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ピダハン族

2014-10-20 | 科学
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NHKでアマゾンの奥地に居住する狩猟民族「ピダハン族」を紹介する番組があった(地球ドラマチック)。

これが驚愕の内容だったのだけど、要約するとピダハン族が伝達に使うピダハン語には数や色を表す言葉がなく過去や未来も表すことが出来ない。人称代名詞も元々無くてポルトガル語から引用してるとか。音の高低で意味を表し口笛などで代用できる。つまり世界で最も単純な言語と言われている。


昔ブッシュマンが注目された時、彼らの「1,2,3、その次はたくさん」っていう単純な数値概念が話題になったがそれと近いかな。

今ピダハン語は言語学的に様々な論争を巻き起こしていて、「言語学の基盤を揺るがしかねない」のだとか。

まあ学問的な詳細はともかく、過去や未来を考慮せず数字を考えないってのは我々の文明からするとかなりかけ離れた世界。母親は己の子供の数を正確に把握せずそれでもちゃんと一人ひとり把握している。

すごいなあ、というか、太古サルから分かれた頃は皆同じだったはずだ。
なんかすごく考えさせられた。


数を数えないということは貨幣経済もなく「富」の概念も薄い。未来を考えないということは将来への不安も持たない。過去から学ばないわけじゃない、動物と同様過去の体験から論理でなく体感で覚えているだろう。でも歴史も数学も科学もないから世界の仕組みもわからないけど、そもそも知りたいと思わないということか。

人間である以上欲望が皆無とは行かないだろうが、我々に比べると非常に少ないのでは。んー。。。もしかして、彼らこそが究極の幸せを生まれ乍らにして手に入れてるのでは?


それはつまり「人間は知れば知るほど不幸になる」なんてことにはならないのか?
そうなると、ぼくは一生懸命不幸になろうと日々歩んでいるのか?

と、結局「無知を知ろうとして」頭を働かせるのも自分なので、これはもう仕方ないね。