ぬえの能楽通信blog

能楽師ぬえが能の情報を発信するブログです。開設16周年を迎えさせて頂きました!今後ともよろしくお願い申し上げます~

久しぶりの伊豆(続)…と仕事納め

2010-12-30 03:01:26 | 能楽
今日(29日)は仕事納めで、師家で稽古能がありました。ぬえは『東北』の地頭のお役を頂き、最後のお仕事が能の地頭とは…なんとか大過なく勤めることができました。思えば今年の正月は丹波篠山での元朝深夜の神事能で『翁』の後見を務めさせて頂き、そしてまた年末には能の地頭と、大役で始まり大役で終わる年でありました。ありがたや、ありがたや~

さて伊豆のお話の続き。まだまだ見ていないところがたくさんあるんですう。

で、こちらは峰温泉というところにある噴水ならぬ「噴湯」。やぐらの上から勢いよく温泉の湯が噴き上がっています。



峰温泉は、中伊豆をずっと南下して、河津を経て、東伊豆の海に突き当たる その直前にあります。噴湯…このときはあまり勢いはなかったようですが、普段は10mあるやぐらの2倍の高さ…30mまで噴き上がるのだそうです。観覧は無料。噴湯のある時間は決められていて、1時間おきに1分間が設定されていました。1時間おきに1分間? なんだかあまりに規則正し過ぎている印象。どうも間欠泉とはまた違うようです。

すぐそばの売店の方に聞いてみたところ、やはり噴湯は人工的に管理されているのですって。1時間おきに やぐらの内部のストッパーをはずして、その時だけ湯が噴き上がる、というシステムだそうです。とはいえ、1時間の間に湯を溜めておいてポンプか何かの力で噴き上げさせている、というわけではなく、湯はいつも噴き出しているのですって。しかも発見された大正時代から現在までずうっと(!)。

ところが、常に湯を噴き上げさせていると、その成分が隣接する建物を傷めるのだそうで、そんなワケで人工的に間欠泉のように噴出を制御して、普段は温泉施設にその湯をまわしている、というような事のようです。

順序としてはこの峰温泉~前回ご紹介した「尾ヶ崎ウイング」~白浜という順番で廻った ぬえは、下田で開国博物館を見学、そのときに、なんと伊豆の根元…真鶴で今夜、冬の花火大会が行われることを知ったのでした。ええ~、真冬の花火大会…

南伊豆の、ほとんど伊豆半島の先端部分まで来た ぬえでしたので、ん~これはどうしようかなあ…と考えた末、やっぱり見に行くことにしました。下田から真鶴まではかなりの距離があるが…

ま、そんなこんなで 真鶴で見た花火がこれ。





え~、花火にあまり派手さはありませんで、1発づつ…1発づつ打ち上げられる、という感じ。防寒対策で重装備のお客さんの中からも「すこし暖まるくらい たくさん打ってほしいねえ」なんて声も出ていましたが。(^◇^;) それでもフィナーレでは花火の連射もあって、見応えがありました。なにより漁港の堤防の中で打ち上げる花火が水面に映って、不思議に幻想的な感じがよろしかったと思います。

そのほかにも須崎御用邸のそば…爪木崎では水仙が咲き乱れているところに遭遇! 水仙がこんなに咲いているなんて…はじめて見ました。



こうして久しぶりの伊豆を堪能しました~。子ども能も早速に次回の上演が決まり、来年も楽しい稽古ができそうです~


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