夏木広介の日本語ワールド

駄目な日本語を斬る。いい加減な発言も斬る。文化、科学、芸能、政治、暮しと、目にした物は何でも。文句は過激なくらいがいい。

一週間は月曜日で始まるのが正しいのではないか

2012年02月11日 | 暮らし
 これは前々から考え続けている事ではあるが、あるカレンダーを見て、再び考えている。そのカレンダーは不要品の中にあったのだが、今月の11日(建国記念の日)が赤くなっているのではなく、12日が赤くなっている。それで、これは去年かおととしのカレンダーだな、と思った。しかしよくよく見ると、12日が赤くなっているのは、それが日曜日だからなのである。

 つまり、そのカレンダーは月曜で始まり、日曜で終わっている。そして今年のカレンダーである。日本の企業ではなく、シンガポールの企業のカレンダーなのである。
 我々は土日を週末だと思っている。そして月曜からまた労働の日々が始まると思っている。国語辞典は週末を、早いものでは金曜から始まるが、「土日」と説明している。

 曜日を「第一日・第二日」などと呼ぶ少数の国を除いては、日曜日の起源は世界の半分が「太陽の日」であり、半分が「主の日」である。日曜日が主の日である国では土曜日が安息日である。だから安息日と主の日が一週間の終わりになるのだろうと思う。多分、太陽の日だと考えている国々では日の出と共に一週間が始まると考えて、日曜日から一週間が始まっているのだろう。

 上記は私の考えに過ぎないが、今、ふとフランス語の事で気が付いた事がある。私の学んだ高校は、第二外国語としてフランス語、ドイツ語、中国語が課せられていて、私はフランス語を取った。毎日ラジオでフランス語講座を聴いた。
 フランス語の教科書では一週間は月曜日から始まり、日曜日で終わっていた。ランディ、マルディ、と続き、サムディ、エ、ディマンシュで終わる。そらで言えるように何度も口ずさんだから、はっきりと覚えている。「サムディ、エ、ディマンシュ」は英語なら、「サタデイ、アンド、サンデイ」である。でも英語はサンデイ・マンデイで始まり、アンド・サタデイで終わる。
 フランス語は日曜日が主の日であり、英語は日曜日が太陽の日である。

 私の子供の頃のカレンダーは確か月曜日から始まっていたと思う。そして「げっ・かあ・すい・もく・きん・どう・にち」と言っていた。絶対に「にち・げっ・かあ」ではなかった。
 ただ、そうなると戦争中の「げつ・げつ・かあ・すい・もく・きん・きん」とは完全に矛盾する。これは土曜も日曜も無く働け、と言う意味の歌である。最初の「げつ」が日曜日で、最後の「きん」が土曜日である。
 でも敵国の英米の一週間と同じだから、これはおかしい。
 しかしこれは英米の一週間ではなく、どうも日本の連合国であるドイツの一週間らしい、と今、気が付いた。ドイツ語も日曜日は太陽の日なのである。だから一週間が日曜日で始まってもおかしくはない。

 でもいつから日本のカレンダーは日曜日で始まるようになったのだろうか。我々の「習慣」と全く違う「週間」はおかしい。これは洒落ではありません。