
きょうマッキーと4頭の牛が下りた。たったそのために、9人の人員と、2台の中型トラックを必要とした。はしなくも、畜産業が求められる手間、効率の悪さ、大変さが、こんなときにも出ると痛感させられた。
下牧(牛を牧から里に下ろす)を待っていたように雨が降り出し、気温は10度を割ってしまった。3泊4日の予定を終えてO谷夫妻も山を去り、集牧(牛を一か所に集める)に手を焼いた面々も里へと下った。思いがけずもF/59さんがおはぎの差し入れを兼ねて来てくれたが、雨脚がこれ以上強まる前にと帰っていった。今では誰もいない。
囲い罠に移した牛が雨の中、熱心に草を食んでいるのがここから見える。牛の世界にも偏屈なのがいて、3頭のホルスが囲い罠の中に入るのを拒否したまま近くの林の中にいる。1頭の牛が動きを止め、しばらく何事か考え込むようなふりを見せ、やがて頭の中のことに決着がついたのか、また緩慢な動作で移動しながら草を食べ始めた。マッキーが姿を消したことを不審にでも思ったか。
北原のお師匠からも沙汰あり、牛は無事に下りていったのかと心配してくれた。そして、里に下ってから待っているあの牛たちの単調で、不自由な暮らしを二人して思い遣った。
師によれば先日の北原新道で、京都からの二人の女性の登山者に会い、刈り残した登山道の草刈りを約束したと話してくれた。電話の向こうの声は張り切っていたが、御年88歳・・・、もう無理はしないでほしい。
雨の降り方は激しくなるばかりで、牛たちも木の陰で雨宿りを始めた。4か月、ここで鍛えられたから、大丈夫だ。こんな天気のため、Ume氏の写真は明日に。赤羽さん、沙汰を有難く読みました。天気は明日になれば回復するようだから、黒部・立山はいい山行になるでしょう。
これからの季節は時代遅れの山小屋がオススメ。キャンプ場及び山小屋の営業内容につきましては、「H29年度の営業案内」と「続H29年度の営業案内」を参考にしてください。