銀ステ根なし草

銀のステッキ旅行・スタッフの雑記帳

銀のステッキは今日から16年目です。

2024年06月03日 | 見かけだおしNのつぶやき

皐月便りの入稿日にスタッフの一人が言いました。

「もうここに、コロナの話、わざわざいらないんじゃないですか?」

それは、屋外でキャンプを楽しむツアーの説明文のクダリ。

本人の言わんとすることもわかっていました。

でも、そのまま入稿しました。

 

さて、銀ステ今期最後の旅は、ご家族でお出かけいただいた、

ヨーロッパ、アルザス街道の旅で締めくくられました。

2日前に無事帰国されました。

関空からの添乗員の報告を受け、ホッ。

心底からの安堵の声が漏れました。

 

長い旅でした。

もちろん久しぶりの長距離、9日間という時間もですが、

違います。

本当に長かった。

 

この企画が出たのは4年前。

「友人から聞いて、行ってみたい」

“ドイツからフランスに抜けていく歴史街道、アルザスをいく”

ご家族の想いをのせて計画が進んだ頃に、始まるコロナ禍。

もちろんすぐさま計画は頓挫しました。

ですが。

 

お客様は、その旅費を銀のステッキに預けてくださいました。

当初は、

「さすがに一年も経てば…」そんな楽観視できる日々が確かにありました。

でもその一年後。

国内開催のオリンピックさえ危ぶまれ、まさかの鎖国時代に突入。

ご返金を促すこちらに、

「もう一年待ってみるわ」

そう、おっしゃいました。

あの時のお客様の気持ち、決断。

私には痛いほどわかります。

ここで返金を依頼すれば、銀ステさんは…

きっとそう思われたのでしょう。

一寸先をも見えぬコロナ禍、超ドピークの時でした。

そして大きな金額でした。

不要不急の旅行業に先はありませんでした。

でも。

さらにもう一年預けてくださいました。

 

そして3年目。

少しずつ海外への門戸が開かれ始めた頃、

事態は良くなるどころか、さらに悪くなっていきます。

戦争です。

円安です。

さすがにこの年のお伺いでは

「来年、来年、その時にダメなら諦めます」

そして慌てて付け足すように一言、

「こちらの体力への自信もどうなっているかわからないので」

いえ、本当は、

“うち(銀ステ)がどうなっているかわからないので”

お客様は何度飲み込まれたことでしょう。

 

4年かかりました。

でも、ついに夢を果たされました。

大きな大きな仕事を銀のステッキに託してくださいました。

最後まで信じてくださった。

 

「絶対、この旅行を催行させる」

あの日々に何度も咀嚼してきた言葉です。

どれほど励みになったことでしょう。

 

今日、事務所を訪ねてくださいました。

「色々ありがとうございました」

「家族みんなで旅に出られるなんて、こんな幸せなこと…」

「まだ3年パスポート使えるから、もう一回行けるかな」

「その時わたし、、、あらやだ90やわ」

ケラケラ笑っておられました。

 

ああ。

今日この笑顔を見て、ようやく長い旅が終わったことを確認しました。

わたしも今日で、正真正銘、コロナを終えたいと思います。

 

銀のステッキは、おかげさまで16年目をスタートさせました。

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■公式ホームページ:http://www.gin-st.co

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