に書き込み。






当日 AM5:00にrさんと待ち合わせ、軽空母ハイゼットに二機収容。

ボンボヤージュ





ぴゅーっと走って林道入口に9時前着、ブリーフィング。

第一目標、鉱山跡への新ルート構築・到達

第二目標、林道の全体像把握

第三目標、林道カット面等の鉱物露頭発見。

無線・GPSを用いて位置情報リンクをテストしてから二機射出、林道侵入。



尾根筋に沿ってつけられたそれは、九十九折や、1速で半クラ当てな登らん坂路で標高を上げてゆく。

久々のオフロード走行に緊張するが、なかなか楽しい!!




ガレ具合は酷く無いが、傾斜がキツい林道。
スクーターでは厳しいやろね。


尻を振り、バタバタと足を着きながら進むと尾根筋先にユンボ。

「こら邪魔したらアカンねぇ。」とUターン。

全体像は何となく浮かんできたので、本命の鉱山跡狙いへ。

地図上で近い場所まで戻りバイクを下車、徒歩に切り替え。

GPSを睨みながら進むと、見覚えのある地形が視界に広がり歩調も軽やかになる。




「よしよし!」と安堵と共に露頭到着。  蛍石がお出迎え。 嬉しい。



しばらく遊んでから坑道へ。







脈は殆ど残っておらず、上層へ上がる為かの新しい脚立が置かれてた。
「これ以上は やめときましょか。」と穴を出て、再び露頭で遊ぶ。



太陽光で蛍光してるのが解るかな?

別窓









「美しいなぁ。」 とrさん共々満足。

あまり欲張ると帰りバテそやね? と程々に採集して腰を上げバイクへ向かう。




ぜーぜーと戻り、荷物をキャリアにくくりつけて再始動。




林道カット面や脇道やを丁寧にチェックしつつ戻るが、鉱物露頭は見つけられず。


「第一・第二目標クリアできたし、バイク楽しかったし良いか~」

おっさん二人は大満足!ニコニコと帰りました