夏木広介の日本語ワールド

駄目な日本語を斬る。いい加減な発言も斬る。文化、科学、芸能、政治、暮しと、目にした物は何でも。文句は過激なくらいがいい。

料理番組の腕輪じゃらじゃらは頂けない

2012年07月18日 | 暮らし
 今朝、ついている番組を見るともなしに見ていた。名の知れた女優が創作料理を披露している。以前は、確かニラか何かをバラ肉で巻いて焼いた料理だったが、今回のは刻んだショウガをバラ肉で巻いて焼く。
 やってみようかな、とは思ったが、その前に、彼女の左腕の腕輪が私は気になってしまった。アーム何とかと洒落た言い方をするのだろうが、腕輪を三重に巻いている。その内の一つからは、短いが紐が垂れている。料理をするのに邪魔ではないか、と思う以上に、視聴者の「目に邪魔」である。腕時計をはめたまま料理をする人は多分、居ない。

 美しい、美しくないの問題ではなく、もちろん、趣味の問題でもない。料理と言う仕事の上での問題である。あまり気にした事が無かったのだが、包丁を握る料理人は結婚指輪をはめている人が多いだろうか。
 昔、愛読していた『暮しの手帖』では、写真のための手のモデル女性が居た。少しでも健康で美しい手を見せるために、彼女は夏でも手袋を外さなかったと言っていた。もちろん、けがなどしたら命取りになる。それほどまでに、読者の目に映る手の写真に気を配っていた。

 もう一つ。スポーツ選手が国外へも持参する優秀なマットレスを紹介していた。釣り糸と同じ材料で作るマットレスである。そのマットレスに番組の司会者を始め、ゲスト達が寝て感想を述べた。ところが、当然のように、全員、土足でマットレスの上に寝ている。どんなにスタジオの床がきれいでも、土足は土足である。室内では裸足になるのが当たり前の我々にとって、マットレスの上での土足は本当に頂けない、と言うよりも生理的に嫌悪を感じる。
 わずかな手間を惜しまずに、ちゃんと靴を脱いで上がりなさい、と言いたい。その方が見た目にもずっと美しいし、絶対に礼儀にかなっている。視聴者の目の前に、土足を突き付けるな、とも言いたい。
 こうした事はすべて番組のディレクターの感覚の問題だと思う。テレビは特別の世界などではありません。我々日常の生活空間と何ら変わりはありません。一体、こうしたディレクター達は、普段、どのようなお暮らしをなさっていらっしゃるのだろうか。