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『果しなき流れの果に』小松左京

2014-07-21 | 読書

内容紹介
N大学理論物理研究所助手の野々村は、ある日、研究所の大泉教授とその友人・番匠谷教授から一つの砂時計を見せられる。それは永遠に砂の落ち続ける砂時計だった! 白堊紀の地層から出土されたというその砂時計のなぞを解明すべく発掘現場へと向かう一行だったが、彼らは知る由もなかった──その背後で十億年もの時空を超えた壮大な戦いが展開されていようとは。「宇宙」とは、「時の流れ」とは何かを問うSFの傑作。


日本SFの名作中の名作、と数多のレビューで絶賛しているから読んでみた。小松左京なんて30年ぶりだ。ものすごいスケール感はあるものの、うーん、しかし古さを感じてしまった。

思ったままに申し上げると「絶賛する読者さんいったいどの部分に強い感動を覚えたの?」ってことになるか。

いや、古生代から西暦40世紀過ぎまで時間モノSFとして壮大な舞台を縦横に駆け巡るって舞台仕立ては驚愕だけど、すごいんだけど。

同じ時間モノ=タイムトラベルものとしてはハインライン『夏への扉』のほうがスリリングで身の丈にあった世界として感動深かった。広瀬正『マイナス・ゼロ』も最後とても複雑な種明かしが痛快だったし。

多くの人に傑作と推されている作品に難癖つけるのは心苦しい(というか理解力不足と言われても仕方ない)が、ぼくにとっては響くところはなかった。残念です。