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にわたずみ

松岡永子
日々のことなど

尼崎薪能

2012-08-09 22:05:48 | 舞台
2012.8.8 大物川緑地公園野外能舞台

兵庫県・大物での薪能。演目は『船弁慶』。まさしくご当地もの。

頼朝に追われ、態勢を立て直そうと九州へ向かった義経の船が、嵐のために遭難する。その場所が大物(能では、沖で襲ってくるのは嵐というより平家の怨霊だが)。
平家打倒のために悪天候をついて屋島に向かった時は無事に到着したのに、逃げる時には嵐に阻まれる。ついてない時って不運が重なるよね、とよくいわれるエピソード。
正直言うと、これまで大物の正確な位置を把握していなかった(阪神の、急行の止まらない駅なので)。



薪能は今年で33回目だそうだ。
能舞台の基礎の石組みを、ロータリークラブが寄付したことから始まった、と挨拶でいっていた。
公園内の石組みに、今日は床板が張られ、四本の柱が立っている。床は空洞になっているらしく、踏むとなかなか良い音がする。



最初はこどもたちの仕舞の発表。
扇を持った手をまっすぐに挙げる。この、まっすぐ、は大人にはできない。
すがすがしくのびのびとした舞姿。

休憩、仕舞、一管のあと、火入れ式。

火入れ式をしたのは尼崎市長や市議(尼崎市長って若い女性でした。知らなかった)。

 市長の挨拶

「伝統文化を身近なものとして親しむために…」といった挨拶。
地域の文化振興のためには、こういう地道な支援活動が必要なんですね。

『船弁慶』。海上の場面は、いくらか省略してスピーディな展開。
智盛の幽霊が現れた時の「その時義経少しも騒がず」という台詞を、義経役の子方は、1音1音くっきり聞こえるようにゆっくり発声していた。
小学生ながら聞かせどころがよくわかってるねえ、と感心した。太刀を抜いて構える姿も凛々しかった。


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