ごきげんよう諸君、いかがお過ごしかな。また一つ関係の断絶を増やした霧島である。何を言っておるかって、まぁ非常に仲がいいと言うかよくしてくれるというかそんな人と、アンチ親しき仲にも礼儀あり精神、要は親しい仲には礼儀も距離もクソもねーだろ的な行為に及んだらブチギレられたという事である。
何を言ったかって、説明が色々必要になる為簡潔に例を挙げると、イスラム教信者の人類学者が友人だったとして(イスラム教でも旧約聖書は聖典)「人類は神が創ったって信じてるのに何で学者やってんの?」みたいな事を言ったというところかな。危うく悟りを開かせるとこだったが、しかし、ほんとのとこどう思ってんだろうな。「あらゆる行為に理由がある」って言いながら「これは何でこうやるの?」って聞いたら「それはそれ、これはこれ」と言われてもな。
その、なんだ。困る。
さて、前回前々回と連続で小難しい話になった為、今回は軽いネタでいこうと思う。以前話したかもしれんが、私は小学生やめて以来、(漫画の)週刊誌を全く読んでおらん。単行本勢である。しかも各誌順調にレベルが下がっており、それならば後で単行本をゆっくり読めばいいではないかという事だな。
んで、ちょっと読んでみたらそこらの漫画より断然面白いということでメガストア勢になったのは以前話した通りだが、最近は阿吽という奴も毎月買うようになった。特に、連載中のラ・ピエールだか何だかってのがお気に入りである。半分はアレ目的だ。
勿論、エロマンガとて月刊誌一冊の内四割が面白ければいい方である。だから、週刊誌と同じく単行本買えばいいじゃないかと思うかもしれん。過半数はつまらんって事だからな、面白いのが最高四割ってことは。だが、いかんせんエロ漫画は単行本が出るとは限らない上に単行本は定価千円であり古本は買いたくないのである。
いや、諸君の予想通り私はエロ目的じゃないから別にいいと言えばいいんだが、やはり古本は精神的に嫌である。いや、精神衛生上か。ともかく嫌だ。それに、単行本が出るかどうかわからんってのは冗談ではない。弱小漫画家は特にそうだが、漫画家は特定の雑誌のみで描くのではない。むしろ雑誌側にしてみりゃいてもいなくてもどうでもいいという存在で、すぐ切られたり、甚だしくは深夜ラジオの葉書職人状態だったりする。
当然、出版社をまたいでおれば単行本にまとめることはできん。まぁそんな訳で、月刊誌なり週刊誌なりを買って読むのが安全なのだな。ベストではないがモアベターという奴だ。
んで、何でこのラ・ピエールなる漫画がすきかと言うと、いちいち私のツボをついてくるからである。元々、私は大学に入ってから近代日独比較史をやるつもりであった。それには日本史は勿論西洋史にも詳しくなければならん。で、西洋史の近代を理解するには近世を、近世を理解するには中世を、中世的世界観を理解するにはキリs(ry とまぁドツボにはまった訳だが、まぁ要するに、近代以外は西洋史の方が詳しいという事である。
それでこのラ・ピエールだが、この著者、よくて歴史好き、もしかすると文学部史学科西洋史専攻の学士である。舞台は華の都パリ、時代は太陽王ことルイ十四世の御世。ルイはただの人畜無害な王様扱いされており、主役は彼が趣味で作らせた銃士隊である。王直属の部隊だが総隊長がボケてる上に隊長の半分以上は女という張子の虎という設定だ。
ここまではまぁまだよくある話かもしれんが、こっから先が非常に細かい。例えば、第三話ではスペイン王女がルイの嫁としてパリにやってくる。当時のスペインってのはハプスブルク家のものだ。…これには説明が必要かも知れんな。西洋というのは基本的にキリスト教の世界である。そしてキリスト教の世界には、離婚とか再婚がない。
故に、西洋中世~近世の各大名の結婚こそ世界戦略の要という話になったのである。
例を挙げて考えてみよう。まず霧島氏と榛名氏の二つの大名がいるとして、霧島家から榛名氏へ嫁が行ったとする。すると霧島氏と榛名氏は縁戚関係になるな。で、もし榛名氏の当主が、男子を得ずに死んだとする。この場合、榛名氏には王位(?)継承者がいないという話になる。じゃあ榛名氏の領地だの兵隊だの城だのといった遺産はどうなるかって榛名氏の縁戚にあたる霧島氏が独り占めするのである。
あらゆる勢力に嫁なり何なりを出してとにかく縁戚関係を結ぶ。我が霧島氏は弱体ゆえに私が繁栄に導くことはできないが、いつか婚姻によって隆盛を迎えるかもしれない。その為に結婚する…そんな感じだ。棚ボタ狙いとも言うな。
しかもこの当時スペイン王だったハプスブルク王家ってのは百年かけて結婚で強くなったというかなりファンタジスタな家だ。元は大きくもないが小さくもないという極めて影の薄い貴族だった。しかしドイツが神聖ローマ帝国になった時、皇帝は選挙制ということになった。誰が皇帝になるか、これは大問題である。国内で一番勢力のある貴族ってのが普通だろうが、二位と三位の貴族が連合して攻撃してきたら適わない。逆に二位三位が連合してそのどっちかが皇帝になったら速攻で同盟解消というのは確実である。
そこで頭のいい誰かが影の薄いおかざりを皇帝にしとけば問題にならないと気付き、ハプスブルクを皇帝にしたのだ。日本の内閣総理大臣と同じ理屈である。
そんなハプスブルクだが、まぁ仮にも皇帝である。国内外に結婚の網を張り、時代が来るのを待ち続けた。そしてそれは来たのである。最盛期のハプスブルク家の支配領域は↓な感じである。

ハプスブルクと言えばオーストリア=ハンガリー二重帝国の皇帝でもあるが、本拠地オーストリアに留まらずスペイン王も兼ねた。ハプスブルクの嫁の旦那が死んだから。他にはブルグントとか今のフランス東部、南イタリア(と言うかバチカンとかローマ)、シチリアとかあの辺の島、チェコとかスロバキア等旧ユーゴスラビア連中、ポーランドのほぼ全て、トランシルヴァニアとかのルーマニアやハンガリーなどなど…形式上はドイツ全域も支配圏だったりするから始末が悪い。
まぁ、文字で言わんでもドイツ抜きでも欧州の半分以上かっさらってるからな。更に当時経済の中心地であったネーデルラント(オランダとベルギー)を支配していたのもでかい。どれぐらい中心だったかって、ここは基本的にスペイン領土なんだが、スペイン王が二回破産したにも関わらずその借金をここの連中が代理で支払ったという連中である。どんな金持ちだ。
そんなハプスブルクから嫁が来る訳だ。半分敵みたいなものだな。実際、西洋の結婚というのは現在と大きく異なっておった。前に話したと思う上に何処のどいつだったか忘れてしまったが、夫婦が必要以上に仲良くするのは倫理に反するという事で有罪にされてしまった夫妻がいるぐらいである。恋愛とかと結婚は全く別のものなのだ。敵ですらありうるのである。
実際、ルイのところに嫁いできたスペインの王女は手駒を求めて銃士隊を狙うのである。

これはいい狩人の目。
また、作中出てくる銃士もなかなか判っておる。四話主役のポルトスがスペイン王女を助けるシーンがあるんだが、こんな銃を持っておる。

よく見ると判るが、付け根の部分に何かごちゃごちゃついておる。これは火打石をこすり合わせるもので、銃の引き金を引くと同時に作動する構造になっておる。これが火花を起こすことによって火薬に火がつき、銃弾が発射されるという事だ。こういうのを片仮名語でフリントロックという。当時の最新鋭技術である。
ちなみに火縄銃はマッチロックという。日本の鉄砲がフリントロックにならなかったのは、日本の技術が遅れていたからではない。意外かもしれんが戦国の日本は鉄砲大好きなのだ。故に火縄銃以外も検討された。しかし日本の場合、火打石の質が悪い為動作の安定が確保できず採用されなかったのである。火縄銃と違って火打石だから、雨の日も使えるという利点も、意外と世の中うまくいかないという事も多かったんでな。なんだかんだいって火縄銃は安定動作が一番確保された鉄砲だったのである。
他のもので進んでいるのと言うと、歯輪発火銃というのがある。片仮名だとホイールロック。これは三十年戦争の英雄、スウェーデンのグスタフ・アドルフが採用したものである。ただ高価で、大量に揃えないと意味がない方式だったため、広まることはなかった。まぁアレだ。火縄銃はその時によって100%動いたり50%しか撃てなかったりするが、こいつは安定して1%だけ動作不良起こすみたいな性能だったのだ。現場にかなり嫌がられもしたそうで、火縄銃に取って代わることすらできなかったようである。
まぁそれに、ルイの時代は西暦1630年あたりからだからな。日本は関ヶ原が1600年で終わってしまったというのもある。

また、銃そのものではなく外衣に大量の銃をぶら下げているところにも注目したい。戦場で鉄砲を使う場合と異なり、平和な街中ではいつ撃つ必要に迫られるか判らない。また、当時の鉄砲は一発撃ち切りだから、一度撃っても外れたらアウトである。そこで、発射可能な状態にした拳銃を多数持ち歩くというのが流行した時期もあったのである。海賊なんかもこんなんやっとるし、戦争では鉄砲騎馬隊も似た様なことやってるな。

こちらは四話ラスト。銃士にとって剣術は欠かせない技術である。勿論銃を扱う以上銃が得意でなければならんが、銃が撃てないってのは実はよくある。雨が降ってなくても湿気ってれば火薬が濡れて撃てなくなることもある。火打石銃でも弾が出ない時は出ない。当時の銃は弾をちゃんと固定していない為、銃口から弾がポロっと落ちる場合もある。斯様に、銃士と名乗ってはいるが剣技の技量も非常に大事なのである。
銃に頼りすぎるなってのはここでそういう意味を持っておるのだな。銃を扱うものだからこそエペやサーベルといった剣の技が必要とされるのだ。

こちらは五話(最新号)の一場面。この服装もさりげなく考えられておる。西洋では時代と地域にあわせて洋服の流行がある。私もしておる片眼鏡(モノクル)も一時上流階級で流行ったものだ。自分の執事にいい服着せて来客にさりげないおしゃれさを演出するのが流行った影響で、執事=片眼鏡というのが定着したのだな。イギリスだと執事のがいい服着てることもままある。
まぁそれはいいとして、服だな。この膨らんだ生地に裂け目を入れる格好は当時流行った服装である。特にランツクネヒトことドイツ人傭兵は特にこれを好んだ。これを何って呼ぶのかがいまいち思い出せないんだが…黒楓ちゃんや、覚えてないかね(´・ω・`)?

まぁこの漫画一番のいいところはこのルイ十四世の呆け具合だと思う。こんな王様だったら一生ついてくぞ。
>ごてぃ氏&黒楓氏
>格闘ゲーム
ほんとギルティまでの2Dは暗黒期でしたね…カプコンvsマーヴルシリーズも色々とアレだったし。北斗ぐらい難しくないと即死コンゲーは…精密KI械でも普通にミス発生しますからね、あれわ。まぁ一回目の闘劇の頃は酷かったんですが。
ギルティもアレイスカは馬鹿ゲーとして家庭用のみで売りゃあよかったんですよorz ギルティのRTSとか出してる場合じゃないだろう右渡めが。で、ブレイブルーは私タッチしてなかったんですがやっぱりああなっちゃいましたね。起き攻めハメをなくしたんじゃなかったのかアークめが。
でも正直初心者が格闘ゲームやりたがる環境ってどうにかして作らないとと思うんですよね…北斗じゃなくても小足からHPゲージ半分ぐらい削られるのって結構普通ですし。
>アニメとか
日本のテレビ業界って、名前売れてるとこの奴は貴族階級でそれ以外は奴隷ですからね…日本のアニメなり何なりまぁ何でもいいけど、日本でも海外ぐらい予算かけて面白い番組撮るんだってできるんですよ。でも電通とかが全部持っていってるんで、スタッフの給料も制作費もぎりぎりまで省くことに…まぁだから朝鮮人の名前がアニメのスタッフロールにどんどん増えていってる訳ですが。
エロマンガもバイトみたいな状態ですからね。私も今はメガストア勢兼阿吽勢ですが、元々はメガプラス勢で、巻末漫画みたいなの書いてた人がメガプラス廃刊の時に「また来月から無職になります」って言ってましたね。無職がデフォなのかと。一応エロマンガ業界からヘルシングの平野耕太が出たりはしてますが…まぁ、電通とか小学館とかは腹を切って死ね。
>小説メール
ちょ、そんな真面目に見るもんじゃないです…敢えてジャンル分けするなら時代劇風西洋ファンタジーホラー風味ってとこですから。まぁ確かに色々調べはしましたが、頭ん中空っぽからでも読めるように書いてますし。
むしろ面白いにしても色々穴のあるこれをどうするかってのも問題で…
>フーコー
牢獄だか何だかの名前がいまだに思い出せません。どうm(ry
>ししおーそ氏
簡単、簡単か…確かにそれは正しい指摘だ私も思います。記事の内容が濃いにしても黒いにしても万人が読んで判る(そして笑える人なら笑える)が霧島家日誌の信条ですからね。もうちょっと煮詰めてから投稿するようにします。
何を言ったかって、説明が色々必要になる為簡潔に例を挙げると、イスラム教信者の人類学者が友人だったとして(イスラム教でも旧約聖書は聖典)「人類は神が創ったって信じてるのに何で学者やってんの?」みたいな事を言ったというところかな。危うく悟りを開かせるとこだったが、しかし、ほんとのとこどう思ってんだろうな。「あらゆる行為に理由がある」って言いながら「これは何でこうやるの?」って聞いたら「それはそれ、これはこれ」と言われてもな。
その、なんだ。困る。
さて、前回前々回と連続で小難しい話になった為、今回は軽いネタでいこうと思う。以前話したかもしれんが、私は小学生やめて以来、(漫画の)週刊誌を全く読んでおらん。単行本勢である。しかも各誌順調にレベルが下がっており、それならば後で単行本をゆっくり読めばいいではないかという事だな。
んで、ちょっと読んでみたらそこらの漫画より断然面白いということでメガストア勢になったのは以前話した通りだが、最近は阿吽という奴も毎月買うようになった。特に、連載中のラ・ピエールだか何だかってのがお気に入りである。半分はアレ目的だ。
勿論、エロマンガとて月刊誌一冊の内四割が面白ければいい方である。だから、週刊誌と同じく単行本買えばいいじゃないかと思うかもしれん。過半数はつまらんって事だからな、面白いのが最高四割ってことは。だが、いかんせんエロ漫画は単行本が出るとは限らない上に単行本は定価千円であり古本は買いたくないのである。
いや、諸君の予想通り私はエロ目的じゃないから別にいいと言えばいいんだが、やはり古本は精神的に嫌である。いや、精神衛生上か。ともかく嫌だ。それに、単行本が出るかどうかわからんってのは冗談ではない。弱小漫画家は特にそうだが、漫画家は特定の雑誌のみで描くのではない。むしろ雑誌側にしてみりゃいてもいなくてもどうでもいいという存在で、すぐ切られたり、甚だしくは深夜ラジオの葉書職人状態だったりする。
当然、出版社をまたいでおれば単行本にまとめることはできん。まぁそんな訳で、月刊誌なり週刊誌なりを買って読むのが安全なのだな。ベストではないがモアベターという奴だ。
んで、何でこのラ・ピエールなる漫画がすきかと言うと、いちいち私のツボをついてくるからである。元々、私は大学に入ってから近代日独比較史をやるつもりであった。それには日本史は勿論西洋史にも詳しくなければならん。で、西洋史の近代を理解するには近世を、近世を理解するには中世を、中世的世界観を理解するにはキリs(ry とまぁドツボにはまった訳だが、まぁ要するに、近代以外は西洋史の方が詳しいという事である。
それでこのラ・ピエールだが、この著者、よくて歴史好き、もしかすると文学部史学科西洋史専攻の学士である。舞台は華の都パリ、時代は太陽王ことルイ十四世の御世。ルイはただの人畜無害な王様扱いされており、主役は彼が趣味で作らせた銃士隊である。王直属の部隊だが総隊長がボケてる上に隊長の半分以上は女という張子の虎という設定だ。
ここまではまぁまだよくある話かもしれんが、こっから先が非常に細かい。例えば、第三話ではスペイン王女がルイの嫁としてパリにやってくる。当時のスペインってのはハプスブルク家のものだ。…これには説明が必要かも知れんな。西洋というのは基本的にキリスト教の世界である。そしてキリスト教の世界には、離婚とか再婚がない。
故に、西洋中世~近世の各大名の結婚こそ世界戦略の要という話になったのである。
例を挙げて考えてみよう。まず霧島氏と榛名氏の二つの大名がいるとして、霧島家から榛名氏へ嫁が行ったとする。すると霧島氏と榛名氏は縁戚関係になるな。で、もし榛名氏の当主が、男子を得ずに死んだとする。この場合、榛名氏には王位(?)継承者がいないという話になる。じゃあ榛名氏の領地だの兵隊だの城だのといった遺産はどうなるかって榛名氏の縁戚にあたる霧島氏が独り占めするのである。
あらゆる勢力に嫁なり何なりを出してとにかく縁戚関係を結ぶ。我が霧島氏は弱体ゆえに私が繁栄に導くことはできないが、いつか婚姻によって隆盛を迎えるかもしれない。その為に結婚する…そんな感じだ。棚ボタ狙いとも言うな。
しかもこの当時スペイン王だったハプスブルク王家ってのは百年かけて結婚で強くなったというかなりファンタジスタな家だ。元は大きくもないが小さくもないという極めて影の薄い貴族だった。しかしドイツが神聖ローマ帝国になった時、皇帝は選挙制ということになった。誰が皇帝になるか、これは大問題である。国内で一番勢力のある貴族ってのが普通だろうが、二位と三位の貴族が連合して攻撃してきたら適わない。逆に二位三位が連合してそのどっちかが皇帝になったら速攻で同盟解消というのは確実である。
そこで頭のいい誰かが影の薄いおかざりを皇帝にしとけば問題にならないと気付き、ハプスブルクを皇帝にしたのだ。日本の内閣総理大臣と同じ理屈である。
そんなハプスブルクだが、まぁ仮にも皇帝である。国内外に結婚の網を張り、時代が来るのを待ち続けた。そしてそれは来たのである。最盛期のハプスブルク家の支配領域は↓な感じである。

ハプスブルクと言えばオーストリア=ハンガリー二重帝国の皇帝でもあるが、本拠地オーストリアに留まらずスペイン王も兼ねた。ハプスブルクの嫁の旦那が死んだから。他にはブルグントとか今のフランス東部、南イタリア(と言うかバチカンとかローマ)、シチリアとかあの辺の島、チェコとかスロバキア等旧ユーゴスラビア連中、ポーランドのほぼ全て、トランシルヴァニアとかのルーマニアやハンガリーなどなど…形式上はドイツ全域も支配圏だったりするから始末が悪い。
まぁ、文字で言わんでもドイツ抜きでも欧州の半分以上かっさらってるからな。更に当時経済の中心地であったネーデルラント(オランダとベルギー)を支配していたのもでかい。どれぐらい中心だったかって、ここは基本的にスペイン領土なんだが、スペイン王が二回破産したにも関わらずその借金をここの連中が代理で支払ったという連中である。どんな金持ちだ。
そんなハプスブルクから嫁が来る訳だ。半分敵みたいなものだな。実際、西洋の結婚というのは現在と大きく異なっておった。前に話したと思う上に何処のどいつだったか忘れてしまったが、夫婦が必要以上に仲良くするのは倫理に反するという事で有罪にされてしまった夫妻がいるぐらいである。恋愛とかと結婚は全く別のものなのだ。敵ですらありうるのである。
実際、ルイのところに嫁いできたスペインの王女は手駒を求めて銃士隊を狙うのである。

これはいい狩人の目。
また、作中出てくる銃士もなかなか判っておる。四話主役のポルトスがスペイン王女を助けるシーンがあるんだが、こんな銃を持っておる。

よく見ると判るが、付け根の部分に何かごちゃごちゃついておる。これは火打石をこすり合わせるもので、銃の引き金を引くと同時に作動する構造になっておる。これが火花を起こすことによって火薬に火がつき、銃弾が発射されるという事だ。こういうのを片仮名語でフリントロックという。当時の最新鋭技術である。
ちなみに火縄銃はマッチロックという。日本の鉄砲がフリントロックにならなかったのは、日本の技術が遅れていたからではない。意外かもしれんが戦国の日本は鉄砲大好きなのだ。故に火縄銃以外も検討された。しかし日本の場合、火打石の質が悪い為動作の安定が確保できず採用されなかったのである。火縄銃と違って火打石だから、雨の日も使えるという利点も、意外と世の中うまくいかないという事も多かったんでな。なんだかんだいって火縄銃は安定動作が一番確保された鉄砲だったのである。
他のもので進んでいるのと言うと、歯輪発火銃というのがある。片仮名だとホイールロック。これは三十年戦争の英雄、スウェーデンのグスタフ・アドルフが採用したものである。ただ高価で、大量に揃えないと意味がない方式だったため、広まることはなかった。まぁアレだ。火縄銃はその時によって100%動いたり50%しか撃てなかったりするが、こいつは安定して1%だけ動作不良起こすみたいな性能だったのだ。現場にかなり嫌がられもしたそうで、火縄銃に取って代わることすらできなかったようである。
まぁそれに、ルイの時代は西暦1630年あたりからだからな。日本は関ヶ原が1600年で終わってしまったというのもある。

また、銃そのものではなく外衣に大量の銃をぶら下げているところにも注目したい。戦場で鉄砲を使う場合と異なり、平和な街中ではいつ撃つ必要に迫られるか判らない。また、当時の鉄砲は一発撃ち切りだから、一度撃っても外れたらアウトである。そこで、発射可能な状態にした拳銃を多数持ち歩くというのが流行した時期もあったのである。海賊なんかもこんなんやっとるし、戦争では鉄砲騎馬隊も似た様なことやってるな。

こちらは四話ラスト。銃士にとって剣術は欠かせない技術である。勿論銃を扱う以上銃が得意でなければならんが、銃が撃てないってのは実はよくある。雨が降ってなくても湿気ってれば火薬が濡れて撃てなくなることもある。火打石銃でも弾が出ない時は出ない。当時の銃は弾をちゃんと固定していない為、銃口から弾がポロっと落ちる場合もある。斯様に、銃士と名乗ってはいるが剣技の技量も非常に大事なのである。
銃に頼りすぎるなってのはここでそういう意味を持っておるのだな。銃を扱うものだからこそエペやサーベルといった剣の技が必要とされるのだ。

こちらは五話(最新号)の一場面。この服装もさりげなく考えられておる。西洋では時代と地域にあわせて洋服の流行がある。私もしておる片眼鏡(モノクル)も一時上流階級で流行ったものだ。自分の執事にいい服着せて来客にさりげないおしゃれさを演出するのが流行った影響で、執事=片眼鏡というのが定着したのだな。イギリスだと執事のがいい服着てることもままある。
まぁそれはいいとして、服だな。この膨らんだ生地に裂け目を入れる格好は当時流行った服装である。特にランツクネヒトことドイツ人傭兵は特にこれを好んだ。これを何って呼ぶのかがいまいち思い出せないんだが…黒楓ちゃんや、覚えてないかね(´・ω・`)?

まぁこの漫画一番のいいところはこのルイ十四世の呆け具合だと思う。こんな王様だったら一生ついてくぞ。
>ごてぃ氏&黒楓氏
>格闘ゲーム
ほんとギルティまでの2Dは暗黒期でしたね…カプコンvsマーヴルシリーズも色々とアレだったし。北斗ぐらい難しくないと即死コンゲーは…精密KI械でも普通にミス発生しますからね、あれわ。まぁ一回目の闘劇の頃は酷かったんですが。
ギルティもアレイスカは馬鹿ゲーとして家庭用のみで売りゃあよかったんですよorz ギルティのRTSとか出してる場合じゃないだろう右渡めが。で、ブレイブルーは私タッチしてなかったんですがやっぱりああなっちゃいましたね。起き攻めハメをなくしたんじゃなかったのかアークめが。
でも正直初心者が格闘ゲームやりたがる環境ってどうにかして作らないとと思うんですよね…北斗じゃなくても小足からHPゲージ半分ぐらい削られるのって結構普通ですし。
>アニメとか
日本のテレビ業界って、名前売れてるとこの奴は貴族階級でそれ以外は奴隷ですからね…日本のアニメなり何なりまぁ何でもいいけど、日本でも海外ぐらい予算かけて面白い番組撮るんだってできるんですよ。でも電通とかが全部持っていってるんで、スタッフの給料も制作費もぎりぎりまで省くことに…まぁだから朝鮮人の名前がアニメのスタッフロールにどんどん増えていってる訳ですが。
エロマンガもバイトみたいな状態ですからね。私も今はメガストア勢兼阿吽勢ですが、元々はメガプラス勢で、巻末漫画みたいなの書いてた人がメガプラス廃刊の時に「また来月から無職になります」って言ってましたね。無職がデフォなのかと。一応エロマンガ業界からヘルシングの平野耕太が出たりはしてますが…まぁ、電通とか小学館とかは腹を切って死ね。
>小説メール
ちょ、そんな真面目に見るもんじゃないです…敢えてジャンル分けするなら時代劇風西洋ファンタジーホラー風味ってとこですから。まぁ確かに色々調べはしましたが、頭ん中空っぽからでも読めるように書いてますし。
むしろ面白いにしても色々穴のあるこれをどうするかってのも問題で…
>フーコー
牢獄だか何だかの名前がいまだに思い出せません。どうm(ry
>ししおーそ氏
簡単、簡単か…確かにそれは正しい指摘だ私も思います。記事の内容が濃いにしても黒いにしても万人が読んで判る(そして笑える人なら笑える)が霧島家日誌の信条ですからね。もうちょっと煮詰めてから投稿するようにします。
ただ、実験しない科学者が神を信じるのって正直どうなの?とは思いますけど。
ちなみに文学系で宗教信じてる人は割といます。研究上却ってプラスになることもありますし。
共産党幹部やってる仏寺の親から生まれて最近聖書に興味が出てきたからプロテスタントに入信した師匠のような素敵な例が。
ところで、ブログ内検索をつけると便利だなぁと思います。ここはテキスト量の多いブログですし。
>ブレイブルー
「今度は大丈夫です!!」って言ってたのに……。
今回例に挙げたのは、人類学者(ネアンデルタール人だのの進化とかやってる人)なのに神が人間作ったって創世記信じるの? って感じで。いやまぁいますけどね、創世記は史実だと主張する科学者も。主にアメリカに。
>ブログ内検索
私もしたい…古い記事探すのが面倒で。
その機能があるかどうか調べてみます
一応弁護すると、GGで新規お断り要素だったキツイ起き攻めや見えない崩しは一部キャラを除いて弱体化しました。ゲームスピードも遅くなり、コンボの難しさも緩和されて新規さんが増えたのも確かです。
でも、研究が進むにつれて3強(ν、レイチェル、アラクネ)の圧倒的な強さとカルルの投げハメが明らかになって現在に至る……。という感じです。
ぶっちゃけた話、3強カルルテイガーが修正されれば、ブレイブルーはいいバランスのゲームになるんですよ。;;
>ランツクネヒトの服装
申し訳ない、図書館行くついでに調べてこようと思ったんですけど、運悪く資料が貸し出し中でした。やっぱり都内までいかないと歴史の本は借りれないのでしょうかね。「ドイツ傭兵の文化史」、はやく読んでみたいです。
>服
ああ、いあいあ、そう気にせずに。ドイツ傭兵の文化史はいい本なんですが、わかる人にはもうわかってるというところがある(ルゴフの中世とは何かみたいな)のであしからず。家が近けりゃ貸せるんですがね…