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『青の炎』貴志祐介

2014-02-14 | 読書

内容(「BOOK」データベースより)
櫛森秀一は、湘南の高校に通う十七歳。女手一つで家計を担う母と素直で明るい妹との三人暮らし。その平和な家庭の一家団欒を踏みにじる闖入者が現れた。母が十年前、再婚しすぐに別れた男、曾根だった。曾根は秀一の家に居座って傍若無人に振る舞い、母の体のみならず妹にまで手を出そうとしていた。警察も法律も家族の幸せを取り返してはくれないことを知った秀一は決意する。自らの手で曾根を葬り去ることを…。完全犯罪に挑む少年の孤独な戦い。その哀切な心象風景を精妙な筆致で描き上げた、日本ミステリー史に残る感動の名作。



雪の当たり年。ここまでしつこいともはや雪景色を美しいとも言ってられない。
そして読書ではやばいことに続けて寒々しい話を読んでしまった。今度のはガチで凍えそう。

ただし今度のは高品質のミステリーであり、荒唐無稽からだいぶ遠ざかっているので、それが逆に悲しい心持ちにしてくれて。

読後、すごく居心地が悪くて実際に胸が苦しいような嫌な感じが残った。まさかぼくの中にも殺人者としての要素があってそれが疼くとか。

でもそうだよなあ、誰だって条件が揃ってれば一線を越えてしまうおそれってのは、絶対否定出来ないでしょ。そういう意味でとても怖い小説でした。

同著者の『新世界より』の時も書いたかもしれないけど、この著者=貴志祐介、その才能は高く評価するけど、人間として友達にしたくない気がしました。

とはいってもとても面白いのでお勧めなのですけどw
今更説得力ないかw

次こそは凍えきった体を温めてくれる物語を読もう、でないと凍死しちゃう。