地域循環共生圏概論 ㉞

2022年01月12日 | 日誌

 


作成日:2022.1.12|更新日:2022.1.22

地域循環共生圏概論 ㉞
環境・社会対応と事業成長の両立は可能か

昨年末18日の積雪以降、「積雪➲除雪」作業、住家
及び付帯工作物などの損壊・破損の手直し作業と、空
き家や高齢世帯増加傾向の下で追われましたが、さら
に、天候不順による降雪禍が予測されます。さらに、
新型コロナウイルス感染症拡大(第6波)対策➲「
デルタクロン」も心配されます。

さて、異常気象が世界中で多発し、経済損失が拡大を
続ける現在、社会全体がサステナビリティ志向に大き
く転換をしようとしているが、環境・社会対応と事業
の両輪で成長することは可能か、可能であればどうす
ればいいのか、「環境ビジネス」(2022. WI)の『環
境ビジネスフォーラム』(
PwC Japanグループ, サステ
ナビリティ・センタ・オブ・エクセレンス・テクニカ
ルリード  磯貝 友紀氏)を参考に考えてみます。
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via Wikipedia
多くの経営者がこの数年で、経済活動の基盤である地
球環境を事業のためにも守らないといけないという認
識を持つようになり、サステナビリティ経営が加速度
的に広まっていますが、実践となると容易ではなく、
環境・社会対応と事業成長を両立は難しいという。「
環境に良いことをすると儲からないというトレードオ
の関係をいかに解消して、トレードオンを実現する
かという課題となる。大量生産・大量消費でないと利
益を十分に上げにくいビジネスモデルだったり、サス
テナビリティに関する投資は短期では回収できなかっ
たり、あるいは消費者意識が低くてまだ環境産業の市
場が小さいなど、両立を阻む壁は高いと考え、最も重
要なことは"北極星"を定めて諦めない----そうした障
壁に立ち向かい、環境・社会対応と事業成長を両立さ
せている企業も既に出てきており、事例として、オラ
ンダの照明機器メーカは、照明機器を販売するビジネ
スモデルから、機器の所有権をメーカが持
ったままラ
イティングサービスを提供す
るというビジネスモデル
に転換。そうすることで、かつては、製品寿命が延び
ると売り上げが減少してしまっていたが、現在では商
品寿命を延ばすことがコスト削減になっている----こ
とだと指摘する。この事例のようにサステナビリティ
経営を成功に導くために必要なのは、“北極星”をき
ちんと定めることが肝となる。つまりは、環境価値と
社会価値と共存しながら成長を続けるための長期的な
到達点を見出しているおくことが不可欠であり、「そ
のためには、自社のビジネスが、どう環境・社会を傷
つけているかを見つめ、既存のビジネスモデルのまま
解決できないかをまずは検討し、できそうにないなら、
ビジネスモデルの転換や、新商品やサービスの開発に
舵を切る決断をしなければならないと説明されていま
す。




図1.エコシステムを作るための取り組み
Source 知財資産創造 2021年5月号
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□ 北極星を見つける3つの観点
”北極星とは ? 環境価値・社会価値と共存しながら
  成長を続けるための長期的な「到達点」
1 既存事業領域ピジネスモデルの抜本的変革を検討
2 新しいピジネスモデルや新技術・新商品開発を検討
3 顧客企業の外部不経済を最小化する新商品・サービ
 スを検討する
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そして、さらに「最も重要なのは、諦めないことです。
サスティナビリティ経営にはこれまでとは全く異なる
発想が求められるため、さまざまな困難に直面します。 
それでも、全社目標を設定し、サステナビリティ活動
が自社の財務に与える影響を把握し、目標達成に関す
る評価をするなどしながら、やり続けることが大事で
す」と力説している。これが "新しい資本主義" と呼
ぶのかの是非はともかく、"チャレンジなくして、チャ
ンスなし!"といえるのではないかとかと了解しました。
                    この項了
【エピソード】


琵琶湖の厄介者は人気者
堆肥化したら作物に驚きの効果 
▶2022.01.09 読売新聞オンライン


琵琶湖で生態系に悪影響を与える水草を発酵させた
堆肥が滋賀県長浜市の建設会社によって商品化され、
全国のご当地作物に活用されている。これまでに小豆
島(香川県)のオリーブや淡路島(兵庫県)のタマネ
ギなどに利用され、評判は上々という。琵琶湖の水草
は、1994年の大渇水を機に増え、琵琶湖大橋から南側
で毎夏、大量に発生している。固有種の魚介類のすみ
かを奪い、漁船のスクリューに絡まり、悪臭を放つな
ど弊害が多く、県は毎年5,000~6,000トンを刈り取っ
ている。こうした現状に目をつけたのが長浜市の明豊
建設。2016年度に県の技術開発支援事業に手を挙げ、
4年間で計約1,100万円の補助を受けて研究をスタート。
知り合いの企業から堆肥化技術の提供を受けて試行錯
誤を繰り返し、19年に「 湖この恵めぐみ」として商品
化することに成功。県では元々、刈り取った水草を2
年間自然発酵させ、堆肥として無償で希望者に配布し
てきたが、「湖の恵」の場合は、発酵期間が2か月程
度と大幅に短縮。さらに様々な菌の作用によって、専
門機関の分析では病原菌を寄せ付けない効果や作物の
成長、土壌改良を促す効果が実証された。瀬戸内海に
浮かぶ小豆島でオリーブを生産加工する「東洋オリー
ブ」では、かつて 炭疽菌がはびこり、オリーブが全滅
していた一角に「湖の恵」を使用。カビの発生が減り、
年間最大3トン余りを収穫できるようになったことが
報じられています。



【水草堆肥の特徴】
1.肥料分は多く含んでいないが 弱アルカリ性(pH7.0
 ~8.0程度)で土づくりを行うための土壌改良材とし
 ての効果が期待される。 
2.堆肥は、1年以上発酵させたもの。
3.栽培する作物によっては、向き不向きがある。

□ 生ごみゼロと家庭菜園計画を立てている。農作業
のスマート化と日本一番美味しい野菜づくりを目指す。
尚、「農協の野菜館」にデジタル野菜トレー・ボック
スがあれば、直接、購入品目と数量をスマートホーン
で注文し、デジタル・キーで引き取りすれば便利なの
だが、しばらく、自宅で納得できる「スマート野菜」
づくりを行う。速く、皆さんと野外BBQができれば
と願っています。


【脚注及びリンク】
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