あけぼの

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鼻血で見えたアメリカ社会 I

2008-11-03 02:54:40 | ブログ

1023日夜、私の不在時、夫はTVを見終えて立ち上がり、鼻血を出した。翌日2回、それ以降平均日に一、二回と5日間に7回に及んだが、医者嫌いの夫は「医者は信じない!」と豪語し続けた。だが6日目の午後2時から5時まで鼻血が止まらず、ついにWyoming Family Practice CenterUC=University of Cincinnatiの医師の出張所的存在でUC医学部と密着しており、あちこちの地域にある)に電話、運良く夕方7時に所長先生の予約が取れた。チェックイン時に、「治療終了時には支払いを済まして帰るように」と言われたのは支払いをせず帰る患者がいるということか。診察室に入ったとき鼻血は止まっていた。

所長先生Dr. Jacobsonは私もかつて腎臓結石でお世話になったことのある内科専門の中年男性医師、夫へ「深刻な原因ではないと思うが耳鼻咽喉科専門ではないので傷の位置が見つからない」と血液検査を勧め、なんとその最中にまた鼻血が激しく出始め、夫が「喉がたまらなく重い」と訴えたら血を吐く容器をくれた。同時に鼻と口からど~っと出血。するとドクターはうろたえた表情で「チョイスは一つ、救急病院へ行きなさい。電話しておきますから」。一方看護婦は夜間はキャッシュアーの役目も担わされているのか、「お金を払ってから行ってください!」。すると医者は「ドント・ペイ。ゴー・ナウ(払わないですぐ行きなさい)!」。看護婦はなおかつ「アフター・ユー・ハヴ・ペイド・プリーズ(払ってからいってください)」。医者は「すぐに行ってください!」と私に救急病院への行き方を教えてくれた。鼻からの血で驚かなかった医者が口からの血で動転したのか看護婦を叱ってまで速やかに患者を追いだそうとした。受診中の患者が重大事故になれば所長という首が飛ぶのではなかろうか、とかんぐりたくなる急がせようだった。(彩の渦輪)


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