朝晩の風に、季節の変化。
セミはどこへやら、すっかり秋の虫の声。
不思議と、あれだけの熱帯夜に悩まされたのに、ちょっぴり寂しい。
今年の夏は、「3年ぶり」がキーワードになりました。
観光業においても、お祭り・イベントものが復活した夏でした。
まぁ、徐々に日常が戻ってきている、、、ってそもそも日常って何?
3年前の当たり前が、すでに当たり前でなくなっている今。
過去を基軸に、今を語るのはもはやナンセンスかも知れませんね。
となるとナンセンスを語りたくなるのが人情ってもの。うん?
そのキーワード通り、3年ぶりに日本へと帰国した友人。
イタリアでガイドをしています。
せっかくなので?
この夏、銀のステッキで添乗の仕事を手伝ってもらいました。
何が新鮮だったかというと、
「旗が汚い、会社の顔でしょう!」
「集合場所で、他社のツアーのお客様が興味示してたよ。
すぐ営業できるよう、配布チラシ用意しておかないとアカンやん!」
「ツアーの報告を書きたいんだけど、フォーマットとかないの?」
ああ、旅行業を始めてスタッフに口すっぱく言っていたこと。
慣れに完全に甘えていることをズバリいい当てられて恥ずかしい。
何より彼女が放った言葉で、走馬灯の如く一巡して、ハタと気付かされたこと。
それは反田さんのピアノコンサートでのことでした。
当たり前ですが、ツアーは即完売。
今をときめく人気ピアニストの公演です。
ツアーの打ち合わせで、彼女、しらっと言ったんですよね。
「チケット余ってたら、行きたいわ」
ブルンブルン。
「何言ってんの、キャンセル待ちもいっぱいで、無理無理」
にべもない私に、
「でも当日キャンセルの人出たら、代わりに聴いてもいい?」
この言葉は響きました。
忘れていました。
そうだ、この仕事の大きな楽しみ。
その一つが、自分では知ることがなかった世界を見せてもらえること。
旅行業についてから、いろんな世界を見せていただきました。
個人では到底行き着くことのなかった場所へ、
どれだけ足を踏み入れさせていただいたでしょうか。
すっかり添乗業務が慣習になっていた私に、
「ラッキー!」
チャンスが有れば嬉しいと、彼女のこの素直な言葉。
そうだ、そうだ。
薄っぺらいなりに、未知との遭遇を重ねて、今の自分があります。
自らでは追いつかないほどのたくさんの経験。
どうも最近、旅を楽しむそのものを置き去りにしていたようです。
知ることのチャンスを自ら放棄する回数も増えています。
生意気な。
久しぶりの日本を満喫して、そろそろイタリアへ帰る彼女。
「ごめん、お土産これしかなくて」
ブルンブルン。
蝶々パスタの麺より、エスプレッソの飴より、いい物をいただきました。
次回は、イタリアで会おうね。
ありがとう、うちの旗を洗濯してくれて。
■銀のステッキ 芸術爆発祭り■
日程 9月7日(水)
集合 阪急大阪梅田駅 9:45集合
内容 大阪中之島美術館 展覧会岡本太郎
人気のフレンチ店のコース
金額 10,500円
皆さまのご参加をお待ちしております!
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旅行、オーダメイド旅行のご相談は…
銀のステッキ旅行 TEL 0797-91-2260(平日9:00~17:00)
■銀のステッキは会員制の「旅サロン」を主催しています。
■公式ホームページ:http://www.gin-t.com
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