ようやく今月の活動のご紹介にこぎつけました~。去る5月18日(日)と19日(月)の2日間、宮城県気仙沼市の煙雲館と登米市の柳津虚空蔵尊さまにて能楽ワークショップを行って参りました。
今回は2つの上演ともワークショップで、これもプロジェクトとしてかつてない活動内容です。そうしてこの2回の公演とも、これもプロジェクトとして初めて有料上演とさせて頂きました。というのも震災3年を経てプロジェクトの活動資金がとうとう枯渇の危機にさらされる状態に陥り、そのために活動の方針も少々修正せざるを得ない状況になったためです。
震災3年目に至りすでにプロジェクトに継続的に募金を頂くことは皆無に近くなりました。実際には現在でも隔月という間隔で募金頂ける方は少数ながらあるのですが、どうやらプロジェクトはこれでもボランティア団体としては幸運な例のようです。「毎月募金くださる方がある? 被災地によほど根付いた団体でもなければ、そんな団体はもうないですよ」と他のボランティア団体から ぬえが言われたのが去年の今頃ではなかったかと思います。そうして、熱い思いは持ちながら活動資金の問題で支援活動から撤退したボランティア団体を ぬえでさえこれまでにいくつ見てきたことか。。
息の長い支援というのはこれほど難しいことなのですね。この時期に至って ぬえは初めて思い知りました。これまでも活動には節約を心がけてきましたし、活動を継続するためによく支出を計算して、その結果ゲストの能楽師や音楽家などの交通費も自弁を強いることも度々でしたが。。それでもこの難関から逃れることはできなかったのです。
このとき、他のボランティア団体から ぬえにアドバイスを頂いて、いわく「東京で資金を集めて被災地でそれを使い果たす支援のあり方の時期は過ぎたと思います」「これからは有料の催しも始めるべきで、活動の場が仮設住宅であっても、本物を見せるのならば少額であっても有料にすべきです」と。
これは半年くらい前に ぬえに頂いたアドバイスで、以来 ぬえはずっと逡巡を繰り返してきました。一方、ぬえらプロジェクトの活動でも仮設住宅や仮設商店街の慰問のほかに「文化の復興」を指標とした催しを展開して参りました。すなわち被災地に疑似プラネタリウムを出現させて音楽と能の上演を行う「星と能楽の夕べ」公演。またそれの簡略版のような位置関係になる「能とピアノの夕べ」公演。これらは被災住民さんだけでなく、広く被災地が芸術文化に気軽に親しめる街に再生できるように、と考えて行ってきたものです。
当時これら慰問ではない文化的な催しもすべて入場無料で行ってきたのですが、なるほど、これらを「イベント系」の企画を慰問上演と切り離して考えることは不可能ではないかもしれない、とは漠然と考えていました。前述の他ボランティア団体さんの言う「仮設住宅でも有料に。。」という考え方は どうしても ぬえには共感できなかったのですが、いざ自分が活動資金で苦労するようになると、こうして慰問と切り離した上演を有料にする事は現実味を帯びてきたのです。
こうしてこの5月にまずは実験的に有料公演を実施してみる事に決まったのは、ぬえらにアドバイスしてくださった他ボランティア団体との協調した計画だったのですが、その後この団体にも金銭的な問題が起こり、連絡が取れなくなり。。プロジェクトの独自の採算によって実施することになりました。ホントに一時はどうなることかと。。
ところが活動を終えた今、関係者の努力や参加者のご厚意によって、これまで通り節約を旨とすれば本年に予定している活動は実施可能の目途がつくところまで状況は改善されつつあります。今回の活動は実験的な有料公演のみのものではありましたが、今後も継続してこのような催しを行うことになります。一方仮設への慰問を怠ることがないよう自分へ戒めをもって、また企業スポンサーなど協力者を探すことや、東京などでの活動報告会を開催して活動を周知させるなどの努力もして行かねばならないでしょう。
【5月17日(土)】
本来の活動は翌日からの予定でしたが、そこで上演する能『松風』には後見が必要で、しかもこの役は舞台上でシテの物着をする大役。これを引き受けてくれた気仙沼市民でプロジェクトの絶大な協力者である村上緑さんは、引き受けてからその役目の重要さと難しさに驚いたようで。。ちゃんと事前に説明はしたつもりなのですが、物着の手順などプリントを送ったらはじめて大役を実感したらしいです。
そこでこの日急遽 ぬえだけが先に出発して仙台で緑さんの稽古をつけることになり、昼頃に東京を発って夕方には仙台に到着しました。
緑さんのお仕事が終わってから、ご友人の方のおうちに宿泊する予定で、そこにて即席の稽古。ご友人はとても喜ばれて、そのうえこの方はお料理教室の先生。稽古が終わってからご馳走を頂き、あまつさえ(ぬえ、初対面なのに)宿泊までさせて頂きました~~。もう今回は急遽の仙台入りだったので車中泊を考えていたのに、初日からラッキーですぅ
画像はこのとき頂いたタケノコ。矢竹かしらん。美味。このほかにもホウレンソウに似てるけど味はニラ(!)という驚くべき野菜など、知らない食材をたくさん知りました。恐るべし東北の食文化。
今回は2つの上演ともワークショップで、これもプロジェクトとしてかつてない活動内容です。そうしてこの2回の公演とも、これもプロジェクトとして初めて有料上演とさせて頂きました。というのも震災3年を経てプロジェクトの活動資金がとうとう枯渇の危機にさらされる状態に陥り、そのために活動の方針も少々修正せざるを得ない状況になったためです。
震災3年目に至りすでにプロジェクトに継続的に募金を頂くことは皆無に近くなりました。実際には現在でも隔月という間隔で募金頂ける方は少数ながらあるのですが、どうやらプロジェクトはこれでもボランティア団体としては幸運な例のようです。「毎月募金くださる方がある? 被災地によほど根付いた団体でもなければ、そんな団体はもうないですよ」と他のボランティア団体から ぬえが言われたのが去年の今頃ではなかったかと思います。そうして、熱い思いは持ちながら活動資金の問題で支援活動から撤退したボランティア団体を ぬえでさえこれまでにいくつ見てきたことか。。
息の長い支援というのはこれほど難しいことなのですね。この時期に至って ぬえは初めて思い知りました。これまでも活動には節約を心がけてきましたし、活動を継続するためによく支出を計算して、その結果ゲストの能楽師や音楽家などの交通費も自弁を強いることも度々でしたが。。それでもこの難関から逃れることはできなかったのです。
このとき、他のボランティア団体から ぬえにアドバイスを頂いて、いわく「東京で資金を集めて被災地でそれを使い果たす支援のあり方の時期は過ぎたと思います」「これからは有料の催しも始めるべきで、活動の場が仮設住宅であっても、本物を見せるのならば少額であっても有料にすべきです」と。
これは半年くらい前に ぬえに頂いたアドバイスで、以来 ぬえはずっと逡巡を繰り返してきました。一方、ぬえらプロジェクトの活動でも仮設住宅や仮設商店街の慰問のほかに「文化の復興」を指標とした催しを展開して参りました。すなわち被災地に疑似プラネタリウムを出現させて音楽と能の上演を行う「星と能楽の夕べ」公演。またそれの簡略版のような位置関係になる「能とピアノの夕べ」公演。これらは被災住民さんだけでなく、広く被災地が芸術文化に気軽に親しめる街に再生できるように、と考えて行ってきたものです。
当時これら慰問ではない文化的な催しもすべて入場無料で行ってきたのですが、なるほど、これらを「イベント系」の企画を慰問上演と切り離して考えることは不可能ではないかもしれない、とは漠然と考えていました。前述の他ボランティア団体さんの言う「仮設住宅でも有料に。。」という考え方は どうしても ぬえには共感できなかったのですが、いざ自分が活動資金で苦労するようになると、こうして慰問と切り離した上演を有料にする事は現実味を帯びてきたのです。
こうしてこの5月にまずは実験的に有料公演を実施してみる事に決まったのは、ぬえらにアドバイスしてくださった他ボランティア団体との協調した計画だったのですが、その後この団体にも金銭的な問題が起こり、連絡が取れなくなり。。プロジェクトの独自の採算によって実施することになりました。ホントに一時はどうなることかと。。
ところが活動を終えた今、関係者の努力や参加者のご厚意によって、これまで通り節約を旨とすれば本年に予定している活動は実施可能の目途がつくところまで状況は改善されつつあります。今回の活動は実験的な有料公演のみのものではありましたが、今後も継続してこのような催しを行うことになります。一方仮設への慰問を怠ることがないよう自分へ戒めをもって、また企業スポンサーなど協力者を探すことや、東京などでの活動報告会を開催して活動を周知させるなどの努力もして行かねばならないでしょう。
【5月17日(土)】
本来の活動は翌日からの予定でしたが、そこで上演する能『松風』には後見が必要で、しかもこの役は舞台上でシテの物着をする大役。これを引き受けてくれた気仙沼市民でプロジェクトの絶大な協力者である村上緑さんは、引き受けてからその役目の重要さと難しさに驚いたようで。。ちゃんと事前に説明はしたつもりなのですが、物着の手順などプリントを送ったらはじめて大役を実感したらしいです。
そこでこの日急遽 ぬえだけが先に出発して仙台で緑さんの稽古をつけることになり、昼頃に東京を発って夕方には仙台に到着しました。
緑さんのお仕事が終わってから、ご友人の方のおうちに宿泊する予定で、そこにて即席の稽古。ご友人はとても喜ばれて、そのうえこの方はお料理教室の先生。稽古が終わってからご馳走を頂き、あまつさえ(ぬえ、初対面なのに)宿泊までさせて頂きました~~。もう今回は急遽の仙台入りだったので車中泊を考えていたのに、初日からラッキーですぅ
画像はこのとき頂いたタケノコ。矢竹かしらん。美味。このほかにもホウレンソウに似てるけど味はニラ(!)という驚くべき野菜など、知らない食材をたくさん知りました。恐るべし東北の食文化。