リッスン・トゥ・ハー

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全部後回しにちゃいな勇気なんていらないぜ1

2006-12-28 | 東京半熟日記
(沖縄編27)

神が置き忘れていった石が寄り添うように重なり合って均等を保つ。

沖縄で最も神聖な場所ともいわれている。沖縄第一の霊場、斎場御嶽(せーふぁうたき)。やはり世界遺産。歩いて山道を行く。やがて突然現れる、剥き出しになった岩が圧倒的な存在感でわたしに向かってくる。わたしの内臓に呼びかけてくる。このちいさな島の裸を見た。岩から垂れ下がるつたが曲がりくねって絡みつく。尖ったつらら、から落ちる水を壺にため、王が飲んだのだという。白装束の女性が裸足で手を合わせては祈る、映像が見えた。

やはり風が強く、葉が揺れる。さやさやがさがさと乱暴に揺らす。突然の静寂。何も聞こえなくなる、どうしてなの。やがて静かに鼓動が鳴る。誰だろう。これは誰の鼓動の音なんだろう。波の音、遠くここまで響いてくる波の音が鼓動のように聞こえる。岩の這う太いつた、地面にめり込んで長く、長く水を吸い上げている。わたしは耳を当てて、つたがそののどを潤す音を聞いてみる。ごおおおおおと唸っている、呆れるぐらい貪欲に彼だって必死なんだから。

寄り添う岩の三角の間を通り抜けるわたしはいつの間にか岩の一部になってしまいそう。岩の一部になってしまった。通り抜けて開いた、海が見えた。潮の匂い。

ここは聖なる場所で、その力をもらったわたしは、いくぶん強くなった気がする。そうだ今なら、強くなった今なら、曙にだって勝てそうだった。さあかかってきな。

音が止む。

朝食のロックンロール

2006-12-28 | 若者的詩作
朝食のロックンロール
朝がくれば紅しゃけをむしゃぶり食えば良い
婆が恨めしそうに梅干を舐めている
もずくを押し込んでやろうか?

屋上のロックンロール
ぶどうパンの中の干しぶどうをひとつ残らずばら撒いて
偉大なる失笑を買えば良い
学級委員は唸るだろう
もずくを押し込んでやろうか?

僕たちのロックンロールのためには
もずくがカスピ海一杯ほど必要さ