あれやらこれやら いろいろ沖縄

沖縄に住み30数年の県外居住者が見た沖縄の生活や人情・自然や文化、観光。「あれやらこれやら」気ままに。

沖縄の食について雑談~はじめてうまいと思った”よしこそば”~

2009年02月11日 13時34分17秒 | Weblog
 沖縄そばが、はじめてうまいと思ったヤンバル伊豆味の「よしこそば」
58号線で名護市に入り、5分ほど走ると道は大きく右にカーブする交差点に来る。この交差点を道なりに右に大きくハンドルを切る。200m位でひとつの交差点を過ぎる。やがて、700~800mほど先に交差点がある。標識通り「伊豆味・海洋博公園」に向けて左折する。途中、パイン園で有名な名護パイン園がある。交差点を曲がって10分程走ると右手に小さな素朴な店が見える。うっかりすると通り越してしまう。この先が伊豆味の中心で、伊豆味のの手前に”よしこそば”はある。(写真はクリックすると大きくなります)


 友人に連れられてきた”よしこそば”こそ、初めて沖縄料理をうまいと思った想い出深い店である。
そもそも、どこに出かけても家庭的な、地元の匂いのする店の料理が好きだ。
幹線道路の田んぼの中に「めし」と大きく書いた暖簾が風に揺れているような店に好んで入る。大概、そんな店には長距離トラックやタクシーなどが停まっている。こういうところは間違いなくうまい。
 ”よしこそば”ってそんな店だ。
タンカンが出始めの頃は、店の親父が店先に売り物にならないヤナカーギー(不美人)なタンカンを無造作に袋に入れてサービスしてくれる。このヤナカーギーが美味い。チュラカーギー(美人・かわいい)もヤナカーギーも味は同じ。
ここの親父はこだわり親父で、タンカンの時期が終わると樹下に堆肥をいっぱい敷き詰める。美味いはずである。
農薬も余り使わない。全く使わないと表皮は真っ黒くなるから、少しは使うそうだ。
今年は早目になくなりそうだといっていたから、タンカンサービスはないかもしれない。このサービスを売り物にしているわけではないから、なくてもがっかりしないように。
 ある日、取材中の著名な旅行雑誌の記者が昼時に飛び込んで、そばを食べて感動して記事にしたことがきっかけで有名になり、旅行者も結構多い。台所は件のおやじの奥さんが切り盛りしている。
おすすめはソーキそばか三枚肉そば。肉は遠方より仕入れていると言うこだわりである。しっかり煮込んだ味とやわらかさは手作りのうまさである。
 よしこそばの宣伝になってしまったが、宣伝料を貰っているわけでもなく、こうしてブログに書かれている事も知らないだろう。素朴であっさりした味がおすすめである。

 よしこそばに詳しく触れたのにはわけがある。
本来の沖縄の人たちが食べているものはおいいしいのである。
それを、差別化と称していろいろな食材を入れて似て非なるものを作りあげてしまう。
旅行にきた友人、知人から
「うまい処ないか?」
と聞かれる。
「おれの薦めるところはきんきら金じゃないぞ、格好よくないぞ」
と断る。換言すれば、
「接待には使えないぞ」
とまあ、そんなところを薦める。

おばあが造り、おじいがお茶を出す。時代劇に出てくる風景であるが、そんな店がほんとうにうまい。
沖縄に限ったことではないだろうけれど。

 


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