リッスン・トゥ・ハー

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息継ぎをする金魚

2006-12-17 | リッスン・トゥ・ハー
前略

あなたのお気に入りのゆらゆらとゆれる海ぶどうがちょうど熟れてきました。ひとつつまみプチプチという音を立てて噛み潰します。塩辛くて食べれたもんじゃない。
だいぶ慣れましたが水温が高すぎて、鱗もろともを脱いでしまいたい気分です。
嫌われ者のツノザメがやってくると、騒がしい海は静まり返る。
そういうときに差し込む太陽の光は、とても美しい。

憶えてないですか?そういうささいなひとつひとつを忘れてしまいますか?

なんとなく息が詰まりそうだから、このきらきら光る宝石みたいな水面から顔を出し、息継ぎをしようと思います。そうしたらまた深く深く潜っていけそうだし。

潮の流れが突然変わって、いつか、また会うことができたら、それはとても素敵な事ですね。

飛び出せジョニー気にしないで実ぐるみ全部剥がされちゃいな2

2006-12-17 | 東京半熟日記
(沖縄編23)

係員は誰も彼も琉球衣装に身を包み、記念撮影でもしようものなら率先して手伝ってくれます。
改めまして首里城。何の変哲も無さそうで、意外と細部に琉球だね。なんでしょうか。しかしわたしにはここがなぜ世界遺産に指定されているのか分かりません。昨日行きました、今帰仁城跡ならわかります、あの石積みはいかにも価値がありそうだし。それに比べるとここ首里城は、地味というか、おとなしいというか、いたって普通。のように思えるのです。きっと、戦争でなくなった、というところが選考員の心の琴線をはじいたのでしょう。その建築様式が貴重だといわれましても、分かり難いです。観光客はあふれんばかりやけど。

歴代の王の絵がずらっと並んで飾って在ります。順を追って、時代を追って、王が坐っている、周りに囲む家来。不思議な事に、時代が新しくなるにつれ、王様の大きさが大きくなっていきます。初代は家来と同じぐらい、それでも気持ち大きいかな、というぐらい。に対して、最期のほうなんて、3倍ほどあるでよしかし。どんだけええもんたべて進化してんねんな王。きっと権力の象徴として大きくあるべきだという考えにいたったかな。神だ、王は神だからつよいんだぞーでかいんだぞー。これを見ると昔のほうが何かアットホームな雰囲気だったのかもしれません。あるいは、家来のほうが縮んだのかもしれない。ええもんを王様に全部食い尽くされて、栄養が足りず、縮んだのかもしれません。うんそうか。

王様が坐っていたという場所。
どういう風に坐っていたのか、坐り方は分からない、と係員の人が解説してはります。
あぐらだったのか、足を立てていたのか、正座だったのか。

あ、わかりました。体育座りです。
で、家来からなんかの報告がありますよね。
「・・・・ということです、王様、これでよろしいでしょうか?」
「うん!」
すっごい素直な良い返事しそうやん。
何にもいわんとただなんか言われたら「うん!」と体育座りの鼻垂れ坊主。

そら、滅びるわ。