■
【浜岡原子力発電所とは】
浜岡原子力発電所は静岡県御前崎市にある中部電力
の原子力発電所である。1号機から5号機まで5つの
発電設備があるが、1号機と2号機は2009年1月に運
転を終了した。敷地面積は160万m2(東西1.5km、南
北1km)で、PR施設である浜岡原子力館が併設されて
いる。東海地震の予想震源域にあり、活断層が直下
にあるという説まで発表されており、またトラブル
が多発していることなどから耐震性の不足が懸念さ
れている。また、今ある高さ10m~15mの砂丘では高
さ8mの津波しか耐えられないため、2011年3月16日に
2011年以内に高さ4m(標高、海抜12m)ほどの防波壁
を作る計画が発表された(ja.wikipedia.org/wiki)。
1号機 原子炉形式:沸騰水型(BWR)
運転開始 :1976年3月17日
定格出力 :54万キロワット
運転停止 :2002年4月26日 - 第19回定期検査によ
るもの
廃炉発表 :2008年12月22日
運転終了 :2009年1月30日
2号機 原子炉形式:BWR
運転開始 :1978年11月29日
定格出力 :84万キロワット
運転停止 :2004年2月21日 - 第20回定期検査によ
るもの
廃炉発表 :2008年12月22日[3]
運転終了 :2009年1月30日
3号機 原子炉形式:BWR
運転開始 :1987年8月28日
定格出力 :110万キロワット
4号機 原子炉形式:BWR
運転開始 :1993年9月3日
定格出力 :113.7万キロワット
5号機 原子炉形式:改良型沸騰水型(ABWR)
運転開始 :2005年1月18日
定格出力 :138万キロワット - 国内の原子力発
電所単体では最大出力
6号機 建設発表:2008年12月22日
廃炉となる1,2号機の代替を予定
過去のトラブル
1991年 4月 4日 3号機 原子炉給水量が低下自動停止
2001年11月 7日 1号機 配管破断事故
2001年11月 9日 1号機 原子炉水漏洩事故
2002年 自主点検の書類に16箇所の記入ミ
スひび割れの兆候を見つけるも県
へ報告せず
2002年 5月24日 2号機 点検用水抜き配管水漏れ
2004年 2月21日 2号機 タービン建屋屋上にて火災
2004年8月 4号機 骨材データ偽造問題
2005年11月 4日 1号機 配管水漏れ事故
2005年11月16日 3号機 屋外配管の腐食による蒸気漏
れ
2005年11月16日 1号機 燃料プールに異物混入
2006年 6月 5号機タービン羽根破損
2007年 3月 不正行為やミスが計14件あったこと
を中部電力が発表など
2009年 4月13日 3-5号機のデータ改竄問題で542個所
の溶接後の熱処理を行ったうち5号
機の94個所の作業を実際に改竄した
作業員が担当していたことが判明し
県に報告するとともに早急に安全性
を確認することとしている。
2009年 8月11日 駿河湾沖を震源とする地震の発生に
伴い4号機と5号機が緊急停止(放射
能漏れは無し)
2009年 8月19日 8月11日の地震で点検停止中の5号機
排気筒排ガスからごく微量のヨウ素
131を検出。モニタリングポストに
変化はなく外部への放射能の影響は
なし。
2009年12月 3号機で放射性廃液が漏れる事故が
あり作業員34人が被曝したことが分
かった。
【エピソード】
※トラフ (trough) は、細長い海底盆地で、深さが
6000m以下のもの。舟状海盆。細長くないものは単
に海盆と呼び、深さ6000mを超えるものは海溝という。
※静岡大学助教授(当時)の小村浩夫が1981年7月に
発表した論文によると原発から8km以内周辺には8本
の活断層が知られており、ほかに3本のリニアメント(
活断層の疑いがある)があるが、そのうち2本が原発
敷地内を走っている。産業技術総合研究所活断層研
究センター研究員の藤原治と北海道大学教授の平川
一臣の2007年の発表によれば、2005年から2007年に
かけて浜岡原子力発電所東2キロメートル地点計8か
所でボーリング調査を実施し堆積物を調査したとこ
ろ、8000年以上前から100~200年周期で東海地震が
起きていることを確認し、それと同時に、従来想定
される東海地震とは別タイプの大規模地震が約4800
年前、3800~ 4000年前、2400年前の計3回発生して
いることを確認したという。さらに、2400年前以降
もう一度大規模地震が発生したとみられることから、
藤原は「1000年前後に1度、より大きな地殻変動を起
こす地震があることが分かった」としている。
【脚注及びリンク】
過去に起きた東海地震
地震名 西 暦 | 緯度経度 | マグニチュード | 被害など |
元弘地震 (1331年) | 33,7°N 135,2°E | M>7 | 伊の国千里浜が隆起して陸地となった。 |
明応地震(1498年) | 34,0°N 138,0° E | M8.2~8.4 | 津波が紀伊から房総をおそう。伊勢志摩で溺死1万,静岡県志太郡で溺死2万6千 |
慶長地震(1605年) | 33,5°N 138,5°E | M7.9 | 津波が太平洋岸を襲う。浜名湖周辺で死者多数、紀伊西岸で死者1500余 |
宝永地震(1707年) | 33,2°N 135,9°E | M8.4 | 被害は東海道,伊勢湾,紀伊半島で最もひどく、津波も発生、死者2万、潰家6万、流失家2万 |
安政地震(1854年) | 34,0°N 137,8°E | M 8.4 | 被害は関東から近畿に及ぶ、津波が房総から土佐までの沿岸を襲う、死者3千 |
東南海地震(1994) | 33,8°N 136,6°E | M7.9 | 静岡・愛知・三重などで合わせて死・不明1223、紀伊半島東岸で30~40cm地盤が沈下した。 |
-----------------------------------------------
(1)「中部電力ホームページ」
(2)「浜岡原子力発電所関連情報」
(3)「浜岡原発、巨大地震対策虹のネットワーク」
(4)「浜岡原発訴訟」
(5)「制御棒引き抜け事象」
-----------------------------------------------
■
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます