入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

    ’17年「夏」 (15)

2017年07月25日 | 入笠牧場からの星空

           天の川銀河



三裂星雲(上)と干潟星雲(下)        
    きょうの天体写真は2枚とも、ご存知かんと氏の撮影

 この2枚の天体写真を見れば、夜空に散りばめられた膨大な星の数に驚く。しかし、実際の宇宙はほとんど何もない空間で、人工のいかなる高性能の真空装置でもかなわないと、何かの本で読んだことがある。だから、また以前に書いたことを繰り返すが、遥かな未来において、我々の銀河とアンドロメダ銀河は衝突する運命にあるらしいが、これだけビッシリと星が蝟集して見える二つの天体でも、どうやらただ擦り抜けるだけで終わるだろうと科学的に予言され、そんな遠い先のことでも妙に安堵したものだ。
 地球と太陽までの距離15億キロは、秒速30万キロの光でも約8分もかかることになるが、その距離を1,5メートルに縮尺すれば、太陽系最遠の惑星である海王星までは45メートルになるのだとか。ところがこれだけの夥しい星の中で、太陽に最も近いとされるケンタウルス座のα星プロキシマまでとなれば、同じ縮尺率では400キロにもなるという。
 人類はまだ、光速ではたった1秒そこそこの月までしか到達できていないのに、冥王星までとなると光が要する時間では5時間以上になり、それが45メートルの距離を意味するのだとすれば、400キロ先のお隣を訪ねるには、光でさえ4年以上もかかる計算になるのだと。くどいようだがその星が、われわれの「最も近いお隣さま」である。
 砂をまぶしたように煌く星ぼしの間の距離がこれほども大きければ、それだけ宇宙は何も存在しない空間によって圧倒的なまでに占められていて、物質は極めてまばらな存在でしかないのだと納得するしかない。そして、想像を絶する無窮の遠(おち)、宇宙を想像するなら、ケンタウルス座のプロキシマとて、渚から指呼の間に浮かぶ小さな漂流物のようなものなのだろう、・・・か。

 8月中は、キャンプの場合も、予約をお願い致します。キャンプ場及び山小屋の営業内容につきましては、「H29年度の営業案内」「続H29年度の営業案内」を参考にしてください。
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