内容紹介
復讐を横取りされた。嘘?元教師の鈴木は、妻を殺した男が車に轢かれる瞬間を目撃する。どうやら「押し屋」と呼ばれる殺し屋の仕業らしい。
鈴木は正体を探るため、彼の後を追う。一方、自殺専門の殺し屋・鯨、ナイフ使いの若者・蝉も「押し屋」を追い始める。
それぞれの思惑のもとに――「鈴木」「鯨」「蝉」、三人の思いが交錯するとき、物語は唸りをあげて動き出す。疾走感溢れる筆致で綴られた、分類不能の「殺し屋」小説!
相変わらずだなあ、という感想が漏れてしまうw
何がっていうと、読み始めたら止まらない「読ませる力」もそうだし、そのわりに其処彼処に中途半端な設定もそう、ヘンテコリンなキャラと稚拙な心理描写とかも。
それでも総体として面白いので文句言えない、どころか夢中になってしまうわけで。困ったもんだ。
ムチャな進展に所々「んなわけねーだろ」とか突っ込みながらも、楽しいのでした。
すごく生意気を言わせてもらうと、なんか全体的にライトノベルっぽいご都合主義と「稚拙」な感じが拭えないのに、その道具立てや強引なストーリー展開がやめられなくなっちゃうのだよね、いつも。麻薬ですわ。
しかし今回は特別に寒々しい話だった、寒期に読むもんじゃない、次はハートウォーミングなやつで暖を取ろうかな。